陸上界に突如として現れた、規格外のハードラーをご存知でしょうか。その名は村竹ラシッド選手。男子110mハードルにおいて、日本勢初となるパリオリンピック5位入賞という歴史的快挙を成し遂げた、まさに日本陸上界の至宝です。
しかし、彼が注目を集めているのはその驚異的な速さだけではありません。レース直前、スタジアムの大型ビジョンに映し出される「選手紹介」の瞬間、彼が見せる独特すぎるパフォーマンスが世界中のファンの視線を釘付けにしています。
そう、アニメファンなら誰もが知るあのポーズ――「ジョジョ立ち」です。
なぜ彼は、1分1秒を争う極限の緊張感の中で、あえて遊び心あふれるパフォーマンスを披露するのでしょうか。そこには、単なるファンサービスの枠を超えた、彼なりの深い哲学と計算がありました。
今回は、村竹ラシッド選手が披露したジョジョ立ちの元ネタから、2025年に樹立した12秒台の日本新記録、そして彼がポーズに込めた真意まで、その魅力を徹底的に深掘りしていきます。
陸上界を震撼させた「パリオリンピック」でのジョジョ立ち
2024年、フランスのスタッド・ド・フランス。世界最高峰の舞台であるパリオリンピック、男子110mハードル決勝。日本人としてこの種目で決勝の舞台に立つという、前人未到の歴史が作られた瞬間でした。
世界中の視線が注がれる中、名前を呼ばれた村竹選手がカメラに向かって決めたのは、顔の前に手をかざし、体をしなやかに反らせたあのアクション。人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第1部主人公、ジョナサン・ジョースターを彷彿とさせる「ジョジョ立ち」でした。
この瞬間、日本のSNSは騒然となります。「五輪の決勝でジョジョ立ちをする心臓の強さ!」「そこに痺れる、憧れるゥ!」といった、原作の名台詞を引用した称賛の嵐が巻き起こりました。
結果は13秒21で5位。メダルまであと一歩という位置でしたが、日本勢初入賞という快挙は、彼の名前と「ジョジョ立ち」をセットで世界に知らしめることになったのです。
2025年、東京で披露された「プッチ神父」へのリスペクト
パリオリンピックから1年。村竹選手の勢いは止まるどころか、さらに加速していました。地元・日本で開催された2025年の世界陸上。ここでも彼は、ファンの期待を裏切らないパフォーマンスを見せてくれました。
今大会で彼が選んだのは、ジョジョ第6部『ストーンオーシャン』の宿敵、エンリコ・プッチ(プッチ神父)のポーズです。
実はこれ、大会前からファンの間では予想されていました。村竹選手が自身のSNSで、プッチ神父のスタンド名である「ホワイトスネイク」を冠した楽曲をBGMに使用していたからです。
なぜ主人公ではなく、あえて「悪役」を選んだのか。村竹選手はインタビューで「悪役には悪役なりの、筋の通った魅力がある。特にプッチ神父が語る『試練』という言葉に惹かれる」と語っています。
自らに高いハードルを課し、それを乗り越えていく自らの姿を、作中の哲学的なキャラクターに重ね合わせていたのかもしれません。まさに「覚悟」を決めた者だけが立てる、世界最高峰のスタートラインに相応しい選択でした。
「おまじない」としてのパフォーマンス:強さの裏側にあるメンタル
「不真面目に見えるのではないか」――そんな声が聞こえてきそうな大胆なパフォーマンスですが、村竹選手にとってこれは勝つための「儀式」であり「おまじない」です。
110mハードルという種目は、わずかな力みが命取りになる非常に繊細な競技です。時速30キロ近いスピードで走りながら、高さ1メートルを超える10個の障害物を飛び越える。一瞬の硬直が転倒や失格に直結します。
村竹選手は、極限のプレッシャーがかかる場面であえて大好きなアニメのポーズを決めることで、自分の脳を「これはいつもの練習の延長だ」「楽しんでいいんだ」というリラックス状態へ導いているのです。
「本番を練習のように、練習を本番のように」という母親の教えを忠実に守り、自分らしくいられるためのスイッチ。それが彼にとってのジョジョ立ちなのです。
アニメ愛はジョジョだけじゃない?多彩なパフォーマンスの数々
村竹選手の「ハジケっぷり」はジョジョだけに留まりません。これまでにも、多くのアニメ・ゲームファンをニヤリとさせる演出を披露してきました。
- 『ボボボーボ・ボーボボ』:一見すると意味不明、しかし爆発的な勢いを感じさせる「ハジケポーズ」を披露。
