「ブラッドラッドってもしかして打ち切りだったの?」
そんな疑問を抱いているファンの方は少なくありません。2000年代後半から2010年代にかけて、その圧倒的にスタイリッシュな画風と「日本オタクの吸血鬼」という斬新な設定で一世を風靡したブラッドラッド。
アニメ化もされ、絶大な人気を誇った本作ですが、連載終了のタイミングやアニメの展開から「不完全燃焼」を感じてしまった読者が一定数いるのも事実です。
今回は、なぜ『ブラッドラッド』に打ち切り説が流れているのか、その真相と完結の理由、そしてファンが待ち望むアニメ続編の可能性について、隅々まで掘り下げて解説していきます。
『ブラッドラッド』打ち切り説の真相:実は堂々の完結!
結論からお伝えしましょう。『ブラッドラッド』は打ち切りではありません。
本作は「ヤングエース」にて2009年から2016年まで、足掛け7年にわたって連載されました。単行本は全17巻。物語として描くべき伏線はすべて回収され、主人公・スタズの目的が達成される形でしっかりと完結を迎えています。
では、なぜ「打ち切り」というキーワードがこれほどまでに検索され、噂になってしまったのでしょうか。そこには3つの大きな理由がありました。
1. 終盤のストーリー展開が異様に早かった
物語のクライマックス、宿敵であるグリムとの最終決戦において、展開が非常にスピーディーに進みました。それまでの丁寧なキャラクター描写や世界観の掘り下げに比べると、ラスト数巻の加速具合が「急いで終わらせようとしているのではないか?」という印象を一部の読者に与えてしまったのです。
2. アニメが物語の途中で終わってしまった
2013年に放送されたテレビアニメ版は、原作の約5巻分、物語の序盤から中盤に差し掛かるあたりで放送を終了しました。アニメしか見ていない視聴者からすれば、「あんなに盛り上がっていたのに、なぜ続きがないの?」と、作品自体が中断されたような感覚に陥ってしまったわけです。
3. 作者の作風と演出の妙
作者の小玉有起先生は、非常にテンポの良い演出を得意とされています。無駄を削ぎ落としたスタイリッシュな構成が、読者によっては「もっとじっくり読みたかった」という名残惜しさに繋がり、それが転じて「もっと続くはずだったのに終わってしまった=打ち切り?」という誤解を生んだ側面もあります。
納得の結末?『ブラッドラッド』が完結を選んだ理由
打ち切りではないとすれば、なぜ全17巻というボリュームで幕を閉じたのでしょうか。その理由は、物語の構造を紐解けば自ずと見えてきます。
本作の根幹にあるテーマは「冬実を生き返らせる」ことと「スタズ自身のルーツとの決着」です。
最終巻では、魔界を揺るがす最大の敵・グリムとの戦いを通じて、スタズの兄であるブラッズとの複雑な兄弟関係、そしてスタズが封印されていた真の力を解放するまでのプロセスがすべて描き切られました。
- スタズと冬実の関係にひとつの答えが出た
- 魔界の秩序(パレス)の謎が解明された
- 父を殺した真犯人との因縁に終止符を打った
これら主要なプロットがすべて解決した状態で連載を続けることは、作品のクオリティを維持する観点からも難しかったはずです。むしろ、蛇足になる前に最高の盛り上がりで完結させた、作者の美学を感じる引き際だったと言えるでしょう。
ファンが切望する「アニメ2期」が制作されない現実的な事情
原作が綺麗に完結している一方で、アニメファンが抱えるモヤモヤは解消されていません。「アニメの続きが見たい!」という声は今も絶えませんが、なぜ2期の制作は実現しないのでしょうか。
商業的なハードルの高さ
アニメーション制作は多額の資金を必要とするビジネスです。1期が放送された当時のブラッドラッド Blu-rayの売上や、関連グッズの収益が、2期制作を確約するほどの爆発的な数字には届かなかったという現実的な側面があります。
宣伝としての役割の終了
多くのアニメ化は、原作漫画の単行本を売るための「大規模なプロモーション」としての側面を持ちます。原作が2016年に完結して時間が経過している現在、新作アニメを作っても「原作本を売る」というビジネスモデルが成立しにくくなっているのです。
