1990年代後半、PlayStationの性能を限界まで引き出そうと格闘ゲームが次々と3D化していく中、満を持して登場したのが『ドラゴンボール FINAL BOUT(ファイナルバウト)』です。当時のファンにとって、アニメ『ドラゴンボールGT』の世界観をいち早く体験できる貴重なタイトルでした。
今回は、今なおレトロゲームファンの間で語り草となっている本作の隠しキャラ解放コマンドから、独自のバトルシステム、そしてなぜ海外で伝説的な人気を誇るのかといった背景まで、徹底的に解説していきます。
隠しキャラを全解放する伝説の裏技コマンド
本作を語る上で絶対に欠かせないのが、初期状態では少なすぎるキャラクター枠を一気に埋める「隠しコマンド」の存在です。起動時のタイトル画面で入力するあの緊張感は、当時のプレイヤーなら誰もが覚えているはず。
隠しキャラクター7体を一括解放
まずは基本となる、Z戦士やGT戦士たちを呼び出すコマンドです。タイトル画面(「PRESS START」と表示されている画面)で以下の通りに入力してください。
- 右、左、下、上、右、左、下、上
この入力に成功すると、特定のSE(効果音)が鳴ります。しかし、これだけでは終わりません。音が鳴った直後に続けて以下のボタンを押す必要があります。
- △ボタンを5回、×ボタンを9回
これが成功すると、さらに決定的なSEが鳴り、キャラクター選択画面に「超サイヤ人 孫悟空(GT・Z両方)」「超サイヤ人 トランクス」「ベジット」などの強力な面々が登場します。
最強の戦士「超サイヤ人4 孫悟空」を出す方法
当時、テレビアニメ『ドラゴンボールGT』で初登場したばかりの最強形態「超サイヤ人4 孫悟空」は、本作の目玉中の目玉でした。このキャラを出すには、上記の7体解放コマンドを成功させた状態で、さらにもう一段階の入力が必要です。
- タイトル画面で、再度△ボタンを5回、×ボタンを9回(※バージョンにより□ボタンの場合あり)
カカロットの咆哮が聞こえれば成功です。セーブデータがない時代、友人の家に集まってはこのコマンドを必死に入力したものです。
メテオスマッシュと光弾の撃ち合い!独自の戦闘システム
『ドラゴンボール FINAL BOUT』は、当時の格闘ゲームとしては非常に野心的なシステムを搭載していました。操作性は独特で「もっさりしている」と評されることもありますが、コツを掴むとドラゴンボールらしいハイスピードな空中戦が楽しめます。
メテオスマッシュの快感
相手を空中に打ち上げた後、特定のボタン入力を繋げることで発動する連続攻撃「メテオスマッシュ」。これは、後の「スパーキング!」シリーズなどのコンボシステムの原型とも言える要素です。
相手を画面端まで吹き飛ばし、追い打ちをかける演出は、ポリゴンが角ばっていた当時でも十分に迫力がありました。
ビームクラッシュ(光弾の押し合い)
かめはめ波とファイナルフラッシュが激突した際、画面中央でエネルギーが膨れ上がる「押し合い」が発生します。ここでボタンを連打し、相手に技を押し返す瞬間は、まさに原作の死闘そのもの。連打のしすぎでコントローラーのボタンを傷めたプレイヤーも少なくありません。
もし今、当時の感覚を再現して遊びたいなら、耐久性の高いPS5 コントローラーなどをアダプター経由で検討するのも一つの手ですが、やはり実機の感触が一番しっくりくるかもしれませんね。
Build Upモードで自分だけの最強戦士を育成
本作には、単に対戦するだけでなく、キャラクターのステータスを成長させる「Build Up(ビルドアップ)モード」が存在します。
- レベルアップによる強化: 対戦を繰り返すことで攻撃力や防御力が上昇。
- 技の進化: 必殺技を使い込むことで、威力や弾速が変化。
このモードで育てたキャラクターはメモリーカードに保存でき、友人が育てたキャラと対戦させることができました。格闘ゲームにRPG要素を取り入れたこのシステムは、非常に中毒性が高く、お気に入りの「パン」や「トランクス」を限界まで鍛え上げるプレイヤーが続出しました。
なぜ海外で「伝説のプレミアソフト」になったのか?
日本国内では、操作性の難しさから「クソゲー」という厳しい評価を受けることもある本作ですが、海を渡った北米では全く異なる扱いを受けています。
実は、北米で初めて発売された本格的なドラゴンボールのゲームがこの『FINAL BOUT』でした。当時、アメリカでも放送が始まり人気が爆発していたドラゴンボールにおいて、本作は「唯一無二の公式ゲーム」として熱狂的に受け入れられたのです。
その結果、出荷本数の少なさも相まって、海外版のパッケージは長らく数万円以上のプレミア価格で取引されることとなりました。
日本のファンが「動きが硬い」と感じたポリゴンの動きも、海外のファンにとっては「テレビから飛び出してきた3Dの悟空」として感動の対象だったわけです。
現代における楽しみ方と再評価
今、改めて本作をプレイすると、当時の開発スタッフが「いかにして2Dの漫画を3D空間で表現するか」に苦心した跡が見て取れます。
3Dモデルの先駆性
現在の美麗なグラフィックのドラゴンボールZ KAKAROTなどと比較するのは酷ですが、フルポリゴンで舞空術や必殺技を再現しようとした試みは、後の名作群への大きな一歩でした。影の付け方や、技を放つ際のカメラワークなど、現代の視点で見ても面白い発見が多くあります。
レトロゲームとしての価値
PlayStationのソフトは、現行機ではPlayStation 5などの上位互換では直接動かせないことが多いですが、中古市場では比較的安価(日本版に限る)で手に入ります。実機を持っている方は、ぜひ当時の「隠しコマンド」を何も見ずに入力できるか試してみてください。体が覚えているあの感覚に驚くはずです。
まとめ:ドラゴンボール Final Boutの隠しキャラと裏技攻略!評価と操作法の完全ガイド
『ドラゴンボール FINAL BOUT』は、単なる古いゲームではありません。それは、次世代のドラゴンボールゲームへとバトンを繋いだ、挑戦的な実験作でした。
隠しキャラを出すための複雑なコマンド、指が痛くなるほどの光弾連打、そして自分だけのキャラを育てるビルドアップモード。これらすべての要素が、当時の子供たちを熱狂させたのです。
もしあなたが、押し入れの奥に眠っているPlayStationを見つけたら、ぜひ本作をセットしてみてください。あのタイトル画面で「右、左、下、上……」と入力した瞬間、一気に1997年のあの夏へとタイムスリップできるはずです。
ドラゴンボールの歴史を語る上で避けては通れない、この愛すべき「怪作」を、今こそ再評価してみませんか?

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