「あの作品、結局どうなったの?」と、ふと思い出した時に気になるのが『EX-ARM エクスアーム』という作品ではないでしょうか。
近未来のSF設定、脳だけになった主人公、そして美少女アンドロイド。原作漫画の圧倒的な画力と緻密なストーリーは、多くのファンを魅了しました。しかし、ネットで検索すると必ずと言っていいほど「打ち切り」「ひどい」「放送事故」といったネガティブなワードが並びます。
なぜこれほどまでに極端な評価を受けているのか。原作は本当に打ち切りだったのか。そして、あのアニメ化の裏側で何が起きていたのか。
今回は、ファンならずとも気になる『EX-ARM エクスアーム』の真実に迫ります。
原作漫画は打ち切りだったのか?完結の真相を探る
まず、最も多くの人が誤解している「原作漫画の打ち切り説」について切り込んでいきましょう。
結論から言うと、集英社の『グランドジャンプ』および『少年ジャンプ+』で連載されていた漫画本編は、決して不人気による強制的な打ち切りではありません。
物語は全14巻で完結していますが、最終回に向けて伏線が回収され、主人公・夏目アキラの戦いには一つの明確な終止符が打たれています。では、なぜ「打ち切り」という噂がこれほど根強いのでしょうか。
急ぎ足に感じられた終盤の展開
理由の一つは、物語終盤のスピード感にあります。SF作品としての設定が非常に重厚だったため、読者としては「もっとこの世界観を掘り下げてほしい」「あのキャラクターのその後をじっくり見たい」という期待がありました。
その期待に対し、クライマックスの展開が非常にスピーディーだったため、「ページ数の都合で急いで終わらせたのではないか?」という印象を抱いた読者が多かったようです。
移籍とメディアミックスのタイミング
本作は連載途中で『グランドジャンプ』からアプリの『少年ジャンプ+』へと移籍しています。この移籍というイベント自体が、事情を知らない読者には「本誌で人気が低迷したからでは?」とネガティブに捉えられがちです。
しかし、実際には移籍後も高いクオリティを維持しており、完結後には即座に新章である『EX-ARM EXA(エクスアーム エクサ)』の連載がスタートしています。もし本当に人気がなくて打ち切られたのであれば、続編やスピンオフ、小説版といった展開はあり得ません。
つまり、漫画版に関しては**「物語を完結させるための計画的な幕引き」**だったというのが正解と言えるでしょう。
アニメ版が引き起こした「打ち切り」級の衝撃と炎上
『EX-ARM エクスアーム』という名前が、ある意味で歴史に刻まれることになった最大の要因は、2021年に放送されたTVアニメ版にあります。
このアニメ版こそが、視聴者に「これは制作途中で打ち切るべきでは?」と思わせてしまうほどの、凄まじいインパクトを与えてしまったのです。
「SFアニメの金字塔」という高いハードル
放送前から、このアニメは「宣戦布告。世界中のSFアニメを、過去にする。」という非常に強気なキャッチコピーを掲げていました。原作が美麗な作画で知られていたこともあり、ファンの期待値は最高潮に達していたのです。
ところが、いざ第1話が放送されると、視聴者の目に入ってきたのは、お世辞にも最新とは言えない3DCGのキャラクターたちでした。
- キャラクターの動きがカクカクしている
- 表情が乏しく、不気味の谷を感じさせる
- 背景とキャラクターのパースが合っていない
- 格闘シーンの迫力が著しく欠けている
これらの要素が組み合わさり、SNSでは瞬く間に「放送事故」「PS2時代のゲーム画面」といった厳しい声が溢れました。
制作体制のミスマッチ
なぜこれほどの事態になったのか。その理由は制作会社にありました。担当した「ビジュアルフライト」は、実写のVFXやゲームなどの映像制作に強みを持つ会社でしたが、実はTVアニメシリーズを制作するのはこれが初めてだったのです。
アニメーション制作には独特のノウハウが必要です。特に3DCGアニメの場合、モデルの良し悪しだけでなく、演出やライティング、モーションの付け方が作品の命運を握ります。
この「アニメ制作の経験不足」と「壮大なSF作品」という組み合わせが、結果としてファンを困惑させるクオリティを生んでしまった。このショックがあまりに大きかったため、アニメが途中で止まってしまうのではないか、つまり「実質的な打ち切り」を危惧する声が上がったのです。
