海外ドラマファンなら一度はハマったことがあるはずの、あの「脳みそを食べるヒロイン」が活躍する異色のミステリー。そう、『iゾンビ』です。
主人公リヴが遺体の脳を食べて、その人物の記憶や性格をコピーして事件を解決するという斬新な設定は、世界中で大きな話題になりました。しかし、ファンにとって衝撃的だったのが、シーズン5での物語の終了です。
「えっ、あんなに面白かったのになぜ?」「もしかして打ち切りなの?」と、納得がいかない気持ちを抱えたままの人も多いのではないでしょうか。
今回は、多くのファンが気になっている『iゾンビ』打ち切りの理由や、シリーズが辿った真実の結末、そして気になる続編の可能性について、どこよりも詳しく解説していきます。
結論から言うと『iゾンビ』は打ち切りではなく「完結」だった
まず、皆さんが一番気になっている「打ち切りなのかどうか」という点について、はっきりとした事実をお伝えします。
実は『iゾンビ』は、放送局によって突然放り出されたような「非業の打ち切り」ではありません。シーズン5の制作が決定した段階で、放送局であるThe CWと制作陣の間で「これがファイナルシーズンになる」という合意が事前になされていたのです。
つまり、制作側は「これが最後だ」と分かった状態で脚本を書いていたことになります。物語を中途半端なまま終わらせるのではなく、しっかりと着地させるチャンスが与えられていたんですね。
とはいえ、なぜ「シーズン5で幕を引く」という決断に至ったのか。そこには、アメリカのテレビ業界特有のシビアな事情がいくつか絡み合っていました。
『iゾンビ』打ち切りの理由1:全米での視聴率の低下
テレビ番組が続くかどうかを決める最大の要因は、やはり「数字(視聴率)」です。
『iゾンビ』のスタートは非常に華やかでした。シーズン1が放送された当初は、平均で約250万人もの視聴者がテレビの前にかじりついていました。ゾンビものなのにポップで、犯罪捜査ものなのに笑えるという独特のバランスが受けたのです。
しかし、シーズンを重ねるごとに数字は少しずつ、でも確実に下降していきました。シーズン2からシーズン4にかけて、視聴者数は100万人台を割り込むようになり、シーズン5ではついに70万人から80万人台にまで落ち込んでしまったのです。
どんなにクリエイティブな評価が高くても、広告収入に直結する視聴率が下がれば、放送局としては番組を継続するメリットが薄くなってしまいます。この数字の推移が、シリーズ終了を後押しした大きな要因の一つであることは間違いありません。
『iゾンビ』打ち切りの理由2:放送局の戦略とヒーロー路線の加速
当時、『iゾンビ』を放送していたThe CWという放送局の状況も大きく関係しています。
この時期のThe CWは、いわゆる「アローバース」と呼ばれるDCコミックス原作のスーパーヒーロードラマが大ブームとなっていました。THE FLASH / フラッシュやARROW / アローといった作品が局の看板となり、放送枠も予算もこれらのアクション超大作に優先的に割り振られるようになっていったのです。
『iゾンビ』も同じくDC(Vertigo)コミックスが原作ではありますが、派手なコスチュームを着て戦うヒーローものではありません。むしろ、日常の延長にあるミステリーやヒューマンドラマの側面が強い作品でした。
局が「ヒーロー路線」を強化する中で、ややマニアックでシュールな『iゾンビ』の立ち位置が相対的に弱くなってしまったという背景があります。
『iゾンビ』打ち切りの理由3:ストーリーのスケールが限界に達した
作品の内容に目を向けると、物語自体が「これ以上続けるのが難しいほど壮大になりすぎた」という側面も見えてきます。
序盤のシーズンでは、「リヴがゾンビであることを隠しながら、身近な事件を解決する」という小規模で楽しい構成でした。しかし、物語が進むにつれて、ゾンビの存在が世間に知られ、シアトルという都市全体が壁で隔離される「ニュー・シアトル」という設定にまで発展しました。
人間対ゾンビの戦争、政府との駆け引き、さらには人類を救う治療薬の開発など、ドラマの規模は最終的にマックスに到達。これ以上物語を引き延ばそうとすると、本来の魅力であった「リヴが脳みそを食べて性格が変わる」というパーソナルな面白さが、政治的な闘争にかき消されてしまう恐れがあったのです。
クリエイターのロブ・トーマスも、キャラクターたちがこれ以上の困難を乗り越えるのは、物語の質を保つ上で限界があると考えたのかもしれません。
シーズン5の最終回に対するファンの反応:納得?それとも不満?
