ドラゴンボールの長い歴史の中で、悟空やベジータのような宇宙最強クラスの戦士たちの影に隠れながらも、読者の記憶に妙な爪痕を残していったキャラクターたちがいます。その一人が、魔人ブウ編の「天下一武道会・少年の部」に登場したイダーサです。
金髪を逆立て、自信満々にリングに上がったものの、一瞬で退場していった彼。今回は、イダーサというキャラクターの正体や、無謀にもトランクスに挑んだその実力、そして強烈すぎる家族構成について詳しく深掘りしていきます。
イダーサの基本プロフィール:名前の由来は「ダサい」?
イダーサは、第25回天下一武道会の少年の部に出場した人間の少年です。エイジ759生まれの15歳で、格闘技の経験者であることが伺える身のこなしを見せていました。
まず注目したいのがその名前です。ドラゴンボールの生みの親である鳥山明先生は、キャラクターの名前に一定の規則性を持たせることが多いですよね。サイヤ人は野菜、ブルマの一家は下着といった具合です。
イダーサの場合、その由来は「ダサい」からきていると言われています。公式な設定や作中の雰囲気からも、どこか鼻につく、いわゆる「格好悪い」キャラクターとしての役割を与えられていたことが分かります。見た目はそれなりに整っており、金髪を逆立てたスタイルは一見すると超サイヤ人を彷彿とさせますが、中身は完全な一般人。そのギャップが、彼の「ダサさ」を強調していました。
性格は極めて傲慢で、自分より年下や体格の小さい相手を完全に見下しています。初対面のトランクスに対して「弱そうなチビ」と言い放つなど、相手の正体(世界一の金持ちの息子であり、宇宙最強クラスの戦士の息子)を知らないとはいえ、その態度はまさにフラグそのものでした。
トランクスに挑んだ無謀な実力:一般人の天才とサイヤ人の壁
イダーサが作中で果たした最大の役割は、トランクスの圧倒的な強さを際立たせる「引き立て役」です。
天下一武道会少年の部、第9試合。リングに上がったイダーサは、トランクスを徹底的に挑発します。「泣き叫んでも許してやらない」といった趣旨の発言を繰り返し、観客席の母親と一緒になって盛り上がっていました。しかし、トランクスから返ってきた言葉は「おしゃべりなヤツだ」という冷ややかな一言だけ。
試合開始の合図と同時に、イダーサは果敢に(あるいは無知ゆえに)攻撃を仕掛けます。しかし、トランクスにとっては止まっているも同然のスピード。トランクスが放った一撃――おそらく彼にとってはデコピン程度の軽い衝撃――によって、イダーサは一瞬で意識を失い、場外へと吹き飛ばされました。
どのくらいの実力差があったのか?
ここで気になるのが、イダーサは一般人としてどの程度強かったのかという点です。
- 一般人の中ではトップクラス?15歳という年齢で天下一武道会の予選を勝ち抜き、本選に出場している時点で、普通の子供よりは遥かに格闘センスがあったはずです。おそらく、街の道場などでは「神童」ともてはやされていたのでしょう。
- サタンと比較すると?ミスター・サタンがセルゲームで見せたような(ギャグ補正を除いた)身体能力と比較すれば、イダーサはまだ成長途中の少年に過ぎません。もし修行を続けていれば、サタンの弟子として活躍する未来もあったかもしれません。
- サイヤ人との絶望的な差トランクスはこの時点で超サイヤ人に覚醒しており、重力室での修行もこなしています。スカウターで測れば、イダーサの戦闘力はせいぜい「10前後(一般成人が5)」程度だったと推測されますが、トランクスは数百万、数千万という次元。アリが象に挑むどころか、細菌が恒星に挑むようなレベルの差がありました。
この「瞬殺」のシーンは、読者に対して「悟天やトランクスは、もう悟空たちの子供時代すら超えるバケモノなんだ」という事実を突きつける、非常に効果的な演出となっていました。
強烈すぎる家族構成!母と弟イコーセの存在感
イダーサを語る上で絶対に外せないのが、その家族です。彼がなぜあのような性格に育ってしまったのか、家族を見れば一目瞭然でした。
ざます節全開の母親