制作会社とリソースの問題
1期を制作した「ブレインズ・ベース」をはじめ、多くのアニメ制作会社は数年先までスケジュールが埋まっています。時間が経てば経つほど、当時のスタッフを再集結させることは難しくなり、プロジェクトを再始動させるハードルは上がっていきます。
今こそ振り返る『ブラッドラッド』の独自性と魅力
打ち切り説が出るほど愛された本作には、他の作品にはない唯一無二の魅力が詰まっていました。改めて、なぜ私たちがこれほどまでにスタズたちの物語に惹きつけられたのかを整理してみましょう。
グラフィティ文化を感じる「ストリート感」
『ブラッドラッド』の最大の武器は、そのビジュアルです。キャラクターのファッション、背景に描かれるタギング、色彩感覚。これらは既存の「ファンタジー漫画」の枠を飛び越え、原宿や渋谷のストリートカルチャーを魔界に持ち込んだような新鮮さがありました。
ジャンプ作品への深いリスペクト
主人公のスタズが「日本オタク」であるという設定を活かし、作中にはドラゴンボールをはじめとする名作へのオマージュが散りばめられています。「かめはめ波を撃ちたい」と真剣に願う吸血鬼の姿は、読者の親近感を強烈に誘いました。
脇役まで徹底してカッコいいキャラクター造形
スタズだけでなく、ライバルのウルフ、空間魔術を操るベル、冷徹だが弟想いなブラッズ。登場するすべてのキャラクターに明確な信念と、それぞれの「カッコよさ」がありました。彼らの物語をもっと見たいというファンの熱量が、未だに「打ち切り」という噂を風化させない要因なのかもしれません。
『ブラッドラッド』のその後と作者・小玉有起先生の活動
連載が終了した後も、ブラッドラッドの世界は完全に閉ざされたわけではありません。
小玉先生は完結後も、本作のキャラクターが登場するスピンオフ的なイラストをSNSで公開したり、関連する新連載(『ブラッドラッド』の世界観を彷彿とさせるスタイリッシュな作品群)を手がけたりしています。
特に、小玉先生の描く新作においても、「アクションのキレ」と「キャラクターのファッション性」は健在です。もしあなたが『ブラッドラッド』の雰囲気が大好きなのであれば、先生の最新作をチェックすることで、あの時のワクワクを再び味わえるはずです。
また、電子書籍の普及により、全17巻をまとめて一気読みするファンも増えています。連載当時にリアルタイムで追えなかった層が、SNSで「ブラッドラッド、今さら読んだけど最高すぎる」と発信することで、再び作品にスポットライトが当たっています。
まとめ:ブラッドラッドは打ち切り?完結の理由やアニメ続編の可能性、最終回の真相を徹底解説
改めてまとめると、『ブラッドラッド』は決して打ち切られた作品ではありません。
作者が描き切るべき物語を全17巻の中に凝縮し、スタズと冬実、そして魔界の仲間たちの行く末をしっかりと見届けた上での**「堂々たる完結」**です。
打ち切りという噂が流れたのは、以下の要因によるものでした。
- 最終決戦における展開のスピード感
- アニメが原作の序盤で終了してしまったこと
- 完結後も色褪せないファンの「もっと見たい」という熱望
アニメ2期の可能性については、商業的な理由から現状では厳しいと言わざるを得ませんが、原作漫画が提示した「最高にクールな魔界」の物語は、17冊の単行本の中に永遠に刻まれています。
もしあなたがアニメの続きが気になって夜も眠れないのであれば、迷わず原作のブラッドラッド 全巻セットを手に取ってみてください。そこには、アニメでは描かれなかったスタズの真の覚醒と、胸が熱くなる最高のフィナーレが待っています。
スタイリッシュで、少しおバカで、でも最高に熱い。そんな『ブラッドラッド』という作品を、私たちはこれからも「打ち切り」なんて言葉ではなく、「傑作」として語り継いでいくべきでしょう。

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