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ジョジョ「PLUCK」の剣の意味とは?ブラフォードが刻んだ言葉の由来と感動の理由

『ジョジョの奇妙な冒険 第1部 ファントムブラッド』を読み返して、何度読み返しても目頭が熱くなってしまう名シーン。それは、伝説の騎士ブラフォードが主人公ジョナサン・ジョースターに自らの剣を託す場面ではないでしょうか。

物語の序盤、圧倒的な強さと恐怖で立ちはだかった黒騎士ブラフォード。彼が最期にジョナサンの手を取り、血で刻んだ「P」の一文字。それによって「LUCK(幸運)」は「PLUCK(勇気)」へと姿を変えました。

今回は、ジョジョファンなら誰もが知るこの「PLUCK」という言葉に込められた深い意味や、ブラフォードというキャラクターの魅力、そして物語の背景にある歴史的・文学的な小ネタまでを徹底的に掘り下げていきます。


黒騎士ブラフォードと「LUCK」の剣の伝説

まず、ブラフォードという男がどのような背景を持っていたのかをおさらいしましょう。彼は16世紀の英国において、女王メアリー・スチュアートに忠誠を誓った伝説の騎士の一人です。

彼は相棒であるタルカスと共に、女王を守るために命を懸けて戦いました。しかし、時の権力者たちの陰謀によって女王は処刑され、ブラフォードたちもまた処刑台へと送られることになります。その際、彼は自分たちを裏切った世界を呪い、深い絶望と怒りを抱えたまま息絶えました。

そんな彼が手にしていたのが、女王から授かった「LUCK(幸運)」の文字が刻まれた剣です。本来、それは騎士としての名誉と王国の安泰を願う輝かしい象徴でした。しかし、ディオの手によってゾンビとして蘇らされたブラフォードにとって、その剣はかつての誇りを汚す忌まわしい道具に成り果てていたのです。

ゾンビとなったブラフォードは、生前の超人的な身体能力に加え、自分の髪の毛を自在に操る「死髪舞剣(ダンス・マカブヘアー)」を駆使してジョナサンを追い詰めます。その姿はまさに怪物そのものでした。

痛みとともに取り戻した「人間としての誇り」

ジョナサンとブラフォードの死闘は、単なる力と力のぶつかり合いではありませんでした。それは「魂の浄化」のプロセスでもあったのです。

ジョナサンが放った波紋エネルギーは、ブラフォードの腐敗した肉体を浄化するだけでなく、彼が失っていた「痛み」と「心」を呼び覚ましました。ゾンビとして生きていた間、彼は何も感じず、ただ憎しみだけで動いていました。しかし、ジョナサンの高潔な精神と正義の拳に触れた瞬間、彼は自分がかつて持っていた騎士としての誇りを思い出します。

「痛みがある…! この痛みこそが、私が人間であった証なのだ」

消滅が始まったブラフォードは、ジョナサンを敵ではなく、自分の意志を託すに足る「真の勇者」として認めます。そこで行われたのが、あのあまりにも有名な「PLUCK」の儀式です。

「LUCK」から「PLUCK」へ。一文字に込められた精神

ブラフォードは消えゆく指先を使い、自分の血で剣に刻まれた「LUCK(幸運)」の頭に「P」を書き加えました。

「この剣に刻まれたLUCK(幸運)を、君の未来に捧げよう。そして、このPの一文字を……PLUCK(勇気)を!」

この演出には、作者である荒木飛呂彦先生の卓越した言語センスが光っています。「LUCK」は日本語で「幸運」を意味しますが、これはどちらかといえば受動的なものです。天から降ってくるもの、たまたま手にするもの、というニュアンスが強い言葉です。

一方で、Pを加えた「PLUCK」には「勇気」「気概」「困難に立ち向かう精神」という意味があります。これは、自分の足で立ち、自分の手で運命を切り拓こうとする能動的な姿勢を指します。

幸運を待つのではなく、勇気を持って運命を変えていけ。

ブラフォードは、これからさらに過酷な運命に立ち向かうであろうジョナサンに対し、最高の贈り物としてこの言葉を遺したのです。この瞬間、呪われた暗黒の騎士は、再び聖なる騎士へと戻ることができたのでした。

「PLUCK」の語源と文学的な背景

ジョジョの物語をさらに深く楽しむために、この「PLUCK」という言葉の背景にも注目してみましょう。

英語の「pluck」には、もともと「(鳥の羽を)むしり取る」や「(弦楽器を)弾く」という意味があります。そこから転じて、内臓を引っ張り出すような「根性」や「度胸」といった意味で使われるようになりました。日本語の「肝が据わっている」に近いニュアンスかもしれません。

また、19世紀のアメリカでは「Luck and Pluck」というフレーズが非常に流行していました。これは作家ホレイショ・アルジャーが書いた、貧しい少年が努力と幸運で成功を掴む物語シリーズのタイトルです。

