「ドラゴンボールの初期って、今のバトル路線とは違った面白さがあったよね」
そんな会話で必ずと言っていいほど名前が挙がるのが、占いババの戦士の一人、**スケさん(透明人間)**です。悟空たちがドラゴンボールを探す旅の途中で立ち寄った「占いババの宮殿」。そこで待ち受けていた、あまりにもユニークで、そしてある意味では最強に近い特殊能力を持った男。
今回は、そんなスケさんの正体や、ジャンプ史に残る(?)衝撃の倒し方、そして彼が登場した名シーンについて、当時の熱量をそのままに徹底解説していきます!
占いババの第2の刺客「スケさん」の正体
物語の初期、レッドリボン軍との激闘を終えた悟空たちは、最後の一つのドラゴンボールの場所を知るために、占いババのもとを訪れます。そこで提示された条件は「5人の戦士に勝ち抜くこと」。
ドラキュラマンに続く2番目の刺客として現れたのが、今回スポットを当てるスケさんです。
姿が完全に見えない「透明人間」
彼の最大の特徴は、その名の通り全身が完全に透明であることです。服も着ておらず、どこに立っているのか、どの方向からパンチを繰り出してくるのか、視覚的には一切判別できません。
現代の『ドラゴンボール超』のようなインフレした世界観であれば、「気」を察知して戦うのが当たり前ですが、この頃の悟空やヤムチャはまだ「気」を読む技術を習得していませんでした。つまり、目に見えない相手というのは、当時の彼らにとって絶望的なアドバンテージを持つ強敵だったのです。
名前とキャラクターの由来
「スケさん」という名前、非常にシンプルですよね。これは言うまでもなく「身体が透けている(すける)」から来ています。鳥山明先生らしい、ひねりのない直球なネーミングセンスが光ります。
ちなみに、彼はあくまで「占いババに雇われている戦士」の一人であり、魔界の住人なのか、それとも特殊な体質の人間なのかといった深い設定は明かされていません。しかし、その「見えない」という一点突破の個性が、読者の記憶に強く刻まれることになりました。
ヤムチャが絶体絶命?スケさんとの心理戦
スケさんの対戦相手として名乗りを上げたのは、ハイエナのヤムチャでした。実はこのバトル、純粋な格闘技ではなく、かなり高度な(?)心理戦と妨害工作が繰り広げられた一戦でもあります。
音を頼りに戦うヤムチャの知略
姿が見えない相手に対し、ヤムチャは「音」で居場所を特定しようと試みます。足音や衣擦れの音、呼吸音などを聞き分け、見えない敵の輪郭を脳内で補完しながら戦う。これは武道家として非常に理にかなった戦法でした。
実際、ヤムチャは当初、この方法でスケさんの攻撃を凌ぎ、反撃のチャンスを伺っていました。しかし、ここで予期せぬ「場外乱闘」が始まります。
占いババの卑怯すぎる(?)妨害
戦いの公平性を守るべき審判役でもある占いババですが、彼女は自分の戦士を勝たせるためにとんでもない行動に出ます。なんと、ヤムチャの集中力を削ぐために、隣で大声で歌を歌い始めたのです。
「ラ〜ラ〜ラ〜♪」
このシュールすぎる歌声によって音が遮断され、ヤムチャは完全にスケさんの位置を見失います。一方的にボコボコにされるヤムチャ。このシーンは、シリアスな戦いの中にギャグが混ざり合う、初期ドラゴンボールの真骨頂とも言える場面でした。
語り継がれる伝説の決着!「鼻血作戦」の衝撃
さて、絶体絶命のヤムチャを救ったのは、悟空のパワーでもヤムチャの根性でもありませんでした。それは、クリリンの「天才的な閃き」と、ある人物たちの「生理現象」によるものでした。
クリリンが仕掛けた「目印」の正体
クリリンは、スケさんが透明なら「何かを浴びせて見えるようにすればいい」と考えました。しかし、試合会場にはペンキも粉もありません。そこで彼が目をつけたのが、観戦していた亀仙人とブルマです。
クリリンは悟空を呼び寄せ、iphoneを使って連絡を取るような現代的な手段はありませんから、直接耳打ちして「ある指示」を出します。
ブルマの犠牲と亀仙人の爆発
悟空が連れてきたのは、何も知らないブルマと亀仙人。そこでクリリンが何をしたかといえば……ブルマの服を(一瞬だけ)はだけさせ、亀仙人にその衝撃的な光景を見せたのです。
その結果、武天老師こと亀仙人は、これまでの人生で最大級と思われる「鼻血」を噴出!
その凄まじい勢いで飛び散った大量の鼻血が、リング上で戦っていたスケさんの全身に命中します。これにより、スケさんの全身に真っ赤な返り血が浴びせられ、その輪郭がくっきりと浮かび上がることになったのです。
最後は「狼牙風風拳」でフィニッシュ
姿が見えてしまえば、ただの格闘家。ヤムチャにとってスケさんはもはや脅威ではありません。
「姿が見えればこっちのものだ!」
ヤムチャは得意の「狼牙風風拳」を叩き込み、スケさんはたまらず「まいりました!」と降参。こうして、ドラゴンボール史上最も「お下品で、かつ合理的」な勝利が収められました。
スケさんというキャラクターが残したもの
スケさんの登場回数は決して多くありません。しかし、彼との戦いはその後のシリーズにはない「工夫」に満ちていました。
格闘漫画としての転換点
初期のドラゴンボールは、単純な戦闘力の高さだけでなく、こうした「ギミック」をどう攻略するかという冒険ファンタジーの要素が強かった時期です。スケさんは、まさにその象徴的なキャラクターでした。
もし彼がもっと後のシリーズ(例えばサイヤ人編以降)に登場していたら、スカウターで位置を特定されたり、広範囲のエネルギー弾で一掃されたりしていたでしょう。彼が「強敵」として君臨できたのは、あの時代のあの瞬間だったからこそなのです。
海外版やアニメでの配慮
余談ですが、この「鼻血作戦」を成立させるための演出は、現代のアニメ放送や海外版ではかなり配慮が必要なシーンとなっています。当時の大らかな空気感だからこそ描けた、伝説のギャグシーンと言えるかもしれません。
それでも、スケさんの「見えない敵をどう暴くか」というコンセプトは、形を変えて多くの漫画やゲームに影響を与え続けています。
ドラゴンボールのスケさん(透明人間)の正体と魅力を振り返って
今回は、占いババの戦士、**ドラゴンボールのスケさん(透明人間)**について詳しく解説してきました。
彼の正体は、物理的な力よりも「見えない」という特性に特化した戦術家でした。そしてその倒し方は、友情・努力・勝利といった少年漫画の王道とは少し違う、「機転とお色気」という初期ドラゴンボールらしいユーモアに溢れたものでした。
ヤムチャをあそこまで追い詰め、クリリンに策を練らせ、亀仙人に大仕事を(?)させたスケさん。彼は間違いなく、物語を彩った名脇役の一人です。
次にドラゴンボールを読み返すときは、ぜひこの「鼻血の戦い」に注目してみてください。きっと、格闘漫画とは一味違う、鳥山明先生の遊び心を感じることができるはずです。
もし、この記事を読んで「初期のドラゴンボールをもう一度読み返したい!」と思ったなら、今すぐコミックスを手に取ってみてくださいね。
また別のキャラクターの深掘りが見たい時は、いつでも教えてください。次はどんなマニアックな戦士について語りましょうか?

コメント