『ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風』を語る上で、避けては通れないのが最強にして最凶のラスボス、ディアボロ。そして彼が操るスタンド「キング・クリムゾン」ですよね。
「結局、時間を消し飛ばすってどういうこと?」「エピタフとの違いは?」「あのシーン、矛盾してない?」
連載当時から現在に至るまで、ファンの間でこれほど議論が白熱する能力も珍しいでしょう。あまりの複雑さに「考えるのをやめた」方もいるかもしれません。
今回は、そんなキング・クリムゾンの能力の仕組みを、初心者の方でもスッキリ納得できるように徹底解剖します。これさえ読めば、あなたも「真実」に到達できるはずです!
キング・クリムゾンというスタンドの圧倒的な基本性能
まずは、能力の前提となるスペックをおさらいしておきましょう。キング・クリムゾンは、ジョジョシリーズにおける「ラスボスのスタンド」の例に漏れず、基礎体力がとてつもなく高いです。
- 破壊力:A
- スピード:A
- 射程距離:E
- 持続力:E
特筆すべきはその「破壊力」です。一撃で人間の胴体を貫通し、一瞬で命を奪うパワーを持っています。射程距離は短いですが、能力を発動すれば実質的に「間合い」という概念すら無効化してしまいます。
そして、このスタンド最大の特徴は、額にもう一つの小さな顔がついていること。これが補助能力である「エピタフ(墓碑銘)」です。
キング・クリムゾンは単体で動いているのではなく、この「エピタフによる予知」と「本体による時間消去」という2つの歯車が組み合わさることで、無敵の力を発揮しているんですね。
徹底解説!「エピタフ」による100%の未来予知
キング・クリムゾンの強さの第一段階は、額の顔「エピタフ」が見せる未来予知にあります。
数秒先の未来を「映像」で見る
エピタフは、最大で10秒先の未来を「映像」として捉えることができます。ディアボロはこの映像を自分の前髪の裏側に投影して確認している描写があります。
予知された未来は「絶対」である
ジョジョの世界、特に第5部において「運命」は絶対的な力を持っています。エピタフに映った出来事は、本来であればどれだけ抗っても必ず起こる「決定事項」です。
例えば、予知の中に「自分の足元に穴が空く」という映像が出れば、どれだけ気をつけていても穴が空きます。この「運命の固定」が、後述する時間消去の伏線になっているのが非常に面白いポイントです。
「時間を消し去る」仕組みを世界一わかりやすく説明すると?
さて、いよいよ本題です。多くの読者を混乱させる「時間の消去」とは一体何なのでしょうか。
よく「時を止める(ザ・ワールド)」と比較されますが、性質は正反対です。わかりやすく比喩を使って解説しますね。
「映画のフィルム」をカットするイメージ
時間を一本の映画のフィルムだと想像してください。
- 映画には「パンを食べるシーン」がある。
- キング・クリムゾンが、その中の5秒間をハサミで切り取る。
- 切り取った部分をゴミ箱に捨て、前後のフィルムをつなぎ合わせる。
こうすると、観客(世界の人々)にとっては「パンを手に持った」次の瞬間、なぜか「口の中にパンが入っている」状態になります。「食べている途中の記憶」だけがスッポリ抜け落ちているわけです。
ディアボロだけが「カットされたシーン」の中にいる
他の全員にとって、消された時間は「存在しない」ものですが、ディアボロだけはその消された時間(カットされたフィルムの中)を自由に認識し、動くことができます。
この間、ディアボロは精神体のような状態になっており、あらゆる物理干渉を受けません。たとえ消された時間の中で銃弾が飛んできても、それはディアボロの体を透過して後ろへ流れていきます。
つまり、ディアボロにとって時間消去とは「自分に降りかかる不都合な運命(ダメージを受ける過程)を無効化し、自分だけが有利な位置に移動するための避難所」なのです。
「過程」を消して「結果」だけを残すことの恐ろしさ
キング・クリムゾンの真の恐ろしさは、この「結果だけが残る」という点に集約されます。
運命の強制執行
エピタフで「敵の心臓をぶち抜く」という未来が見えたとしましょう。
ディアボロが時間を消去すると、敵が防御しようとしたり、逃げようとしたりする「過程」はすべて消滅します。しかし、運命で定められた「心臓をぶち抜かれた」という「結果」だけは現実の世界にパッと現れます。
敵からすれば、身構えていたはずなのに、気づいた時にはすでに致命傷を負っている。これほど絶望的な状況はありません。
記憶の連続性が絶たれる恐怖
消された時間の中にいる間、他人は無意識に「運命通りの行動」を続けています。
- 階段を登っていた人は、気づいたら登りきっている。
- チョコレートを食べていた人は、気づいたら口の周りが汚れている。