イダーサの母親は、非常に教育熱心(というよりモンスターペアレントに近い)な女性です。高価そうな服に身を包み、言葉の端々に「〜ざます」を付ける、ステレオタイプな高飛車キャラとして描かれています。
彼女は観客席から「イダーサちゃーん!」と黄色い声を上げ、対戦相手のトランクスに対しては「あんな貧乏そうなガキ」と罵声を浴びせます。この際、隣に座っていたトランクスの母・ブルマ(世界一の富豪)と口論になるシーンは、魔人ブウ編の日常パートにおける名シーンの一つです。
息子が負けた後も、潔く負けを認めるどころか「何かの間違いざます!」と喚き散らす姿は、まさにイダーサの傲慢さの根源を感じさせます。
弟・イコーセも同じ運命に
イダーサにはイコーセという弟がいます。彼もまた少年の部に出場しており、兄と同様に性格が悪く、自信過剰です。イコーセの対戦相手は、孫悟空の次男である孫悟天でした。
兄がトランクスに秒殺されるのを目の当たりにしてもなお、「兄貴は油断しただけだ」と自分に言い聞かせ、悟天に挑みます。しかし、結果は兄と全く同じ。悟天の圧倒的なパワーの前に、なすすべもなく敗北しました。
この兄弟、そして母親の一連の言動は、物語がシリアスな展開(魔人ブウの復活)へ向かう前の、平和な地球を象徴するコメディリリーフとして完璧に機能していました。
イダーサたちのその後:魔人ブウ編の結末とその後
イダーサ一家は、天下一武道会での敗北後、物語の表舞台から姿を消します。しかし、彼らがその後どうなったのかを考察すると、ドラゴンボールの世界の過酷さと救いが分かります。
魔人ブウが復活した後、人類は絶滅の危機に瀕します。魔人ブウが放った「人類絶滅攻撃」や、地球そのものが爆破された際、イダーサ一家も間違いなく命を落としたはずです。
しかし、物語の終盤でナメック星のドラゴンボールにより、「バビディが地球にやってきた日から死んだ者全てを生き返らせてくれ。ただし、極悪人は除いてな」という願いが叶えられます。
イダーサやその家族は、性格こそ悪く、嫌味な一般人ではありましたが、「極悪人」に分類されるほどの大罪を犯したわけではありません。そのため、彼らも無事に生き返り、再びどこかの街で「ざます」と言いながら平穏な生活を送っていることでしょう。
もしかすると、数年後の天下一武道会に、さらに鍛え直したイダーサが再び姿を見せているかもしれませんね。
ドラゴンボールのイダーサとは何者?トランクスに挑んだ実力や家族構成を徹底解説!のまとめ
イダーサは、物語の中ではほんの数ページの登場に過ぎません。しかし、その強烈な個性、名前の由来通りの立ち振る舞い、そして母や弟を含めた一家のキャラクター性は、ドラゴンボールという作品に豊かな彩りを添えていました。
トランクスという次世代の天才を際立たせるために、これほどまでに完璧な「噛ませ犬」はいませんでした。彼のような存在がいるからこそ、サイヤ人の異常な強さが際立ち、物語にリアリティ(と少しの笑い)が生まれるのです。
もし次にドラゴンボールの魔人ブウ編を読み返す機会があれば、ぜひリングに上がるイダーサの自信満々な表情に注目してみてください。その後の展開を知っているからこそ、彼の「ダサさ」が愛おしく感じられるはずです。
彼がもし現代に生きていたら、きっとSNSで自分のトレーニング風景をアップし、トランクスに負けたことを「運営のミス」だと投稿しているかもしれません。そんな想像を膨らませてくれるのも、イダーサという愛すべきマイナーキャラの魅力ですね。
今回の解説で、少しでもイダーサというキャラクターに興味を持っていただけたら幸いです。ドラゴンボールの世界には、まだまだ魅力的なサブキャラクターがたくさん隠れています。
「やっぱりドラゴンボールを最初から読み返したい!」と思った方は、ドラゴンボール コミック 全42巻完結セットなどをチェックして、改めてイダーサの勇姿(?)を確認してみてください。
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