「ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風」に登場する、泣く子も黙る暗殺チーム……ではなく、ブチャラティ率いる護衛チームのムードメーカー、グイード・ミスタ。
彼の魅力といえば、皮肉屋だけど仲間思いな性格や、愛くるしいスタンド「セックス・ピストルズ」との掛け合いですよね。でも、ファンの間で長年、それこそ物語が完結してからもずっと議論の的になっている「謎」があります。
それが、**「ジョジョのミスタの髪型はどうなってるのか?」**という問題です。
トレードマークのあの格子柄の帽子。一度も脱ぐシーンがないからこそ、中身がどうなっているのか気になって夜も眠れないという方も多いはず。今回は、ミスタの帽子の構造から、髪型の推測、そして作者・荒木飛呂彦先生が込めたデザインの意図まで、徹底的に考察していきます。
ミスタの帽子は「防具」であり「武器庫」でもある?
まず前提として、ミスタが被っているあの独特な格子模様の物体は、髪の毛そのものではなく「帽子」です。作中の描写やカラー版の質感を見る限り、カシミアやウールのような柔らかい素材のニット帽、あるいはバラクラバ(目出し帽)に近い形状をしています。
ジョジョの世界には、空条承太郎のように「帽子と髪の毛の境界線が不明」なキャラクターもいますが、ミスタの場合は明確に「被り物」として描かれています。
額に隠された「弾丸」の秘密
この帽子、ただのおしゃれアイテムではありません。ミスタは凄腕のガンマン。常にリロードの隙を突かれないよう、予備の弾丸を全身に仕込んでいます。
実は、あの帽子の額の部分。矢印のようなデザインが施されたあの場所には、予備の弾丸が収納されているんです。戦闘中に帽子に手をやり、スマートに弾丸を取り出すシーンは痺れるほどカッコいいですよね。
つまり、ミスタにとって帽子を脱ぐということは、即座に弾丸を補給できなくなるという戦術的な弱点を晒すことにも繋がります。彼が頑なに帽子を脱がないのは、プロの暗殺者(護衛)としての警戒心の表れなのかもしれません。
ジョジョの世界観に浸りながら原作を読み返したい方は、ジョジョの奇妙な冒険 第5部 文庫版 コミックセットをチェックしてみてください。
徹底検証!ミスタが帽子を脱いだシーンは一度もない?
結論から言うと、原作マンガ、アニメ、そして画集に至るまで、ミスタが完全に帽子を脱いで「素頭」を晒した描写は一度もありません。
これだけ激しい死闘を繰り広げ、ボロボロになりながら戦うジョジョのキャラクターたち。帽子が吹き飛んだり、破れたりしてもおかしくないはずですが、ミスタの帽子だけはまるで魂が宿っているかのように彼の頭にフィットし続けています。
過去回想シーンでも帽子を着用
ミスタの過去が語られるシーン。彼が17歳の頃、ある事件に巻き込まれて刑務所に入るエピソードがあります。驚くべきことに、その時点ですでにミスタは今と同じようなスタイル、つまり頭をぴったりと覆う帽子を被っているんです。
「昔は普通の髪型だった」というギャップすら見せない徹底ぶり。これは、ミスタというキャラクターにとって、あの帽子姿こそが「デフォルトの顔」であることを意味しています。
唯一の「脱げかけた」瞬間とは
劇中で数少ない、帽子が危機に瀕したシーンといえば、ギアッチョ戦(ホワイト・アルバム戦)でしょう。超低温のスタンド攻撃を受け、体中の水分が凍りつき、血を流しながら戦ったあの極限状態。
それでも帽子は脱げませんでした。もはや「頭皮の一部なのではないか」と疑いたくなるほどの密着度ですが、これはジョジョにおける「キャラクターのアイコン(記号)」としての役割が強いためだと考えられます。
ミスタの髪型を予想!短髪なのか、それとも……?
帽子の中身が描かれないとなると、ファンとしては妄想が捗るものです。ネット上で有力視されている説をいくつか挙げてみましょう。
説1:ベリーショート(坊主)説
最も有力なのがこの説です。あのタイトなシルエットの帽子の中に、ボリュームのある髪を収めるのは物理的に困難です。また、ミスタの性格は非常に合理的で男らしいもの。手入れが楽で、かつ帽子に干渉しない坊主頭、あるいはかなり短い刈り上げである可能性が高いといえます。
説2:額のマークと同じラインの生え際説
ミスタの帽子のフロント部分にある「V字」や「矢印」のような模様。これが実は「生え際」をなぞっているのではないかという、ちょっとユニークな考察もあります。もしそうなら、相当個性的なヘアスタイルになりますが、ジョジョの世界ならあり得ない話ではありません。
説3:実は「ハゲ」ている?