原作ファンが語る『EX-ARM エクスアーム』の本当の魅力
アニメの炎上ばかりが目立ってしまいますが、ここで改めて強調しておきたいのは、**「原作漫画は間違いなく面白い」**という点です。
もしあなたがアニメの評判だけを聞いてこの作品を避けているのなら、それは非常にもったいないことです。原作には、アニメでは表現しきれなかった素晴らしい要素が詰まっています。
圧倒的な画力とメカニックデザイン
作画担当の古味慎也先生によるグラフィックは、現行のSF漫画の中でもトップクラスです。特にサイバーパンクな都市の描写や、メカニックの細部まで書き込まれたディテールは圧巻の一言。
EX-ARM エクスアーム 1巻を手に取ってみれば分かりますが、1ページごとの情報量が凄まじく、読んでいるだけでその世界に引き込まれます。
「脳」と「体」を巡る哲学的なストーリー
物語の主軸は、事故で肉体を失い、超常的な能力を持つ兵器「EX-ARM」の核として目覚めたアキラの葛藤です。
「自分は人間なのか、それともただの機械なのか」というアイデンティティの問いかけは、古典的でありながらも常に新しいテーマです。これを現代的なサイバー犯罪捜査という枠組みで描いたストーリーは、読み応え抜群です。
アニメで物議を醸したアクションシーンも、漫画版では構図の妙によって手に汗握る大迫力で描かれています。紙の上で表現される「静止画の魔術」こそが、この作品の真骨頂と言えるでしょう。
シリーズのその後と現在:打ち切りどころか拡大中?
「打ち切り」という不名誉なレッテルを貼られがちな本作ですが、実はその後の展開は非常に多角的です。
- EX-ARM EXA(エクスアーム エクサ):本編の完結後に連載された続編。アキラたちの物語をさらに広げる内容となっています。
- EX-ARM Another Code(エクスアーム アナザーコード):スピンオフ漫画として、本編とは異なる視点から事件を描いています。
- 小説版:より深く設定を掘り下げたノベライズも発売されており、活字でその世界観を楽しむことができます。
さらに、原作者のHiRock先生や古味慎也先生は、その後も精力的に活動を続けています。アニメでの逆風があったにもかかわらず、作品の核となる部分は今もなおファンに支持され続けているのです。
もしシリーズをこれから追いかけたいという方がいれば、まずはEX-ARM エクスアーム 14巻までを読み切り、その後に続編へ進むのがベストなルートです。
結論:エクスアームは打ち切り?漫画の結末やアニメ炎上の理由、制作の裏側まとめ
改めて整理すると、エクスアームは打ち切りではありません。
漫画版は物語としての結末をしっかり迎えており、その後のシリーズ展開も豊富です。「打ち切り」という言葉が独り歩きしてしまった背景には、アニメ版のクオリティに対する視聴者の失望と、終盤の物語の加速があったに過ぎません。
インターネット上の評価、特にアニメに関する評価は非常に厳しいものですが、それは逆を言えば「それだけ原作が期待されていた」という証拠でもあります。
- 原作漫画の画力は一見の価値あり。
- ストーリーは王道かつ緻密なサイバーパンクSF。
- アニメの評価だけで作品全体を判断するのは禁物。
サイバーパンクや警察モノ、バディものが好きな人にとって、原作の『EX-ARM エクスアーム』は今から読んでも十分に楽しめる名作です。
まずはタブレットやスマホで第1話をチェックしてみてください。そこには、あの炎上騒動からは想像もつかないほど美しく、力強い世界が広がっているはずです。
もし、この記事を読んで興味が湧いたなら、ぜひKindle Paperwhiteなどで原作の美しさをフル解像度で体感してみてください。あなたの持っている「エクスアーム」のイメージが、180度変わるかもしれません。
would you like me to create a detailed reading order of the entire EX-ARM series, including the spin-offs and novels?

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