「ジョジョの奇妙な冒険」という作品は、単なるバトル漫画の枠を超えた「人間讃歌」の物語です。1987年の連載開始から30年以上が経過し、アニメ化によってその熱狂はさらに加速しました。
2022年にはアニメ10周年を記念した大規模な「ジョジョのエピソード総選挙」が開催され、全世界のファンが魂を震わせた「神回」に投票しました。皆さんが愛してやまないあの名シーンや、涙なしには見られない決着の瞬間、そして予測不能なスタンドバトル……。
今回は、その総選挙の結果をもとに、第1部から第6部まで各シリーズのトップエピソードを徹底解説します。ランキングを振り返りながら、なぜジョジョがこれほどまでに愛されるのか、その核心に迫っていきましょう。
第1部「ファントムブラッド」:すべての伝説はここから始まった
ジョジョの物語の原点である第1部。英国貴族の青年ジョナサン・ジョースターと、野心を抱くディオ・ブランドーの奇妙な因縁が描かれます。
総選挙で圧倒的な支持を集めたのは、やはり物語の導入である第1話「侵略者ディオ」でした。平和なジョースター家にディオが足を踏み入れ、ジョナサンの日常が崩壊していく様は、何度見ても衝撃的です。
また、第3話「ディオとの青春」も外せません。「おれは人間をやめるぞ!ジョジョーッ!」という、ネットミームとしても有名なディオの咆哮は、まさにシリーズの方向性を決定づけた瞬間でした。このシーンを観るためにアニメをジョジョの奇妙な冒険 Blu-rayで揃えるファンも少なくありません。
そして第9話「最後の波紋!」。第一部の完結編です。船上でのジョナサンの最期、そしてディオの首を抱きかかえて逝く姿は、悲劇でありながらも「人間としての尊厳」を感じさせる、まさに神回と呼ぶにふさわしい結末でした。
第2部「戦闘潮流」:策士ジョセフと誇り高き柱の男たち
第2部は、ジョナサンの孫であるジョセフ・ジョースターが主人公。波紋と知略を駆使した戦いが魅力です。
この部の総選挙結果で、全シリーズを通じてもトップクラスの得票を得たのが第20話「シーザー孤独の青春」です。シーザー・ツェペリが自身の血統の誇りを守り、親友ジョセフのために最期の波紋を遺すシーンは、ジョジョ史上最大の号泣ポイントと言っても過言ではありません。リサリサとジョセフの悲痛な叫び、そして降り注ぐ瓦礫。演出、音楽、演技のすべてが完璧に噛み合った回でした。
一方で、第23話「風にかえる戦士」で見せたワムウとの戦車戦も人気です。敵でありながら互いに敬意を払う「戦士の礼節」が描かれ、勝利したジョセフがワムウに敬礼を送る姿に、多くのファンが胸を熱くしました。
最終回の第26話「神となった男」では、地球の力を借りて究極生命体カーズを宇宙へ追放するという、スケールの大きな決着が描かれます。ジョセフの「計算通りだぜーっ!」というハッタリが現実になるカタルシスは、第2部ならではの魅力です。
第3部「スターダストクルセイダース」:スタンド能力が開花した黄金の旅
ジョジョの代名詞ともいえる「スタンド」が登場した第3部。エジプトを目指す5人と1匹の旅路は、多くのアニメファンを虜にしました。
総選挙で第1位に輝いたのは、やはり第48話「遥かなる旅路 さらば友よ」です。DIOとの死闘を経て、生き残った者たちが空港で別れるラストシーン。旅の思い出を噛みしめる承太郎の表情、そして亡くなった仲間たちの幻影。長い旅を見守ってきた読者・視聴者にとっても、これ以上ない「完結」でした。
第44話「亜空の瘴気 ヴァニラ・アイス その3」も、強烈な印象を残した回です。イギーの献身的な最期と、それを見て激昂するポルナレフ。普段はコミカルな二人が見せた「覚悟」に、多くの人が涙しました。
また、DIOのスタンド能力「世界(ザ・ワールド)」の恐怖を徹底的に描いた第46話「DIOの世界 その2」も高く評価されています。花京院が命を賭して時計台を破壊し、メッセージを託すシーン。あの絶望感こそが、第3部クライマックスの醍醐味です。
第4部「ダイヤモンドは砕けない」:日常に潜む恐怖と黄金の心
舞台は一転、日本のM県S市杜王町へ。東方仗助が主人公の第4部は、サスペンスと日常が融合した独特の雰囲気を持っています。
意外な結果として注目されたのが、第10話「イタリア料理を食べに行こう」の1位獲得です。これはバトルがメインではない回ですが、トニオさんの料理によって億泰の体が「改造」される描写や、二人のコミカルなやり取りが癒やしとしてファンに深く愛されています。原作を忠実に再現したジョジョの奇妙な冒険 第4部 コミックの描写を、アニメが見事に昇華させた例と言えるでしょう。
もちろん、シリアスな回も人気です。最終回である第39話「さよなら杜王町 黄金の心」は、町全体が吉良吉影という巨悪に立ち向かう総力戦。承太郎の「スタープラチナ・ザ・ワールド」が炸裂する瞬間は、第3部からのファンにとっても最高のプレゼントでした。
