「あ……ありのまま 今 起こった事を話すぜ!」と思わずポルナレフの名言を口にしたくなるほど、ジョジョの奇妙な冒険には魅力的なキャラクターが溢れていますよね。
中でも第5部『黄金の風』のラスボスとして圧倒的な絶望感を与えてきたのが、パッショーネのボス、ディアボロです。
正体不明の帝王として君臨し、二重人格という複雑な設定を持つ彼を、一体誰が演じているのか気になっている方も多いはず。実は、メディア展開によってキャストが異なっているのをご存知でしょうか?
今回は、歴代のディアボロを演じた豪華声優陣の比較や、なぜアニメ化にあたってキャストが変更されたのか、その裏側まで徹底的に掘り下げていきます。
ディアボロを演じた歴代キャストの顔ぶれ
ジョジョ第5部は、連載終了からアニメ化まで長い年月がありました。その間、ゲーム作品などが先行して発売されていたため、複数の実力派声優がディアボロという大役に魂を吹き込んできたのです。
TVアニメ版:小西克幸さん
現在、最も多くのファンに親しまれているのが、2018年から放送されたTVアニメ版でディアボロを演じた小西克幸さんです。
小西さんといえば、力強くも色気のある声質が特徴ですよね。ディアボロ役では、自らの正体を隠し通そうとする執念と、予知能力「エピタフ」で未来を見据える帝王の傲慢さを見事に表現していました。
特に、終盤で追い詰められていく際の「絶叫」は圧巻の一言。完璧な支配者から一転、終わりのない死のループに叩き落とされる恐怖の演技は、視聴者の心に強烈なインパクトを残しました。
また、小西さんはジョジョの格闘ゲームジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル Rでも、アニメ版キャストとしてボイスを新録しています。
ゲーム『ASB』『EoH』版:森川智之さん
アニメ化以前、ファンの間で「ボスの声」として定着していたのが、”声優界の帝王”こと森川智之さんです。
2013年発売のPS3用ソフトジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルや、その続編であるジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブンでは、森川さんがディアボロを担当していました。
森川さんのディアボロは、小西さんよりもさらに「冷静沈着な支配者」という側面が強調されています。低く響く重厚なボイスは、まさに裏社会を統べる首領にふさわしい風格がありました。
「帝王はこのディアボロだッ!依然変わりなくッ!」という名セリフも、森川さんのトーンで再生されると、より絶対的な自信を感じさせます。
PS2ゲーム『黄金の旋風』版:宮本充さん
さらに時を遡ること2002年。カプコンから発売されたPS2専用ソフトジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風では、宮本充さんがディアボロ(およびドッピオ)を演じていました。
宮本さんといえば、舞台俳優としても活躍する表現力の持ち主。この作品では、ディアボロの「得体の知れない不気味さ」が際立っていました。
アニメ版や後のゲーム版と大きく異なるのは、後述するドッピオとの演じ分けです。この時代ならではの解釈が光る名演として、今なお根強いファンが存在します。
ヴィネガー・ドッピオ役との不思議な関係
ディアボロを語る上で欠かせないのが、もう一つの人格であるヴィネガー・ドッピオの存在です。
実は、メディアによって「一人二役」か「別々の声優」かが分かれているのが面白いポイント。ここが、ジョジョ第5部のキャスティングにおける最大の特徴といっても過言ではありません。
アニメ版は「別キャスト」による二人三脚
TVアニメ版では、ディアボロ役を小西克幸さん、ドッピオ役を斉藤壮馬さんが務めています。
なぜ別々の声優が起用されたのでしょうか。それは、ドッピオというキャラクターが持つ「無垢さ」と、ディアボロの「禍々しさ」のギャップを最大化するためだと言われています。
斉藤壮馬さんが演じるドッピオは、どこか放っておけない危うさと可愛らしさがありますよね。あの独特の電話の擬音「プルルルルル」という演技も、斉藤さんならではのチャーミングさがありました。
だからこそ、その裏に潜む小西さん演じるディアボロが顔を出した時の「豹変」が、より恐ろしく感じられるのです。視聴者に「別人格である」という事実を声だけで突きつける、非常に効果的な演出でした。
ゲーム版は「一人二役」の職人技
一方で、過去のゲーム作品では一人二役が主流でした。
- 森川智之さん(ディアボロ) & 石田彰さん(ドッピオ)※実は、ASB/EoHでは森川さんと石田さんのコンビでしたが、一部の演出では見事な連携を見せていました。
- 宮本充さん(ディアボロ & ドッピオ)PS2版では、宮本さんが一人で両人格を演じ分けていました。一人の人間の中に二つの魂が混在している「気味の悪さ」を表現するには、一人二役の方が説得力を持つ場合もあります。
同じキャラクターでも、制作陣が「何を重視するか」によって、キャスティングの方向性がガラリと変わるのがジョジョの面白いところですね。
なぜアニメ化で声優が変更されたのか?
