「ジョジョの奇妙な冒険」という作品を語るうえで、切っても切り離せないのが各部の「サブタイトル」ですよね。
1987年の連載開始から35年以上が経過し、現在は第9部が連載されている超ロングラン作品。単行本の数は130巻を超え、今から読み始めようとする方や、久しぶりに読み返したいファンにとって「あのエピソードは何部だったかな?」「この副題にはどんな意味があるの?」と迷ってしまうことも少なくありません。
実は、ジョジョのサブタイトルには連載当時と現在で呼び方が違うものがあったり、アニメ版で独自に付けられたタイトルがあったりと、深掘りすると非常に面白い背景が隠されています。
今回は、第1部から最新の第9部まで、ジョジョのサブタイトルにまつわる情報を網羅的に解説していきます。この記事を読めば、ジョジョという壮大なサーガの全体像がスッキリと理解できるはずですよ。
- ジョジョのサブタイトルは後から付けられた?
- 第1部:ファントムブラッド(Phantom Blood)
- 第2部:戦闘潮流(Battle Tendency)
- 第3部:スターダストクルセイダース(Stardust Crusaders)
- 第4部:ダイヤモンドは砕けない(Diamond is Unbreakable)
- 第5部:黄金の風(Vento Aureo / Golden Wind)
- 第6部:ストーンオーシャン(Stone Ocean)
- 第7部:STEEL BALL RUN(スティール・ボール・ラン)
- 第8部:ジョジョリオン(JOJOLION)
- 第9部:The JOJOLands(ザ・ジョジョランズ)
- 原作とアニメでサブタイトルが違う理由
- サブタイトルを意識するとジョジョはもっと楽しい!
ジョジョのサブタイトルは後から付けられた?
まず意外な事実からお話ししましょう。今でこそ当たり前のように使われている「ファントムブラッド」や「スターダストクルセイダース」といった副題ですが、実は連載当時は存在しませんでした。
週刊少年ジャンプで連載されていた頃は、シンプルに「第1部 ジョナサン・ジョースター ―その青春―」や「第2部 ジョセフ・ジョースター ―その誇り高き血統―」といった形式で紹介されていたんです。
現在浸透しているカタカナのサブタイトルは、後に画集 JoJo-a-go!go! が発売された際や、文庫版が刊行されるタイミングで整理・命名されたものです。そのため、昔からのファンの中には旧タイトルの方がしっくりくるという方もいらっしゃいます。
それでは、各部ごとのサブタイトルとその意味を詳しく見ていきましょう。
第1部:ファントムブラッド(Phantom Blood)
すべての始まりである第1部のサブタイトルは「ファントムブラッド」です。直訳すると「幻影の血」や「幽霊の血」となります。
19世紀末のイギリスを舞台に、ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドーという二人の青年の出会いと、石仮面がもたらす数奇な運命を描いた物語です。
「ブラッド(血)」という言葉が示す通り、この物語は「血統」と「吸血鬼」という二つの側面を象徴しています。ジョースター家に受け継がれる正義の血と、人間を超越したディオの邪悪な血。この対比が、シリーズ全体の根幹となりました。
第2部:戦闘潮流(Battle Tendency)
第1部から約50年後、ジョナサンの孫であるジョセフ・ジョースターが主人公となるのが第2部「戦闘潮流」です。
「テンデンシー(傾向、風潮)」という言葉が含まれる通り、人類の歴史の裏側でうごめいてきた「柱の男」たちとの戦いが描かれます。第1部よりもアクションのバリエーションが増え、波紋疾走(オーバードライブ)を駆使した頭脳戦が繰り広げられるのが特徴です。
ジョセフの軽妙なキャラクター性と、敵であるワムウたちとの奇妙な友情にも似た敬意が、この「潮流」という言葉に込められているようにも感じられますね。
第3部:スターダストクルセイダース(Stardust Crusaders)
ジョジョを世界的な人気作に押し上げたのが、この第3部「スターダストクルセイダース」です。
「クルセイダース(十字軍)」の名が示す通り、主人公の空条承太郎たちが日本からエジプトまで、宿敵DIOを倒すために旅をするロードムービー的な構成になっています。
ここで初めて「スタンド(幽波紋)」という概念が登場しました。各キャラクターのスタンド名にはタロットカードやエジプトの神々の名前が冠されており、サブタイトルも非常に幻想的です。「スターダスト(星屑)」は、ジョースター家の証である肩の星型のアザや、承太郎のスタンド「スタープラチナ」を連想させます。
もし原作漫画をこれから集めるなら、カラー版も楽しめる ジョジョの奇妙な冒険 第3部 をチェックしてみるのもいいかもしれません。
第4部:ダイヤモンドは砕けない(Diamond is Unbreakable)
舞台を一変させ、日本の地方都市「杜王町(もりおうちょう)」で巻き起こる日常と非日常を描いたのが第4部です。
主人公・東方仗助のスタンド「クレイジー・ダイヤモンド」の名を冠したこのタイトルは、物理的な硬さだけでなく、登場人物たちの「黄金の精神」や折れない心を表しています。
物語の終盤、強大な敵である吉良吉影との決戦において、この「砕けない」という言葉がいかに重い意味を持つかが証明されます。エピソードごとのタイトルも「吉良吉影は静かに暮らしたい」など、非常に印象的なものが多いのが特徴です。
