「今日は漫画の日なんだって」
そんな投稿をSNSで見かけて、「あれ、前もそんなこと言ってなかったっけ?」と不思議に思ったことはありませんか?実は、カレンダーの中に「漫画の日」は1日だけではありません。
なぜ一年に何度も漫画の日があるのか。その意外な理由や、日本が誇る「漫画の神様」にまつわるエピソード、そして今この瞬間に絶対に読んでほしいおすすめ作品まで、漫画を愛するあなたに役立つ情報をたっぷりお届けします。
漫画の日が年に3回もあるのはなぜ?その意外な正体
「漫画の日」と聞いて、特定の一日を思い浮かべる人は意外と少ないかもしれません。それもそのはず、実は日本には「漫画」に関連する記念日が主に3つ存在します。
それぞれに全く異なるルーツがあり、込められた願いも違います。まずは、なぜこれほどまでに漫画の日が複数あるのか、その制定理由を紐解いていきましょう。
2月9日:漫画の神様・手塚治虫氏を偲ぶ日
2月9日の漫画の日は、日本の漫画文化の礎を築いた「漫画の神様」こと手塚治虫氏の命日です。
この記念日は、漫画専門の古書店として知られる「まんだらけ」が制定しました。1989年2月9日、手塚治虫氏がこの世を去った際、日本中が深い悲しみに包まれました。彼がいなければ、今のストーリー漫画の形はなかったと言っても過言ではありません。
「漫画を単なる子供の娯楽ではなく、大人の鑑賞にも堪えうる文化に引き上げた」
その偉大な功績を忘れず、後世に語り継いでいくための日。それが2月の漫画の日なのです。
7月17日:世界初の風刺漫画雑誌が生まれた日
7月17日の漫画の日は、より歴史的・世界的な視点から生まれた記念日です。
1841年のこの日、イギリスで世界初の絵入り風刺週刊誌『パンチ(Punch)』が創刊されました。当時の社会情勢をユーモアと鋭い風刺で描いたこの雑誌は、現代の漫画やイラストレーションのルーツの一つとされています。
この日は、特定の人物を記念するものではなく、メディアとしての「漫画」が産声を上げた日として、歴史を振り返るきっかけになっています。
11月3日:文化としての「まんがの日」
そして、11月3日。この日は日本漫画家協会や出版社などが2002年に制定した、公式な「まんがの日」です。
なぜ11月3日なのかというと、この日は「文化の日」だからです。「漫画を文化として認知してもらいたい」という切実な願いが込められています。
面白いことに、この11月3日は手塚治虫氏の誕生日でもあります。2月の「命日」と11月の「誕生日」。どちらも漫画と深く関わりのある日であり、秋のまんがの日は、よりお祝いムードが強い、漫画ファンにとっての収穫祭のような存在になっています。
漫画の歴史を変えた「神様」の凄すぎるエピソード
「漫画の日」を語る上で、どうしても避けて通れないのが手塚治虫氏の存在です。彼がなぜ「神様」と呼ばれるのか、その理由を知ると、2月9日や11月3日の重みがより一層増してくるはずです。
手塚氏は生涯で約15万枚もの原稿を描き、約700タイトルの作品を残しました。この驚異的な数字だけでも超人的ですが、彼が本当に凄いのは、漫画の中に「映画的な手法」を持ち込んだ点です。
- ズームアップや俯瞰などのカメラワークの導入
- 読者の視線を誘導する大胆なコマ割り
- 善悪だけでは語れない複雑なストーリーテリング
それまでの漫画は、紙芝居のように平面的で定点的なものが主流でした。それをドラマチックなエンターテインメントへと変貌させたのが彼なのです。
また、彼は現役の医師でもありました。その医学的知識が存分に活かされたのが名作ブラック・ジャックです。命の尊厳や医療の限界を問うこの作品は、今なお多くの医療従事者に影響を与え続けています。
2026年、今こそ読んでほしい!おすすめ漫画5選
記念日の由来を知った後は、実際に素晴らしい作品に触れてみませんか?