事前に完結が決まっていたとはいえ、実際の最終回はどうだったのでしょうか。視聴者の間では、今でも意見が真っ二つに分かれています。
- 「ハッピーエンドで救われた」という意見多くのファンは、最終的にリヴやメイジャー、そして仲間たちが手に入れた結末に満足しています。特に、物語のラストで描かれた「10年後の世界」は、長い間キャラクターを追いかけてきたファンへのプレゼントのような、温かい締めくくりでした。
- 「駆け足すぎて物足りない」という意見一方で、最終話のテンポがあまりに速すぎたことを指摘する声も多いです。数多くの伏線をたった1話で回収しなければならなかったため、キャラクターの心情変化が置いてけぼりになったり、重要な対決があっさりと終わってしまったりしたことに不満を感じた人もいました。
結局のところ、多くの伏線を投げっぱなしにせず、キャラクター一人一人の行末をしっかりと描いたという点では、非常に丁寧なエンディングだったと言えるでしょう。
続編やシーズン6、リブートの可能性はあるのか?
「どうしてもリヴにもう一度会いたい!」というファンの声は絶えませんが、現在のところ続編の計画はありません。
主演のローズ・マクアイヴァーは、ドラマ終了後もゴースト〜ボタン・ハウスの幽霊たちなどのヒット作で活躍しており、多忙な日々を送っています。彼女自身、リヴという役を愛してはいますが、インタビューなどでは「物語はきれいに終わった」という趣旨の発言をしており、今のところリブートに積極的な動きは見られません。
クリエイターのロブ・トーマスも、他のプロジェクトに注力しており、『iゾンビ』の世界を再び掘り起こす必要性は感じていないようです。
しかし、最近の海外ドラマ界では数年後に「リバイバル版」として復活するケースも珍しくありません。もし将来、配信プラットフォームなどで熱烈な再評価が起これば、スピンオフや特別編という形での復活もゼロではないかもしれませんね。
『iゾンビ』を楽しむなら原作やキャストの他作品もチェック
ドラマが終わってしまって寂しいという方は、原作コミックを読んでみるのも一つの手です。ドラマ版とは設定やキャラクターが大きく異なる部分もあり、新鮮な気持ちで楽しめますよ。
また、キャストたちの別の顔を見るのもおすすめです。
- リヴ役のローズ・マクアイヴァーのコメディエンヌとしての才能。
- メイジャー役のロバート・バックリーの爽やかな演技。
- ブレイン役のデイヴィッド・Andersの唯一無二の悪役ぶり。
彼らの演技をAmazon Fire TV Stickなどを使って大画面で振り返れば、また新しい発見があるはずです。
海外ドラマ『iゾンビ』打ち切りの理由は?シーズン5で完結した真相とファンの反応:まとめ
『iゾンビ』の終了は、決して作品が嫌われて終わったわけではありません。視聴率の低下という現実的な問題や、放送局の戦略変更、そして物語が最高の頂点に達したというタイミングが重なった結果の「潔い幕引き」だったのです。
中途半端にシーズンを重ねて内容が薄くなってしまうよりも、ファンに愛される形で完結を選んだことは、作品のクオリティを守るための賢明な判断だったのかもしれません。
脳みそを食べるというグロテスクなはずの行為を、あんなにもキュートで感動的に描いた作品は、後にも先にも『iゾンビ』だけでしょう。まだ観ていない人も、もう一度観返したい人も、リヴたちの勇敢な姿をぜひその目に焼き付けてください。
「海外ドラマ『iゾンビ』打ち切りの理由は?シーズン5で完結した真相とファンの反応」を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。あなたのドラマライフが、さらに充実したものになることを願っています。

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