「クリリンのことかーっ!」
あの絶望と怒りに満ちた叫びがなければ、悟空は超サイヤ人に目覚めていなかったかもしれません。あるいは、もしラディッツが地球に来た時に、悟空ではなくピッコロと手を組んでいたら?
国民的漫画『ドラゴンボール』には、読者の数だけ「もしも(IF)」が存在します。鳥山明先生が描いた完璧なストーリーラインがあるからこそ、私たちは「あの時、別の選択をしていたら世界はどう変わっていたか」という妄想を止められないんですよね。
今回は、長年ファンの間で議論され続けてきた熱いIF展開から、最新のゲーム作品で描かれた驚きの公式回答まで、徹底的に深掘りしていきます。これを読めば、あなたの脳内にある『ドラゴンボール』の世界がさらに広がるはずです。
もしもラディッツが仲間になり、サイヤ人の絆が芽生えていたら
まず最初に考えたいのが、物語の全ての始まりとも言える「サイヤ人編」の分岐点です。悟空の実の兄、ラディッツ。彼は登場してすぐに命を落としてしまいましたが、もし彼が悟空の説得に応じ、あるいはベジータたちの非道さに愛想を尽かして仲間になっていたらどうなっていたでしょうか。
当時のラディッツの戦闘力は1500前後。地球勢にとっては脅威でしたが、その後のナッパ(4000)やベジータ(18000)に比べれば微々たるものです。しかし、サイヤ人には「死の淵から蘇るたびに強くなる」という特性があります。
もしラディッツが生き残り、悟空たちと共に修行を積んでいたら、ナメック星編での戦力図は大きく変わっていたはずです。ベジータとラディッツが「サイヤ人の王子」と「下級戦士の兄」として共闘する姿。これはファンにとって最高の胸アツ展開ですよね。
また、ラディッツが生きていることで、悟空の父であるバーダックの意志がより早く悟空に伝わっていた可能性もあります。最新のドラゴンボール超の漫画版では、バーダックの過去が重要な鍵を握っていますが、ラディッツが生きていれば、兄弟で父の面影を追うという全く別のドラマが生まれていたかもしれません。
未来悟飯が人造人間に勝利し、希望の光を灯していたら
次に多くのファンが涙した「未来トランクス編」のIFです。片腕を失いながらも、たった一人で人造人間17号・18号に立ち向かった未来の孫悟飯。彼がもしあの戦いで相打ちにならず、奇跡的に勝利を収めていたらどうなっていたか。
まず、トランクスが過去へタイムスリップする必要がなくなります。これはつまり、現代の悟空が心臓病で亡くなる運命を回避できない可能性があることを示唆しています。しかし、未来の世界では悟飯が師匠となり、トランクスと共に地球を再建していく「平和な未来」が訪れたでしょう。
一方で、セルが完全体になるための材料(17号・18号)を失うため、セルゲームも開催されません。悟飯は学者としての道を歩みつつ、地球の守護神として君臨したはずです。
ただし、この展開だと「超サイヤ人2」への覚醒が遅れる、あるいはベジータが超サイヤ人に到達する動機(トランクスへの想いなど)が欠けるといった懸念もあります。ハッピーエンドに見えて、実は魔人ブウ復活の際に、パワー不足で太刀打ちできなくなるというバッドエンドの引き金になる可能性も秘めているのが、IF考察の面白いところです。
フリーザが早い段階で「修行」の重要性に目覚めていたら
敵キャラクターのIFで最も恐ろしいのがフリーザです。映画ドラゴンボールZ 復活の「F」で明かされた通り、生まれ持った才能だけで宇宙の帝王に君臨していた彼が、わずか4ヶ月修行しただけで「ゴールデンフリーザ」へと進化しました。
もしナメック星での戦いの前に、フリーザが修行の概念を知っていたら……。
おそらく悟空たちがナメック星に到着した頃には、すでにスカウターでは計測不能な領域に達していたでしょう。ギニュー特戦隊を動かすまでもなく、フリーザ一人ですべてを消し去っていたに違いありません。
しかし、最近の公式展開では、フリーザが単純な悪役から「悟空たちのライバル兼、時々共闘する第三勢力」としての立ち位置を確立しています。もしナメック星でフリーザが悟空の慈悲に触れ、少しだけ早く「切磋琢磨」の楽しさを知っていたら、宇宙の秩序はフリーザ軍によってもっと合理的に管理されていたかもしれませんね。
ゲーム作品が提示する「公式のIF」という回答
さて、こうしたファンの妄想を、圧倒的なクオリティで具現化してくれるのが近年のゲーム作品です。
例えばドラゴンボール ゼノバース2やドラゴンボールZ カカロットでは、歴史改変を阻止するという名目の元、様々な「もしも」が描かれています。「ギニューが悟空ではなくベジータの体を手に入れたら?」「ナッパが超サイヤ人になったら?」といった、誰もが一度は考えたギミックが満載です。
特に最新作のドラゴンボール Sparking! ZEROでは、プレイヤーの選択によって原作のストーリーが大きく分岐する「エピソードIF」が搭載されました。
- 悟空がピッコロと組まず、クリリンと組んでラディッツを迎え撃ったら?
- ベジータが地球で大猿化せずに勝利していたら?
こうした公式が用意したIFは、単なるお遊びではなく「設定の深掘り」にもなっています。キャラクターの性格や、当時のパワーバランスを考慮した上で描かれるため、考察好きのファンにとってはたまらない資料となっているのです。
負のIF考察:悟空が地球に落ちた時、頭を打たなかったら
明るいIFばかりではありません。『ドラゴンボール』という物語の根底を揺るがす、最もダークなIFがこれです。
もしカカロット(悟空)が地球に到着した際、谷底に落ちて頭を強く打たなかったら。
彼は凶暴なサイヤ人の本性のまま、じいちゃんである孫悟飯を殺害し、地球人を絶滅させていたでしょう。そして数年後、迎えに来たラディッツたちと共に、惑星売買に加担する冷酷な戦士として宇宙を転戦していたはずです。
この世界線では、クリリンとの友情も、ブルマとの出会いも、亀仙人との修行も存在しません。私たちが愛する「明るく、時に抜けているけれど、戦うと誰よりもかっこいい悟空」は、あの事故という名の奇跡が生んだ副産物だったことがわかります。
そう考えると、原作の絶妙なバランスがいかに尊いものであるかを再認識させられます。
ドラゴンボールの「もしも」を徹底考察!ファンが熱望するIF展開と公式の回答集
ここまで様々な角度から検証してきましたが、いかがでしたでしょうか。
『ドラゴンボール』のIF考察がこれほどまでに盛り上がるのは、一つひとつのキャラクターが「もし別の道を選んでいても、きっと魅力的な生き方をしただろう」と思わせるほどの深みを持っているからです。
ベジータが最後まで悪人のままだったら、サタンがセルに勝利していたら(?)、あるいはヤムチャが主役の物語だったら……。妄想の翼はどこまでも広がります。
もしあなたが、自分だけの特別なIF展開をさらに深く楽しみたいのであれば、改めてドラゴンボールの全巻を読み直したり、最新のゲームをプレイしたりすることをおすすめします。原作のコマの行間に隠された「別の可能性」を見つけるたびに、この作品への愛がさらに深まること間違いなしです。
あなたの「もしも」は、どの瞬間から始まりますか?

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