「最近、SNSやネットでやたらと『ダンダダン』って名前を見かけるけど、実際面白いの?」
「アニメから入ったけど、原作漫画も読むべき?」
そんな風に気になっている方も多いのではないでしょうか。結論から言わせてください。『ダンダダン』は、現代の漫画界における「表現の限界」を軽々と塗り替えてしまった、とんでもない傑作です。
集英社のアプリ「少年ジャンプ+」で連載が始まるやいなや、圧倒的な画力とカオスなストーリーで読者の度肝を抜き、今や世界中にファンを持つ本作。なぜこれほどまでに人々を熱狂させるのか、その理由を徹底的にレビューしていきます。これを読み終える頃には、あなたもオカルンの「金の玉」を探す旅に同行したくてたまらなくなっているはずです。
圧倒的な画力の暴力!「静止画なのに動いている」演出の凄み
『ダンダダン』を語る上で、著者である龍幸伸先生の「変態的」とも称される画力に触れないわけにはいきません。龍先生は『チェンソーマン』の藤本タツキ先生や『地獄楽』の賀来ゆうじ先生のアシスタントを務めていた経歴を持ちますが、その筆致はもはや漫画の枠を超え、芸術の域に達しています。
まず驚かされるのが、背景や怪異(化け物)の描き込みの細かさです。緻密な線で構成された巨大な建造物や、おぞましくもどこか惹きつけられるクリーチャーの造形は、ページをめくるたびに読者の視覚をジャックします。
さらに特筆すべきは、その「カメラワーク」です。漫画は本来、静止画の連続ですが、『ダンダダン』のバトルシーンを読んでいると、まるで実写映画の超広角レンズで撮影された映像を見ているような錯覚に陥ります。キャラクターが画面の奥から手前へと飛び出してくる際のパース(遠近法)の付け方が凄まじく、効果音がなくても「ドゴォォォン!」という衝撃が鼓膜に響いてくるような、圧倒的な「動」のエネルギーに満ちているのです。
最近はタブレットで漫画を読む方も増えていますが、この画力を最大限に楽しむなら iPad Pro のような大型で高精細なディスプレイで読むのが、個人的には非常におすすめです。細部まで描き込まれた線の熱量を、余すことなく受け取ることができますよ。
宇宙人vs幽霊!B級映画的カオスが織りなす極上の王道物語
本作のあらすじを一言で説明するのは至難の業です。なぜなら、「幽霊を信じないオカルトマニアの少年(オカルン)」と「宇宙人を信じない霊媒師家系の少女(モモ)」が、お互いの信念を証明しようとして、それぞれ「本物の宇宙人」と「本物の幽霊」に遭遇してしまう……という、あまりにも情報過多なスタートを切るからです。
「宇宙人と幽霊が同時に出てくるなんて、設定が散らかるんじゃないの?」
そう思う方もいるかもしれません。しかし、ここが『ダンダダン』の魔法のようなところです。SF(宇宙人)とホラー(幽霊)という本来混ざり合わないはずの要素が、龍先生の圧倒的な構成力によって、違和感なく一つの世界観に同居しています。
物語の軸は、ある事件でバラバラになってしまったオカルンの「金の玉」を回収するという、一見するとおバカな目的。しかし、その過程で描かれるのは、未知の敵との死闘、深まる仲間との絆、そして大切な人を守るための成長という、極めて純粋で熱い「少年漫画の王道」なのです。この「おふざけ」と「シリアス」の絶妙なバランスこそが、読者を飽きさせない中毒性の正体と言えるでしょう。
敵キャラに涙する。怪異たちの「切なすぎるバックストーリー」
『ダンダダン』が単なるアクション漫画で終わらない理由は、敵として登場する怪異たちの描き方にあります。彼らはただ暴力を振るうだけのモンスターではありません。元々は人間であり、生前に深い悲しみや絶望、そして誰かを想う強い愛を抱えていた存在として描かれます。
例えば、初期の名エピソードとして名高い「アクロバティックさらさら」。彼女がなぜ幽霊となり、子供を執拗に追いかけるようになったのか。その背景にある母親としての無償の愛と、あまりにも残酷な運命が明かされた時、読者は恐怖していたはずの敵に対して、深い共感と涙を禁じ得なくなります。
「怖い」と思っていた存在が、エピソードを読み終える頃には「愛おしい」に変わっている。この感情の逆転現象が、物語に深みを与えています。読後感は決して暗いだけではなく、どこか救いを感じさせるものばかり。こうした人間ドラマの丁寧さが、幅広い層から支持される大きな要因となっています。
全人類が悶える!「モモとオカルン」のピュアすぎるラブコメ要素
バトルやホラーも最高ですが、多くの読者が「これこそがメインディッシュだ」と断言するのが、主人公のモモ(綾瀬桃)とオカルン(高倉健)の恋愛模様です。
二人は共に命懸けの戦いを潜り抜け、お互いを「戦友」として誰よりも信頼しています。しかし、ひとたび日常に戻れば、相手の何気ない一言に顔を赤らめ、うまく言葉を返せない、どこにでもいる不器用な高校生です。
