『ジョジョの奇妙な冒険』を読んでいると、ふとした瞬間に頭の中でロック音楽が鳴り響くような感覚に陥りませんか?それもそのはず。作者の荒木飛呂彦先生は熱狂的な洋楽ファンであり、作品の至る所に音楽への愛が散りばめられているからです。
特に「ギター」という楽器は、ジョジョの世界において単なる小道具以上の意味を持っています。キャラクターの魂を代弁し、スタンド能力の象徴となり、時には物語の勝敗を分ける鍵となる。そんな「ジョジョ×ギター」の熱い世界を、元ネタから実際のモデルまで徹底的に深掘りしていきましょう。
第4部の風雲児!音石明が体現する「超絶ギタリスト」の魂
ジョジョでギターを語る上で、絶対に外せない男がいます。第4部『ダイヤモンドは砕けない』に登場した音石明です。彼の登場シーンは、まさにロック・スターそのものでした。
音石のスタンド「レッド・ホット・チリ・ペッパー」は、その名の通りアメリカの伝説的バンドRed Hot Chili Peppersが元ネタ。電気を自在に操るこのスタンドは、ギターの電子的増幅(アンプ)と見事にリンクしています。
彼は作中で「ウルトラ・スーパー・ギタリスト」になるという野望を語りますが、その技術は本物。作画からも伝わる「ライトハンド奏法(タッピング)」や、指が残像に見えるほどの「速弾き」の描写は、当時の読者に強烈なインパクトを与えました。
この音石明のモデルについては諸説ありますが、ビジュアル面では筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏、そしてギタリストとしてのプレイスタイルは、ライトハンド奏法の先駆者であるエディ・ヴァン・ヘイレンの影響を強く感じさせます。彼が愛用するFender Stratocasterタイプのエレキギターを掻き鳴らす姿は、まさにジョジョにおける音楽的象徴と言えるでしょう。
スタンド名に隠された伝説のギタリストたち
音石明以外にも、ジョジョにはギタリストへのリスペクトが込められた名前が数多く登場します。荒木先生の選曲センスは、まさに「ロックの教科書」です。
第5部『黄金の風』に登場するギアッチョのスタンド「ホワイト・アルバム」。その超必殺技ともいえる「ジェントリー・ウィープス」は、ビートルズの名曲『While My Guitar Gently Weeps』が元ネタです。この曲でゲスト参加し、咽び泣くようなギターソロを披露したのがエリック・クラプトン。静かな怒りを氷に込めるギアッチョの能力と、楽曲の哀愁が見事にリンクしています。
また、リゾット・ネエロの「メタリカ」も忘れてはいけません。ヘヴィメタルの帝王Metallicaから名付けられたこのスタンドは、鉄分を操るという冷徹な能力。メタリカの重厚なギターリフが持つ「重さ」と「鋭さ」が、キャラクターのストイックな性格に見事に反映されています。
さらに第6部『ストーンオーシャン』の主人公、空条徐倫の「ストーン・フリー」は、ギターの神様ジミ・ヘンドリックスの楽曲名。自由を求める徐倫の精神性が、ジミヘンの自由奔放なギタープレイと重なり合うのです。
ジョジョの楽曲をギターで弾きこなすための秘訣
ジョジョの魅力は漫画だけではありません。アニメ化によって生まれた主題歌や劇伴(BGM)も、ギタリストたちの創作意欲を刺激し続けています。
例えば、第1部のOP曲「ジョジョ 〜その血の運命〜」。ブラスが強調された楽曲ですが、バックで鳴っているギターリフは非常に重厚。パワーコードをしっかり響かせるGibson Les Paulのような太い音がよく似合います。
第2部の「BLOODY STREAM」は、一転してファンキーなカッティングが重要になります。チャカチャカとリズムを刻むブラッシングの技術を磨くには最適な一曲。そして第4部の「Great Days」では、ポップなメロディの裏でテクニカルなフレーズが動いており、弾きごたえは抜群です。
劇伴でいえば、ジョルノの処刑用BGMとして有名な「il vento d’oro」。後半のギターソロは、メロディックでありながら情熱的。チョーキングやビブラートのニュアンス一つで曲の表情が変わるため、表現力を鍛えるのにこれ以上の練習曲はありません。
自分の演奏をよりジョジョっぽくしたいなら、Ibanez Tube Screamerのような定番のオーバードライブを使って、中音域に粘りのあるリードトーンを作ってみてください。あの熱い物語のワンシーンが、あなたの指先から蘇るはずです。
音楽が物語に深みを与える「荒木流」の演出術
なぜジョジョにはここまで音楽、特にギターのイメージが強く根付いているのでしょうか。それは、荒木先生が「音楽=キャラクターの鼓動」として描いているからに他なりません。
ジョジョの登場人物たちは、誰もが自分なりの「黄金の精神」や「漆黒の意志」を持っています。それは言葉で説明するよりも、一本のギターリフを聴かせる方が読者の心にダイレクトに届くことがあります。
音石明が敵として対峙した際、ただ叫ぶのではなくギターを弾き狂ったのは、彼にとってギターこそが最大の自己表現であり、武器だったからです。読者はその音色(描写)を通じて、彼の狂気と才能を瞬時に理解しました。
このように、音楽的な背景を知ることは、ジョジョという作品の解像度を一段階上げる行為でもあります。次に読み返すときは、ぜひ元ネタとなったアーティストの楽曲をMarshall Ampをイメージしながら流してみてください。きっと今まで以上に、キャラクターたちの叫びがリアルに聞こえてくるはずです。
ジョジョとギターの深い関係を探る!元ネタから音石明のモデルまで徹底解説まとめ
ジョジョの世界を彩るギターの旋律は、時を超えて私たちの心を震わせます。音石明という強烈なキャラクター、スタンド名に刻まれたレジェンドたちの名前、そしてアニメを盛り上げる熱い楽曲。そのすべてに、ロックの歴史と荒木先生の深いこだわりが詰まっています。
ギターを弾く人も、そうでない人も、この音楽的な繋がりを知ることでジョジョの楽しみ方は無限に広がります。もしあなたがこれからギターを始めようと思っているなら、ジョジョの曲を目標にするのも素晴らしい選択です。
Electric Guitar Starter Kitを手に入れて、あなた自身の「スタンド(才能)」を弦の上に解き放ってみませんか?ジョジョと音楽の関係は、これからも終わることのない、まさに「終わりのないのが終わり」というべき深い迷宮のような魅力に満ちているのです。

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