ジョジョシリーズを長年追いかけているファンにとって、ゲーム版からアニメ版へのキャスト変更は、時に驚きをもって迎えられます。
「森川さんのボスも最高だったのに、なぜ小西さんに変わったの?」という疑問を持つ方もいるでしょう。そこには、アニメ制作におけるいくつかの理由が考えられます。
アニメ独自の世界観構築のため
アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは、各部ごとにスタッフが情熱を注ぎ、その部における「正解」を追求して作られています。
音響監督や監督は、アニメとして動くキャラクターの絵、色彩、テンポ感に最もフィットする声を、改めてオーディション等で選定します。
ゲームはプレイヤーが操作するキャラクターとしての強さや格好良さが重視されがちですが、アニメは「物語としてのドラマ」が重視されます。第5部の過酷な旅路、そして黄金のような精神を描く中で、小西さんの持つ「泥臭くも圧倒的なエネルギー」が選ばれたのかもしれません。
キャストのスケジュールと鮮度
TVアニメは1年近い長期放送になることも珍しくありません。また、近年のジョジョアニメはキャスト同士の掛け合いや現場での熱量を非常に大切にしています。
その時、その瞬間に最もキャラクターを輝かせることができるキャストを、固定観念にとらわれずに選ぶ。それがジョジョアニメが長年愛され続けている理由の一つでもあります。
実際、小西さんは「ジョジョに出演することが夢だった」と語るほどの熱烈なファン。その熱量が、あの魂を削るような演技に繋がっていることは間違いありません。
小西克幸さんが演じるディアボロの魅力
ここからは、現行のメインキャストである小西克幸版ディアボロの、どこがそんなに凄いのかを解説していきます。
帝王の孤独とプライド
ディアボロは、自分の正体を知る者を一人残らず消し去ろうとする徹底した秘密主義者です。小西さんは、その「徹底ぶり」を声の緊張感で表現しています。
誰にも心を開かず、ただ頂点に居続ける。その孤独ゆえの鋭さが、セリフの端々に宿っています。
「絶頂」と「転落」のコントラスト
小西版ディアボロの真骨頂は、やはり終盤戦です。
ジョルノ・ジョバァーナを追い詰め、勝利を確信した時の高笑い。そこから「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」の能力によって、自分の攻撃が「真実」に到達しないことを悟った時の動揺。
そして、死ぬことすら許されず、永遠に死の恐怖を味わい続けるシーンでの「こっちに来るなあああーッ!」という叫び。
この感情の振れ幅こそが、小西さんの真骨頂です。あまりに無様で、あまりに悲惨。けれど、それこそが自らの過去を捨て、他者の命を軽んじてきたボスの末路として相応しい……。そう視聴者に納得させるだけの説得力が、あの声にはありました。
歴代キャストの比較から見える「ディアボロ像」
こうして歴代の声優陣を並べてみると、ディアボロというキャラクターがいかに多面的であるかが分かります。
- 森川智之さん:冷徹で完璧な「組織のリーダー」としての威厳。
- 宮本充さん:正体不明で、どこか浮世離れした「怪物」としての不気味さ。
- 小西克幸さん:人間臭い執着と、支配者としてのエゴを剥き出しにする「狂気」。
どのキャストが一番か、という正解はありません。それぞれのメディアにおいて、ディアボロのどの側面を強調したかったのかという「解釈の違い」があるだけです。
もしあなたがアニメ版しか知らないのであれば、ぜひ過去のゲーム作品をチェックしてみてください。また違った角度から、ディアボロという男の深淵を覗くことができるはずです。
ジョジョの奇妙な冒険 第5部 モノクロ版を読み返しながら、それぞれの声を脳内で再生してみるのも、ファンならではの贅沢な楽しみ方ですね。
ディアボロ戦をさらに楽しむための豆知識
声優さんの演技に注目してアニメを見返すなら、ぜひ以下のポイントも意識してみてください。
ドッピオからディアボロへの切り替わり
アニメ版では、ドッピオ(斉藤さん)からディアボロ(小西さん)へ声が変わる瞬間、演出として「声が重なる」ような処理がなされることがあります。
二人の人格がどれだけ密接に関わっているか、あるいはディアボロがどれだけ強引に主導権を握っているか。声の重なり方一つで、二人のパワーバランスが見えてくるのが非常に面白いです。
独特の擬音と台詞回し
ジョジョ特有の「ッ!」が入る台詞回し。これを違和感なく、かつ迫力満点に演じるのは至難の業です。
小西さんは、ディアボロの持つ特異なリズムを完璧に掴んでいました。「キング・クリムゾン!」というスタンド名を叫ぶ際の、空気を切り裂くような発声は、まさにスタンド能力そのものの鋭さを体現しています。
まとめ:ジョジョのディアボロ声優は誰?歴代キャスト比較と変更された理由を徹底解説!
さて、ここまで『ジョジョの奇妙な冒険 第5部』のラスボス、ディアボロを演じた声優陣について詳しく見てきました。
改めてまとめると、以下のようになります。
- TVアニメ版:小西克幸さん(ドッピオ役は斉藤壮馬さん)
- 初期ゲーム版:森川智之さん(ドッピオ役は石田彰さん)
- PS2ゲーム版:宮本充さん(一人二役)
キャストが変更された背景には、アニメ作品としてのクオリティ追求や、ドッピオとの対比を明確にするための演出上の意図がありました。
小西克幸さんが演じたアニメ版ディアボロは、帝王の傲慢さと転落の恐怖を完璧に描き切り、多くのファンを虜にしました。一方で、森川智之さんや宮本充さんが作り上げた「ボス」のイメージも、今なお色褪せない魅力を持っています。
声優さんたちの魂がこもった演技を知ることで、ジョジョの世界はより一層深く、面白いものになります。
「結果」だけを求めるのではなく、その「過程」にある声優さんたちの熱演に耳を傾けて、もう一度黄金の風を感じてみてはいかがでしょうか?
もし、まだアニメを観ていない、あるいは原作を未読だという方がいれば、この機会にぜひその圧倒的な世界観に触れてみてください。
ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風 Blu-ray BOXで、小西克幸さんの魂の叫びを、ぜひその耳で確かめてみてくださいね。

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