この二人の距離感が、もうとにかく「甘酸っぱい」の一言。最近の漫画によくある「あざとい」感じではなく、思春期特有の戸惑いや、相手を大切に想うがゆえの遠慮が丁寧に描写されています。強力な超能力や呪いの力を操り、世界を救うような戦いをしていても、彼らの心は等身大。そのギャップがたまらなく愛らしく、読者は親のような気持ちで「早く付き合っちゃえよ!」と心の中で叫びながら見守ることになります。
脇を固めるキャラクターも濃すぎる!星子さんの圧倒的安心感
主役二人だけでなく、脇を固めるキャラクターたちも一人残らず魅力的です。特にモモの祖母である「星子(ドドリアン)」の格好良さは異常です。
見た目は若々しくファンキーな美人ですが、その正体は超一流の霊媒師。危機的な状況で颯爽と現れ、圧倒的な実力と冷静な判断で状況を打開する彼女は、読者にとっての「安心感の象徴」です。彼女が放つ、厳しくも愛のあるアドバイスの数々は、画面越しの私たちにも刺さる名言ばかり。
他にも、恋に全力すぎる美少女アイラや、どこか憎めない性格のジジなど、登場人物が増えるたびに物語の賑やかさと熱量が増していきます。彼らが集まって鍋を囲んだり、たわいもない会話をしたりする日常シーンがあるからこそ、その後の命懸けのバトルがより一層引き立つのです。
漫画とアニメどっちがおすすめ?それぞれの楽しみ方を徹底解説
現在、『ダンダダン』はアニメ化もされ、さらなる盛り上がりを見せています。「漫画とアニメ、どっちから入るべき?」という贅沢な悩みを抱えている方のために、それぞれの魅力を整理しました。
まずアニメ版の魅力は、なんといっても「音」と「色彩」です。サイエンスSARUによる独創的な色彩設計と、躍動感あふれるアニメーション。そして音楽。特にアクションシーンでの演出は、漫画の行間を埋めるような素晴らしいクオリティです。
一方で、原作漫画の魅力は「自分のペースで、1コマ1コマの完成度を堪能できる」ことにあります。先ほど述べたように、龍先生の画力は1コマが1枚の絵画として成立するレベルです。アニメのスピード感では見落としてしまうような細部までの描き込みや、ページをめくった瞬間の見開きの衝撃は、漫画でしか味わえないカタルシスです。
おすすめの読み方は、まずは「ジャンプ+」のアプリで最初の数話を読み、世界観に触れてみること。そして、気に入ったらぜひ単行本を揃えてみてください。単行本にはおまけページや設定資料も充実しており、より深く作品の世界に浸ることができます。じっくり読むなら、紙の質感を楽しむのも良いですし、Kindle Paperwhite で場所を選ばず没頭するのも良いでしょう。
注意点:序盤の「下ネタ」や「カオス」を乗り越えた先に真骨頂がある
一点だけ、未読の方に伝えておきたいことがあります。それは、物語の序盤(特に第1話)において、やや過激な下ネタや、あまりにもぶっ飛んだ展開に戸惑う可能性があるということです。
「なんだか、お下品な漫画なのかな?」
「あまりにハチャメチャすぎて、ついていけないかも……」
もしそう感じたとしても、どうかそこでページを閉じないでください。第3話、第4話と読み進めていくうちに、バラバラだったパズルのピースが繋がり始め、この作品の本当の凄みが見えてきます。序盤の過激さは、キャラクターたちの純粋さや、その後の熱い展開を際立たせるための「フリ」に過ぎません。そこを乗り越えた先には、誰も見たことがないような最高にクールでエモーショナルな体験が待っています。
ダンダダンの面白さを徹底レビュー!その魅力とおすすめの読み方を解説:まとめ
さて、ここまで『ダンダダン』の凄まじい魅力について語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
圧倒的な画力で描かれる「宇宙人vs幽霊」のバトル、胸を締め付けるような切ない人間ドラマ、そしてニヤニヤが止まらないピュアなラブコメ。これらすべての要素が、奇跡的なバランスで融合しているのがこの作品です。
漫画界の常識を次々と塗り替えていく龍幸伸先生の筆致は、まさに「今、この時代に読むべき」ライブ感に溢れています。未読の方はもちろん、アニメでハマった方も、ぜひ原作漫画のページをめくってみてください。そこには、スマートフォンの画面やテレビの枠には収まりきらないほどの情熱と、驚きに満ちた世界が広がっています。
『ダンダダン』という最高のエンターテインメントを、あなたもぜひリアルタイムで体感してください。読み終えた時、あなたの世界も少しだけ賑やかで、不思議な輝きに満ちたものに変わっているかもしれません。

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