第5部:黄金の風(Vento Aureo / Golden Wind)
イタリアを舞台に、ギャングスターを目指すジョルノ・ジョバァーナの物語を描く第5部。
イタリア語で「Vento Aureo」と表記される通り、作品全体が非常にスタイリッシュでファッショナブルです。サブタイトルの「黄金」は、ジョルノのスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」の色でもあり、彼らが抱く「正義の輝き」を意味しています。
第5部は敵味方問わず、自身の信念のために命を懸けるキャラクターが多く、その生き様こそが「黄金」であると定義されているかのようです。アニメ版でも、原作の各話サブタイトルが美しく再現されており、ファンの間で高く評価されました。
第6部:ストーンオーシャン(Stone Ocean)
シリーズ初の女性主人公、空条徐倫(ジョリーン)が活躍するのが第6部「ストーンオーシャン」です。
舞台はアメリカの刑務所。「石作りの海(ストーンオーシャン)」とは刑務所そのものの比喩であり、自由を奪われた場所からいかにして脱出するか、そして父・承太郎を救い出すかという過酷な運命が描かれます。
サブタイトルには「石の海から自由へと這い上がる」という強い意志が込められています。物語の結末は非常に衝撃的で、ジョジョという物語の大きな区切りとなる重要な部です。
第7部:STEEL BALL RUN(スティール・ボール・ラン)
ここから物語の舞台はパラレルワールド的な19世紀のアメリカへと移ります。
第7部「STEEL BALL RUN」は、広大な北米大陸を馬で横断するレースの名前がそのままタイトルになっています。主人公ジョニィ・ジョースターとジャイロ・ツェペリの友情、そして謎の「遺体」を巡る国家規模の陰謀。
今までの「部」という括りではなく、当初は独立した作品のような見せ方で連載が始まりました(後に正式にジョジョの第7部としてナンバリングされました)。「鉄球(スティール・ボール)」を操る技術が物語の鍵を握っています。
じっくり腰を据えて読みたい方は、大判の スティール・ボール・ラン で迫力ある画力を楽しむのがおすすめです。
第8部:ジョジョリオン(JOJOLION)
第4部と同じ「杜王町」を舞台にしつつも、全く異なる世界線を描いたのが第8部「ジョジョリオン」です。
タイトルの「〜リオン」とは、福音を意味する「エヴァンゲリオン」や「ピグマリオン」といった言葉から着想を得た造語だと荒木先生は語っています。「ジョジョの福音」あるいは「ジョジョという存在」といったニュアンスが含まれているようです。
記憶喪失の主人公・東方定助が、自分は何者なのかを探るミステリー要素の強い物語で、サブタイトルも謎を深める象徴的な役割を果たしています。
第9部:The JOJOLands(ザ・ジョジョランズ)
そして現在、最新シリーズとして連載されているのが第9部「The JOJOLands」です。
ハワイを舞台に、15歳の少年ジョディオ・ジョースターが「大富豪になる」という野望を抱き、仲間と共に危険なビジネスに身を投じる物語。タイトルの「ランズ(土地、島々)」が示す通り、ハワイの風土や経済の仕組みが物語に深く関わっています。
まだ完結していないため、このサブタイトルが最終的にどのような意味を持つに至るのか、世界中のファンが注目しています。
原作とアニメでサブタイトルが違う理由
ジョジョをアニメから入った方が原作漫画を読むと、「あれ?サブタイトルが違う?」と気づくことがあります。
例えばアニメ第3部では「DIOの世界」というタイトルが数回にわけて使われていますが、原作ではさらに細かく「DIOの世界 その1」といった形式になっています。
これは、アニメが30分という枠の中で複数のエピソードを統合する必要があるため、その回で最も象徴的なセリフやシーンをタイトルとして採用しているからです。逆に、原作で非常に人気のあったサブタイトル(例:「7月15日(木) その1」など)は、アニメでもそのまま使われることが多く、制作陣の原作愛が感じられる部分でもあります。
アニメ版の公式ビジュアルガイド ジョジョの奇妙な冒険 アニメーションガイド などを見ると、各話タイトルの選定基準などが垣間見えるかもしれません。
サブタイトルを意識するとジョジョはもっと楽しい!
ジョジョの各部に付けられたサブタイトルは、単なる記号ではありません。それは、その部で描かれるテーマ、主人公の目的、そして作者である荒木飛呂彦先生が読者に伝えたかったメッセージが凝縮されたものです。
「ダイヤモンド」は美しさと硬さを、「黄金の風」は目に見えないけれど確かに吹き抜ける正義を、「ストーンオーシャン」は絶望的な状況を。
こうして見返してみると、それぞれの言葉が物語の内容と見事にリンクしていることに驚かされます。
もしあなたが特定の部が気になっているなら、まずはそのサブタイトルの意味を想像しながら読み始めてみてください。きっと、普通に読むよりも深くジョジョの世界に没入できるはずです。
全巻セットを一気に揃えて読み比べるなら ジョジョの奇妙な冒険 全巻セット を手元に置いて、一気読みするのも最高の贅沢ですね。
ジョジョ全巻サブタイトル一覧!各部の副題の意味やアニメ版との違いを徹底解説しましたが、いかがでしたでしょうか。この奥深いサブタイトルの世界を知ることで、あなたのジョジョライフがより充実したものになれば幸いです!

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