自分が何をしていたか思い出せないまま、状況だけが進行している。このパニック状態を突いて、ディアボロは背後から確実にトドメを刺すのです。
作中で議論される「能力の矛盾」とファンによる考察
キング・クリムゾンの描写には、一部「あれ?設定と違わない?」と首をかしげたくなるシーンがあります。これらをどう解釈すべきか、ファンの間で有力な説をまとめました。
矛盾点1:トリッシュをエレベーターから連れ去った件
一番有名なのが、エレベーターの中でトリッシュの手首を切り落として連れ去ったシーンです。
「消去された時間の中では、ディアボロは他者に干渉できないはずでは?」という疑問ですね。
これにはいくつかの説があります。
- 運命遂行説: エピタフで「ディアボロがトリッシュをさらう」未来が確定していたため、時間を消してもその「結果」だけが反映された。
- 一瞬解除説: 時間を消す直前、あるいは消去の合間に一瞬だけ実体化して攻撃した。
矛盾点2:ナランチャの最期
ナランチャが格子の柵に突き刺されたシーンも、消去中の干渉に見えます。
これも「ナランチャがそこに突き刺さる」という凄まじい運命をエピタフが予知しており、ディアボロがその「過程」を消したことで、誰も気づかないうちに死の結果だけが訪れたと解釈するのが最も自然です。
独自のルール「血の目つぶし」
ポルナレフとの戦いで、ディアボロは自分の血をポルナレフの目にかけて目隠しをしました。
自分の体から離れた物質(血など)は、消去された時間の中でも相手に干渉できる、という特殊なルールがあるようです。
キング・クリムゾンを倒す方法はあったのか?
これほどまでに完成された能力をどうやって倒すのか。これは第5部の最大のクライマックスでした。
数の暴力とタイミングの予測
ポルナレフは「血の滴る数」を数えることで、消された時間の長さを測り、能力が解除される瞬間を狙い撃ちしました。また、ブチャラティチームが協力して包囲網を敷けば、射程の短さを突ける可能性もありました。
究極のカウンター「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」
しかし、結局のところ、運命を操作する能力に勝てるのは、それを超越する「無」の能力だけでした。
ジョルノのレクイエムは、相手の動作や意志をすべて「ゼロ」に戻す力。
「結果に到達させない」レクイエムに対し、「過程を消して結果に直通する」キング・クリムゾンは、相性として最悪(レクイエムが完全上位互換)だったと言えます。
ジョジョの世界観をより深く楽しむために
キング・クリムゾンのような複雑な能力を理解すると、第5部の物語が持つ「運命との戦い」というテーマがより鮮明に見えてきます。
もし、あなたがこの圧倒的な「悪」のカリスマ性に惹かれたなら、デスク周りにフィギュアやグッズを飾って、そのプレッシャーを肌で感じてみるのもいいかもしれませんね。
例えば、緻密な造形で知られる超像可動 ジョジョの奇妙な冒険 第5部 キング・クリムゾンを手に取ってみれば、その不気味な二重の顔のデザインの凄まじさがより深く理解できるはずです。
また、ディアボロの複雑な精神構造を読み解くために、原作漫画ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風 全10巻セットを改めて読み返してみるのもオススメです。アニメ版とはまた違った、荒木飛呂彦先生特有の「静かなる恐怖」が伝わってきますよ。
ジョジョ5部キング・クリムゾンの能力を徹底解説!仕組みや予知、矛盾の謎もスッキリ解決!
いかがでしたでしょうか?
キング・クリムゾンの能力は、一見すると「理不尽なチート能力」に見えますが、その実は「運命という台本から、自分だけが嫌なシーンをカットして逃げ出す」という、ディアボロの臆病なまでの慎重さを象徴したものでした。
この記事で解説したポイントをまとめると以下の通りです。
- エピタフで「絶対に起こる未来」を予知する。
- 時間消去で、自分に不都合な「過程」を消し去る。
- 他人は記憶を失い、ディアボロだけが有利な結果を享受する。
- 矛盾に見える描写も、**「確定した運命の結果」**と考えれば筋が通る。
「眠れる奴隷」たちが運命に立ち向かう中で、独りだけ運命を弄ぼうとしたディアボロ。その能力の仕組みを知ることで、第5部のラストシーンの重みがより一層増して感じられるのではないでしょうか。
もし周りに「キング・クリムゾンの能力がよくわからない!」と嘆いている友人がいたら、ぜひこの記事を教えてあげてくださいね。
「君は、自分が『いつ』記憶を失ったのか……理解することさえできないのだからな!」

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