- 『HUNTER×HUNTER』:アイザック=ネテロ会長が繰り出す「百式観音」の構えを模写。
- 『ゼルダの伝説』:大のゲーム好きでもあり、大会での好成績への「自分へのご褒美」として最新作Nintendo Switchのソフトを購入することを楽しみにしていると公言。
こうした親しみやすいキャラクターが、従来の陸上ファンだけでなく、これまでスポーツに興味がなかった層をも巻き込み、大きなムーブメントを作っています。
12秒92の衝撃!「ジョジョ立ち」を支える圧倒的な実力
パフォーマンスが注目されがちな村竹選手ですが、彼がこれほどまでに愛される最大の理由は、その実力が「正真正銘の世界トップクラス」だからです。
2025年8月、福井で開催されたナイトゲームズ。村竹選手は追い風1.2メートルの絶好のコンディションの中、歴史的な走りを披露しました。
記録は12秒92。
日本記録を大幅に更新するだけでなく、日本人として初めて「13秒の壁」を突き破るという、日本陸上界の悲願を達成した瞬間でした。この記録は当時のシーズン世界3位、アジア歴代2位に相当する驚異的な数字です。
身長179cmと、海外の2メートル近い巨漢選手に比べれば小柄な部類に入りますが、彼の強みは「ハードリングの低さと速さ」にあります。ハードルを越えるというより、まるで歩道のアスファルトを跨ぐかのような無駄のない動作。
この圧倒的な実力があるからこそ、レース前のパフォーマンスが「余裕」や「自信」として、より一層輝いて見えるのです。
競技を「エンターテインメント」へ昇華させるサービス精神
村竹選手は常々、「陸上競技をもっと盛り上げたい、もっと面白いものだと思ってほしい」と口にしています。
日本ではどうしても、陸上競技は「苦しい練習に耐える求道者のスポーツ」というイメージが先行しがちです。もちろんその一面もありますが、彼はそこに「華やかさ」や「遊び心」を加え、エンターテインメントとして成立させようとしています。
彼がポーズを決めるたびに観客席からは歓声が上がり、中継を見ている視聴者は次のポーズを予想して盛り上がる。陸上競技を「応援するのが楽しいイベント」に変えている彼の功績は、数字以上の価値があると言えるでしょう。
遠征の合間にアニメを見たり、お気に入りのガジェットiPadでレースの分析を行ったりと、現代的な若者としての感性を持ち合わせている点も、多くのファンを惹きつける要因です。
未来のハードラーたちへ与える影響
村竹選手の活躍は、次世代のジュニア選手たちにも大きな希望を与えています。
「真面目に、静かに集中することだけが正解ではない」という新しいアスリート像を提示したことで、型にはまらない個性的な選手が今後増えてくるかもしれません。
また、彼の技術面、特にインターバルの刻み方や、踏み切りから着地までの無駄のなさは、指導者たちの間でも「日本人が世界で勝つためのバイブル」として研究対象になっています。
世界5位という壁を壊し、12秒台という未踏の領域に踏み込んだ彼は、もはや日本のエースではなく、世界の頂点を争う主役の一人なのです。
村竹ラシッドのジョジョ立ちが話題!ポーズの元ネタや世界5位の快挙を徹底解説:まとめ
村竹ラシッド選手の魅力、伝わりましたでしょうか。
彼の「ジョジョ立ち」は、単なる目立ちたがり屋の行動ではありません。それは、自らのプレッシャーをコントロールするための高度なメンタル戦略であり、競技を愛するファンへの最高のギフトです。
パリオリンピックでの5位入賞、そして12秒92という異次元の日本新記録。彼は今、日本の陸上競技がかつて到達できなかった領域を、誰よりも楽しみながら突き進んでいます。
次に彼がどの舞台で、どんな驚きのポーズを見せてくれるのか。そして、その長い脚でどこまでタイムを削り取っていくのか。
「黄金の精神」を胸に走り続ける村竹ラシッド選手から、今後も一瞬たりとも目が離せません。皆さんも、彼がレース前にカメラを見据えたその瞬間、一緒に「ジョジョ立ち」でエールを送ってみてはいかがでしょうか。
村竹選手の最新の練習風景や、使用しているトレーニングギアランニングシューズに関する情報は、彼の公式SNSでも随時発信されています。ぜひチェックしてみてくださいね。

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