第16話「狩り(ハンティング)に行こう!」での、承太郎と仗助の親子共闘も印象的です。ネズミを相手にした精密な射撃戦は、スタンドバトルの戦略性を象徴するエピソードとして人気を集めました。
第5部「黄金の風」:過酷な運命に抗うギャングたちの意志
イタリアを舞台に、ジョルノ・ジョバァーナと仲間たちがギャング組織の頂点を目指す第5部。この部は特にキャラクター人気が高く、総選挙も激戦となりました。
堂々の1位は第28話「今にも落ちて来そうな空の下で」。アバッキオの死を描いた回です。彼が精神世界でかつての相棒である警官と再会し、自分の歩んできた道を肯定されるシーンは、シリーズ屈指の名場面です。ジョルノが見つけたアバッキオの「最期の遺志」が、後の勝利へと繋がる構成は圧巻の一言。
第27話「キング・クリムゾンvsメタリカ」も非常に高い評価を得ました。敵対する暗殺者チームのリーダー、リゾットと、ボスの分身であるドッピオの戦い。主人公サイド不在の中で行われる、スタンド能力の極限の読み合いは、まるで一本の映画のような完成度でした。
そして第19話「ホワイト・アルバム」。ギアッチョの猛攻に苦しむ中、ミスタとジョルノが見せた「覚悟」。「覚悟とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことだッ!」という名言とともに、二人が限界を超えていく姿は、観る者の心に火をつけました。
第6部「ストーンオーシャン」:100年にわたる因縁の終着点
空条承太郎の娘、空条徐倫が主人公の第6部。刑務所という閉鎖空間から始まり、物語は宇宙規模の結末へと向かいます。
総選挙1位は、文句なしに最終回である第38話「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」でした。プッチ神父によって加速した世界。残されたエンポリオが、ウェザー・リポートのDISCを使って立ち向かう。そして、一巡した世界で出会う「彼ら」によく似た人々。1部から続いてきたジョースター家の血統と因縁が、美しく、そして切なく完結する演出は、長年のファンであればあるほど深く突き刺さる内容でした。
第37話「メイド・イン・ヘブン その2」での承太郎の再登場と、娘を守るための決断も忘れられません。最強のスタンド使いでありながら、父親としての愛ゆえに隙を見せてしまう承太郎の姿に、多くのファンが言葉を失いました。
また、エルメェス・コステロの復讐劇が完結する第14話「愛と復讐のキッス その2」も人気です。彼女の「復讐とは自分の運命への決着をつけるためにある」という台詞は、第6部のテーマを象徴する力強いものでした。
時代を超えて響く「人間讃歌」のメッセージ
ジョジョのエピソード総選挙を振り返ってみると、単に「勝った負けた」のバトルだけでなく、キャラクターが死の間際に見せる「意志の継承」や、日常の中にある「絆」を描いた回が上位を占めていることがわかります。
荒木飛呂彦先生が描く「人間讃歌」は、どんなに絶望的な状況でも自らの意志で一歩を踏み出す勇気を教えてくれます。アニメスタッフがその情熱を120%のクオリティで映像化したからこそ、10年経っても色褪せないランキング結果になったのでしょう。
もし、まだ観ていないエピソードがあれば、ぜひジョジョの奇妙な冒険 アニメをチェックしてみてください。一度足を踏み入れれば、あなたも「黄金の精神」を持つファンの仲間入りです。
ジョジョのエピソード総選挙結果まとめ!ファンが選ぶ人気神回ランキングと魅力を解説
今回の総選挙結果は、単なる人気のバロメーターではなく、ファンがこれまでの10年間(そして原作からの30年間)に受け取ってきた感動の記録です。
第1部の泥臭い熱さから、第6部の壮大な叙事詩まで、ジョジョの物語は常に進化し続けてきました。各部で1位に選ばれたエピソードは、どれも物語の核心を突く重要な回ばかりです。
- 1部: 運命の始まりとジョナサンの高潔さ
- 2部: シーザーとの絆とジョセフの機転
- 3部: 長い旅の終わりと仲間への想い
- 4部: 杜王町に宿る黄金の心と日常の尊さ
- 5部: 意志の継承と過酷な運命への反逆
- 6部: 100年の因縁に終止符を打つ希望
ランキングをきっかけに、改めてお気に入りのシーンを見返してみるのも良いでしょう。きっと、当時とは違う新しい発見や感動が待っているはずです。
ジョジョの物語はこれからも続いていきます。原作の第7部「スティール・ボール・ラン」以降のアニメ化も期待される中、私たちの「ジョジョ愛」が冷めることはありません。次の総選挙が開催されるとき、一体どんなエピソードが新たに伝説に加わるのか、今から楽しみでなりませんね。

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