2026年現在、漫画界はかつてないほどの盛り上がりを見せています。名作の続編から、SNSで爆発的な人気を博している新作まで、「今、これを読まないと損!」と言える5作品を厳選しました。
1. 葬送のフリーレン
今、ファンタジー漫画の中で最も目が離せないのが葬送のフリーレンです。
物語は、勇者一行が魔王を倒した「その後」から始まります。長命なエルフである魔法使いのフリーレンが、かつての仲間たちの死をきっかけに「人間を知るための旅」に出る。この静かで温かい、けれどどこか切ない構成が、多くの読者の心を掴んでいます。
2026年1月からはアニメ第2期がスタートしており、その映像美とともに再び大きなブームとなっています。冒険の終わりから始まる物語という新しさを、ぜひ体験してください。
2. 本なら売るほど
「このマンガがすごい!2026」のオトコ編で見事第1位に輝いたのが本なら売るほどです。
本を愛する人々、あるいは本に救われた経験がある人なら、一ページ目から心を撃ち抜かれるはずです。本を取り巻く環境や、そこに集う人々の熱量を丁寧に描いた本作は、活字離れが叫ばれる現代だからこそ、より一層の輝きを放っています。
漫画の日という「文化の日」にふさわしい、知的好奇心を刺激する一冊です。
3. 半分姉弟
「このマンガがすごい!2026」オンナ編で第1位を獲得したのが半分姉弟です。
血の繋がらない姉弟が織りなす、日常の中の微かな心の揺れ動き。派手なアクションや魔法はありませんが、人間関係の機微をここまで繊細に、美しく描き出した作品は稀です。
SNSでも感想が絶えない本作は、読んだ後に誰かと語り合いたくなるような、深い余韻を残してくれます。
4. ダンダダン
漫画の「表現の限界」を見たいなら、迷わずダンダダンを手に取ってください。
宇宙人と幽霊、どちらを信じるかで対立した高校生たちが、信じられない騒動に巻き込まれていくオカルトバトルコメディ。とにかく画力が圧倒的で、1コマ1コマがアートの域に達しています。
アニメ化によって世界的なヒットを記録しており、今の漫画界における「勢い」を象徴する作品です。スピーディーな展開に、読み始めたら止まらなくなること間違いなしです。
5. ドカ食いダイスキ! もちづきさん
2026年のネットトレンドを語る上で、この作品は外せません。
ドカ食いダイスキ! もちづきさんは、おとなしそうな会社員、望月さんが凄まじい量の食事を平らげ、血糖値の急上昇による「至福」を追求する物語です。
その過激な食描写と独特の擬音、そしてどこか中毒性のあるキャラクター造形がSNSで爆発的に拡散されました。現代社会のストレスと食をリンクさせた新しい視点のグルメ漫画(?)として、今最も注目されています。
漫画をより深く楽しむための3つのポイント
せっかくの「漫画の日」ですから、ただ読むだけでなく、少しだけ視点を変えて楽しんでみるのもおすすめです。
紙とデジタルの使い分け
最近ではスマートフォンのアプリで手軽に漫画を読めるようになりました。隙間時間にサクッと読むならデジタルが最高ですが、お気に入りの作品はぜひ紙の単行本でも手に取ってみてください。
作者が意図した見開きの迫力や、紙の質感、ページをめくる感覚。それらはデジタルでは味わえない特別な体験です。
「漫画賞」の受賞作を追ってみる
「何を読めばいいか迷う」という時は、プロが選んだ作品から入るのが近道です。「手塚治虫文化賞」や「マンガ大賞」、そして前述の「このマンガがすごい!」などは、作品選びの非常に信頼できる指標になります。
特に11月3日の「まんがの日」前後には、多くのメディアで特集が組まれるので、新しい出会いのチャンスです。
アニメや実写化作品との比較
最近の漫画は、アニメ化や実写化されるスピードが非常に速いです。映像作品を見てから原作を読む、あるいはその逆。メディアの違いによって、物語の受け取り方がどう変わるかを楽しむのも、現代ならではの漫画の嗜み方です。
漫画の日の由来とは?記念日の制定理由やおすすめ漫画5選を振り返って
さて、ここまで「漫画の日」にまつわる様々な情報をお伝えしてきました。
2月9日、7月17日、11月3日。
それぞれに異なる背景がありますが、共通しているのは「漫画という文化への敬意と愛」です。
手塚治虫氏が切り拓いた道は、今や世界中の人々を熱狂させる巨大な文化へと成長しました。SF、ファンタジー、恋愛、ヒューマンドラマ、そして独特なグルメ漫画まで、その多様性は広がり続けています。
「漫画の日の由来とは?記念日の制定理由やおすすめ漫画5選を紹介」してきた本記事が、あなたにとって新しい一冊との出会いのきっかけになれば幸いです。
今日がどの「漫画の日」であっても、あるいは何でもない普通の一日であっても、素晴らしい物語はいつでもあなたのそばにあります。お気に入りの飲み物を用意して、どっぷりと漫画の世界に浸ってみませんか?その1ページが、あなたの明日を少しだけ明るくしてくれるかもしれません。

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