「ジョジョの奇妙な冒険」という名前を聞いたことがない人は、今の日本にはほとんどいないかもしれません。独特なポーズ、耳に残る名台詞、そして唯一無二のファッションセンス。でも、いざアニメを観ようと思っても「タイトルが多すぎてどこから手を付ければいいの?」と迷ってしまう方が非常に多いのも事実です。
「ジョジョ」は19世紀のイギリスから始まり、現代、そして未来へと受け継がれる、ある一族の数世代にわたる壮大な物語です。結論から言うと、ジョジョを最高に楽しむなら「放送された順番」に観るのが一番の近道。なぜなら、すべての物語が血の宿命でつながっているからです。
この記事では、ジョジョ初心者の方が迷わずに楽しめるよう、各シリーズの特徴や見どころを分かりやすく整理しました。これを読み終える頃には、あなたも「ジョジョ」という深い沼へ飛び込む準備ができているはずです。
そもそも「ジョジョの奇妙な冒険」とはどんな物語か
「ジョジョの奇妙な冒険」は、荒木飛呂彦先生による漫画を原作としたアニメシリーズです。物語の大きな軸となるのは、イギリスの貴族ジョースター家と、吸血鬼となり永遠の命を得たディオ・ブランドー(DIO)との、100年以上にわたる因縁の対決です。
各部ごとに主人公が交代し、舞台となる国もジャンルもガラリと変わるのがこの作品の面白いところ。ある時は熱い格闘もの、ある時は未知の地を巡る冒険譚、そしてある時は日常に潜む殺人鬼を追うサスペンス。飽きることのない展開が、世界中のファンを魅了し続けています。
アニメ版は「ジョジョ愛」に溢れたスタッフによって制作されており、原作の独特な擬音や、場面の空気が変わる瞬間に色指定がガラリと変わる演出など、視覚的にも非常に刺激的な内容になっています。
第1部:すべての伝説の始まり「ファントムブラッド」
物語の幕開けは、19世紀末のイギリスです。由緒正しき貴族の跡取り息子であるジョナサン・ジョースター(通称ジョジョ)と、野心を抱いてジョースター家の養子となったディオ・ブランドー。対照的な二人の少年の出会いからすべては始まります。
ディオはジョースター家の乗っ取りを企みますが、謎の「石仮面」の力によって人間を超越した吸血鬼となってしまいます。それに対抗するため、ジョナサンは「波紋(はもん)」という、呼吸法によって生み出す太陽のエネルギーを武器に戦う決意をします。
第1部は全9話と短くまとまっていますが、その密度は非常に濃いです。ジョナサンの誠実さとディオの圧倒的な悪の魅力。二人の奇妙な友情と決別は、後のシリーズすべての根幹となるため、絶対に外せないパートです。
第2部:知略と勇気の限界バトル「戦闘潮流」
第1部から約50年後の1938年、舞台はニューヨーク、そしてヨーロッパへ。主人公はジョナサンの孫、ジョセフ・ジョースターに交代します。ジョナサンとは対照的に、お調子者で計算高く、「次に前(おまえ)はこう言う」と相手の台詞を予測するような知略型のキャラクターです。
今回の敵は、吸血鬼を作り出した石仮面の創造主「柱の男」たち。数千年の眠りから目覚めた超生物を相手に、ジョセフは持ち前の機転と、修行で磨き上げた波紋を武器に挑みます。
第2部の魅力は、なんといってもスピード感あふれる展開と、ジョセフの型破りな戦い方です。手に汗握る心理戦が多く、エンターテインメントとしての完成度が非常に高い一編です。
第3部:スタンド能力の衝撃「スターダストクルセイダース」
ジョジョを世界的に有名にした最大の要因が、この第3部です。舞台は1987年。ジョセフの孫であり、日本の高校生である空条承太郎が主人公となります。
ここで、作品の代名詞とも言える能力「スタンド(幽波紋)」が登場します。これは精神エネルギーを具現化した守護霊のような存在で、この設定の登場により、バトル漫画の歴史が塗り替えられたと言っても過言ではありません。
100年の眠りから覚めた宿敵DIOを倒すため、承太郎たちは日本からエジプトを目指す45日間の旅に出ます。旅の途中で次々と襲いかかる刺客たちとのスタンドバトル。個性的すぎる仲間たちとの絆。ロードムービーのようなワクワク感と、最後に待ち受けるDIOとの決戦は、アニメ史に残る名シーンの連続です。
承太郎のクールな立ち振る舞いや、iphoneで最新情報をチェックするようにトレンドを追う現代の感覚とはまた違う、当時の荒々しくも美しい熱量をぜひ感じてください。
第4部:日常に潜む恐怖と絆「ダイヤモンドは砕けない」
第3部から12年後の1999年、舞台は一転して日本の地方都市「杜王町(もりおうちょう)」になります。主人公はジョセフの隠し子である高校生、東方仗助。
この第4部の特徴は、これまでの「世界を救う旅」とは異なり、自分たちの住む町を守るための戦いである点です。町の中に溶け込んでいるスタンド使いを探し出し、時には友達になり、時には敵として対峙します。