当時の英語圏の人々にとって、「幸運(Luck)と勇気(Pluck)」は人生を成功させるための車の両輪のようなものでした。19世紀の英国を舞台にしたジョジョ第1部において、この言葉が登場するのは歴史的な背景を考えても非常に整合性が取れています。

荒木先生がこの文学的フレーズを意識していたかは定かではありませんが、ジョナサンが歩む「人間賛歌」の物語に、これほど相応しい言葉は他にないでしょう。

剣「PLUCK」のその後の運命

ブラフォードから託されたこの剣は、その後のディオとの決戦においてジョナサンのメイン武器となります。

それまで素手で波紋を叩き込んでいたジョナサンですが、吸血鬼であるディオの「気化冷凍法」によって直接触れることが困難になります。そこで役立ったのが、この「PLUCK」の剣でした。金属である剣を介して波紋を流し込むことで、ジョナサンはディオの凍結能力に対抗したのです。

最終的にはディオの強大な力の前に剣は折れてしまいますが、ブラフォードの魂は最後までジョナサンと共に戦い抜きました。もしこの剣がなければ、ジョナサンはディオに肉薄することすらできなかったかもしれません。

また、ジョジョの奇妙な冒険 第1部を改めて読み返すと、この剣がただの武器ではなく「世代を超えて受け継がれる意志」の象徴として描かれていることがよく分かります。

ブラフォードという男のモデルと元ネタ

ジョジョの登場人物には、有名なミュージシャンの名前が冠されることが多いですが、ブラフォードも例外ではありません。

彼の名前の由来は、プログレッシブ・ロックの黄金期を支えた伝説のドラマー、ビル・ブラフォード(Bill Bruford)だと言われています。イエス(Yes)やキング・クリムゾン(King Crimson)といったバンドで活躍した彼のドラミングは、非常にテクニカルで気高く、どこかストイックな印象を与えます。

騎士としての規律を重んじ、ストイックに忠義を尽くしたブラフォードのキャラクター像は、この元ネタのイメージとも重なる部分があるのではないでしょうか。

ちなみに、相棒のタルカスも同じくプログレバンド「エマーソン・レイク・アンド・パーマー(ELP)」の名盤『タルカス』が由来です。音楽ファンなら、こうした元ネタを探りながら読み進めるのもジョジョの醍醐味の一つですね。

現代を生きる私たちに響く「PLUCK」の教え

「PLUCK」のエピソードが、連載から数十年経った今でも多くのファンの心を掴んで離さないのは、それが私たちの人生にも通じる普遍的なメッセージを含んでいるからだと思います。

私たちはつい、「運が良い・悪い」で物事を判断してしまいがちです。しかし、運が良いことだけが人生の正解ではありません。たとえ逆境の中にいても、一歩踏み出す「勇気(PLUCK)」があるかどうか。それこそが、その人の価値を決めるのだとジョジョは教えてくれます。

ジョナサンは、ディオというあまりにも強大で悪質な存在に対し、絶望しそうになりながらも「勇気」を燃やし続けました。ブラフォードが遺した一文字は、ジョナサンが最後まで「人間」として戦い抜くための心の拠り所になったのです。

もしあなたが今、何かに立ち止まっているのなら、ブラフォードがジョナサンに託したこの言葉を思い出してみてください。幸運を待つのではなく、自分の中にある「P」を書き加えること。それだけで、世界の見え方は大きく変わるはずです。

まとめ:ジョジョ「PLUCK」の剣の意味とは?ブラフォードが刻んだ言葉の由来と感動の理由

ジョジョの奇妙な冒険の物語の中で、「勇気」という言葉は何度も形を変えて登場します。ウィル・A・ツェペリが説いた「勇気とは怖さを知ること」という定義とともに、このブラフォードの「PLUCK」は、シリーズにおける勇気の原点とも言える名シーンです。

ただの英単語の書き換え。しかし、そこには数百年の時を超えた騎士の誇りと、次世代へ希望を繋ごうとする熱い願いが込められていました。

ブラフォードが死の間際に見せたあの清々しい表情と、ジョナサンに託された重厚な剣。これこそが、ジョジョが描く「人間賛歌」の美しさそのものです。

次にジョジョ第1部を読み返すときは、ぜひ剣の銘に注目してみてください。そこには、運命を切り拓こうとする者だけが持てる、輝かしい「PLUCK(勇気)」の文字が今も刻まれているはずです。

もし、この記事を読んでブラフォードの勇姿をもう一度確認したくなったなら、ジョジョの奇妙な冒険 超像可動 ブラフォードなどのフィギュアをデスクに置いて、その騎士道を身近に感じてみるのも良いかもしれませんね。

次は、ブラフォードの相棒である「タルカス」の恐怖の戦術や、ツェペリ男爵との悲しい決着について詳しく解説しましょうか?あなたの人生という冒険にも、常に「PLUCK」があらんことを!


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