これについては、ファンの間でのジョークに近いものですが、「若ハゲを隠すために17歳から被り続けている」という切ない説です。しかし、ミスタのあの自信満々なキャラクターからすると、コンプレックスを隠しているというよりは、自分のスタイルを貫いていると見るのが自然でしょう。
荒木飛呂彦先生のデザイン哲学とイタリア・ファッション
なぜミスタはあのようなデザインになったのか。その理由は、作者である荒木飛呂彦先生の「引き算の美学」と、当時のイタリア・ファッションへの深い造詣にあります。
シルエットで誰かわかることの重要性
荒木先生はインタビュー等で、「シルエットだけでどのキャラクターか判別できるようにデザインしている」と語っています。
5部(黄金の風)は、全体的にファッショナブルで過激なデザインが多い部です。
- ジョルノの胸元が開いたスーツ
- ブチャラティの全身ジッパー
- ナランチャのスカートのような腰巻き
これらの中で、ミスタに与えられた記号が「格子柄の帽子」と「ヘソ出しのトップス」でした。もし彼が帽子を脱いで普通の髪型になってしまったら、その瞬間に「グイード・ミスタ」という記号が崩れてしまう。だからこそ、彼は劇中で一度も帽子を脱ぐ必要がなかったのです。
90年代ハイブランドの影響
第5部が連載されていた90年代後半、イタリアのハイブランド(ヴェルサーチやモスキーノなど)は、ド派手な幾何学模様や、体のラインを強調するタイトなスタイルを提唱していました。
ミスタの格子柄(グリッド)のデザインは、まさに当時の最先端ファッションを昇華させたもの。あの帽子は、単なる防寒具ではなく、イタリアのギャングとしての「粋」を表現した究極のファッションアイテムだったわけです。
最新のアニメでその鮮やかな色彩を確認したい方は、Fire TV Stickなどを使って大画面でチェックしてみてください。
ミスタのこだわり「4」への恐怖と帽子の関係
ミスタを語る上で外せないのが、数字の「4」に対する異常なまでの恐怖心です。
「4枚のパン」「4億円の遺産」「4発の銃弾」……。彼は「4」に関わるものを選んでしまうと不吉なことが起きると信じ込んでいます。
実は、彼の帽子の格子模様をよく見てみると、基本的には「三角形」や「斜線」で構成されており、直角の「四角形」が目立たないようになっています(デザインによって見え方は異なりますが)。
自分の身に付けるものから、不吉な数字を徹底的に排除している。あの帽子は、彼にとっての「魔除け」としての意味合いも持っているのかもしれません。自分のラッキーカラーやジンクスを大切にするイタリア人らしい設定ですよね。
セックス・ピストルズと帽子の親密な関係
ミスタのスタンド「セックス・ピストルズ」の6人(?)の小人たち。彼らはよく、ミスタの帽子の中に隠れたり、そこから飛び出したりしています。
ピストルズにとっても、あの帽子の中はホームグラウンドのようなもの。時にはミスタと内緒話をしたり、時には弾丸を磨いたりしているのかもしれません。帽子の中が描かれないのは、ピストルズたちの「プライベートルーム」を守るため……なんて想像すると、少し微笑ましく思えてきませんか?
まとめ:ジョジョのミスタの髪型はどうなってる?
結局のところ、**「ジョジョのミスタの髪型はどうなってるのか?」**という問いに対する公式の正解は、「読者の想像の中にしかない」ということになります。
しかし、今回の考察から以下のことが見えてきました。
- 帽子はカシミア製で、弾丸を隠す機能的な「武器庫」である。
- 劇中で一度も脱がないのは、キャラクターデザインとしての「記号」を守るため。
- 内側は十中八九、帽子に干渉しない「ベリーショート」である。
- あのスタイル自体が、90年代イタリア・ファッションを投影した芸術的な造形である。
あえて素顔(髪型)を見せないことで、ミスタの持つ「ミステリアスなのに親しみやすい」という独特の二面性が完成していると言えるでしょう。
ジョジョのキャラクターたちは、その奇抜な外見の一つひとつに、荒木先生のこだわりとキャラクターの生き様が反映されています。次にミスタが活躍するシーンを見る時は、ぜひその「脱げない帽子」に敬意を払いつつ、彼の華麗なガンアクションを楽しんでみてください。
もし、もっと深くミスタの魅力を探求したいなら、高精細な画集で彼の帽子の質感を眺めてみるのもおすすめです。気になる方はJOJOVELLER 通常版などで、その圧倒的な色彩美に触れてみてはいかがでしょうか。
ミスタの帽子の中身は永遠の謎かもしれませんが、その謎こそが、私たちが彼を愛してやまない理由の一つなのかもしれませんね。

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