特に後半に登場する殺人鬼・吉良吉影は、アニメ史に残る名悪役として有名です。「平穏に暮らしたい」と願う殺人鬼という歪んだキャラクターとの攻防は、これまでにないサスペンス要素を物語に加えています。ポップな色彩設計と、どこか懐かしい街並みの描写も必見です。
第5部:黄金の精神と覚悟の物語「黄金の風」
舞台は2001年のイタリア。主人公ジョルノ・ジョバァーナは、なんとあの宿敵DIOの息子(血統的にはジョナサンの息子)です。彼はギャング組織「パッショーネ」に入り、麻薬を流すボスを倒して「ギャング・スター」になるという夢を抱きます。
第5部はシリーズの中でも特に「美しさ」と「覚悟」が強調されています。スタイリッシュなファッションを身にまとった登場人物たちが、自らの信じる正義のために命をかける姿は、あまりにも気高く、涙なしには見られません。
チームのリーダー、ブチャラティをはじめとする仲間たちの過去や、ボスの正体を暴くための決死の逃走劇。戦闘シーンの独創性も極まっており、一瞬の油断も許さない緊張感あふれるバトルが展開されます。
第6部:運命に立ち向かう「ストーンオーシャン」
2011年のアメリカ。シリーズ初の女性主人公、空条徐倫(承太郎の娘)が登場します。無実の罪で刑務所に収監された徐倫は、そこで父・承太郎が仕掛けた策略によってスタンド能力に目覚めます。
刑務所という閉鎖環境でのサバイバル、そしてDIOの意志を継ぐプッチ神父との対決。第1部から続くジョースター家とDIOの因縁が、一つの大きな終着点へと向かう壮大な物語です。
糸を操る能力を駆使して戦う徐倫の成長は、どんな苦難にも屈しない強さを持っています。運命とは何か、そしてそれを乗り越えるために必要なものは何か。シリーズの集大成とも言える重厚なテーマが描かれます。
アニメ「ジョジョ」をさらに楽しむための豆知識
ジョジョの世界をより深く味わうために、いくつかのポイントを知っておくと楽しみが倍増します。
独特な演出と「ジョジョ立ち」
アニメでは、原作の印象的なポージング、通称「ジョジョ立ち」が完璧に再現されています。重力を無視したようなポーズが、その場の緊張感やキャラクターの意思の強さを表現しているのです。また、画面いっぱいに表示される「ゴゴゴゴ」「メメタァ」といった擬音の演出も、ジョジョならではの様式美です。
音楽へのこだわり
各部のエンディングテーマには、原作者の荒木先生が当時聴いていた、あるいは作品のイメージに近い洋楽が採用されています。Yesの『Roundabout』やThe Banglesの『Walk Like an Egyptian』など、往年の名曲が物語の余韻をさらに引き立てます。
豪華な声優陣の熱演
ジョジョのアニメは、声優たちの「叫び」の演技が凄まじいことでも知られています。必殺技を繰り出す際の連呼(オラオラ、無駄無駄など)や、極限状態での台詞回しは、聴いているこちらまで血が沸騰するような熱量です。
2026年現在の視聴方法とサブスク選び
現在、ジョジョのアニメシリーズは多くの動画配信サービスで視聴可能です。
- Netflix: 第1部から第6部まで、すべてのエピソードが見放題で配信されています。特に第6部はNetflix先行配信だったこともあり、一気に全話を観るには最適なプラットフォームです。
- U-NEXT / Amazon Prime Video: こちらでも多くのシリーズが配信されていますが、一部レンタルが必要な場合もあります。
これからジョジョを始めるなら、まずはNetflixなどで第1部の第1話をクリックしてみてください。最初は「少し古い雰囲気かな?」と思うかもしれませんが、3話も観ればその熱量に圧倒されているはずです。
ジョジョのアニメを見る順番は?全シリーズの違いや魅力を初心者向けに徹底解説!のまとめ
いかがでしたでしょうか。ジョジョの奇妙な冒険は、単なるバトルアニメの枠を超えた「人間讃歌」の物語です。
- まずは**「第1部」から放送順に**観る。
- もし絵柄が合わないと感じたら、「第3部」から観てみるのもアリ。
- スタンド能力の奥深さと、キャラクターたちの「覚悟」に注目する。
この3点さえ押さえておけば、あなたも立派なジョジョファンの仲間入りです。世代を超えて受け継がれる黄金の精神を、ぜひその目で確かめてみてください。
さあ、あなたもジョースター一族と共に、奇妙な冒険の旅へ出かけましょう!
次は、お気に入りのスタンドやキャラクターを見つけて、友達と語り合うのがきっと楽しくなりますよ。

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