「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだことがある人なら、一度は鏡の前で体をひねってみたことがあるのではないでしょうか。そう、あの唯一無二のポージング「ジョジョ立ち」です。
マンガの枠を超え、今やファッションやアートの文脈でも語られるこのポーズ。しかし、いざ自分でやってみるとなぜか「ただ変な格好をしている人」になってしまいがちですよね。あの独特の「凄み」を出すには、実はしっかりとしたコツと背景知識が必要なんです。
今回は、初心者でも再現できるジョジョ立ちのポーズ一覧から、美しく見せるための具体的なやり方、そして荒木飛呂彦先生がインスピレーションを受けた元ネタの彫刻まで、その魅力を徹底的に深掘りしていきます。
なぜ「ジョジョ立ち」はこれほどまでに人々を魅了するのか
ジョジョ立ちが単なる「奇抜なポーズ」で終わらないのは、そこに圧倒的な美学が宿っているからです。作者の荒木飛呂彦先生は、ルネサンス期の彫刻やファッション雑誌からインスピレーションを得て、キャラクターの生命力を表現するためにこれらのポーズを生み出しました。
普通の立ち姿では表現しきれない、キャラクターの精神的な強さや覚悟。それが、関節の限界を超えたような捻転や、重力を無視したかのような重心移動によって具現化されているのです。SNSが普及した現代では、聖地巡礼やコスプレだけでなく、日常のふとした瞬間に「映える」ポーズとしても愛されています。
ジョジョ立ちの基本!美しく決めるための3大原則
具体的なポーズに入る前に、すべてのジョジョ立ちに共通する「基本の型」を押さえておきましょう。これを知っているだけで、再現度が格段にアップします。
1. 「コントラポスト」を意識する
これはミケランジェロのダヴィデ像などに見られる技法で、片足に体重をかけ、肩のラインと腰のラインをあえて逆方向に傾ける手法です。この「非対称」な姿勢が、静止画の中に動き(動勢)を生み出します。
2. 「ひねり」と「反り」の限界に挑む
ジョジョ立ちの真髄は、顔の向き、胸の向き、腰の向きがすべてバラバラの方向を向いていることにあります。特に腰をグッと前に突き出し、上体を後ろに反らせる「弓なりのライン」を意識すると、一気にジョジョらしさが出てきます。
3. 指先まで神経を研ぎ澄ます
意外と忘れがちなのが指先です。ジョジョのキャラクターたちは、指の一本一本まで意思を持っているかのような形をしています。人差し指と小指を強調したり、手首を不自然な角度に曲げたりすることで、画面全体の緊張感が高まります。
【部別】代表的なジョジョ立ちポーズ一覧とやり方
それでは、ファンなら一度は挑戦したい有名ポーズを具体的に解説していきます。
第一部:ジョナサン・ジョースターの「顔隠しポーズ」
ジョジョ立ちの原点ともいえるポーズです。
- やり方:片手を顔の前に持っていき、指の間から片目で相手を睨みつけます。このとき、肘を肩よりも高く上げることがポイントです。
- コツ:もう片方の手は腰に添えるか、力強く握り込みます。紳士的ながらも、内に秘めた黄金の精神を表現しましょう。
第二部:シーザー・ツェペリの「垂直の美」
非常に難易度が高いですが、決まると最高にカッコいいポーズです。
- やり方:両足を交差させ、つま先立ちに近い状態でバランスを取ります。手は天に向けて指を差し、全身でS字を描きます。
- コツ:体幹が重要です。ふらつかないよう、下腹部に力を入れて一点を見つめてください。
第三部:空条承太郎の「指差し確認」
最も有名で、かつ初心者が挑戦しやすいポーズです。
- やり方:片方の足を前に出し、その足と同じ側の手で相手を力強く指差します。
- コツ:ただ指を差すのではなく、顎を引き、帽子(あるいは髪の毛)を深く被っているイメージで視線を鋭くします。腰をグッと前に出すことで、承太郎らしい威圧感が出ます。
第三部:DIOの「最高にハイ!ってやつだ」
悪のカリスマ、DIOによる狂気のポーズです。
- やり方:人差し指をこめかみに突き立て、上体をこれでもかというほど後ろにのけぞらせます。
- コツ:膝を軽く曲げ、重心を低く保つとのけぞりやすくなります。限界まで反ることで、吸血鬼としての超越感を演出しましょう。
第四部:東方仗助の「直角の構え」
リーゼントを誇りに思う仗助の、スタイリッシュなポーズです。
- やり方:片足を横に大きく開き、腰を横にスライドさせるように突き出します。
- コツ:肩の力を抜き、リラックスしつつも足元はどっしりと構えます。手のひらを見せるような独特の仕草を加えると完璧です。
第五部:ジョルノ・ジョバァーナの「襟掴み」
黄金の風を感じさせる、エレガントなポーズです。
- やり方:片手で胸元の襟を掴み、もう片方の手は腰に。足はモデル立ちのように交差させます。
- コツ:指先の美しさが鍵です。襟を掴む指を少し浮かせるようにすると、イタリアのファッション誌のような上品さが出ます。
ジョジョ立ちのルーツを探る!元ネタの彫刻とアート
なぜジョジョのポーズはこれほどまでに独特なのでしょうか。その理由は、荒木飛呂彦先生が愛する「古典美術」にあります。
ミケランジェロとルネサンスの衝撃
荒木先生はイタリアを訪れた際、ミケランジェロの彫刻に深い衝撃を受けたと語っています。筋肉の隆起、不自然なまでの体のひねり。これらは人間が最も美しく、かつ力強く見える瞬間を切り取ったものです。ジョジョ立ちは、いわば「現代の紙面に描かれたルネサンス彫刻」なのです。
ファッション・イラストレーターの影響
また、80年代に活躍したトニー・ヴィラモンテスやアントニオ・ロペスといったファッション・イラストレーターの影響も無視できません。彼らの描くモデルは、あえて重心を崩したポーズを取ることで、衣服のラインを強調していました。この「不自然なエレガンス」が、ジョジョのキャラクターデザインと見事に融合しているのです。
初心者がジョジョ立ちを練習する際の注意点
いざ実践!という時に気をつけてほしいのが、体への負担です。
- 準備運動を忘れずに:ジョジョ立ちは普段使わない筋肉や関節を酷使します。特に腰や首、手首のストレッチは入念に行いましょう。
- カメラの角度を工夫する:iphoneなどのスマートフォンで撮影する場合、下から煽るように撮ると、足が長く見えてジョジョ特有の「パース感」が再現しやすくなります。
- 周囲の安全を確認:公共の場で突然のけぞったりすると、周りの迷惑になるだけでなく転倒の危険もあります。広い場所で、安全を確保して行いましょう。
撮影をより楽しくするアイテム紹介
ジョジョ立ちをより本格的に楽しむなら、小物にもこだわりたいところです。
例えば、第三部の承太郎を再現するなら、インナーのカラーリングを意識するだけでも雰囲気が変わります。また、一眼レフカメラを使って背景をぼかし、被写体を強調すれば、マンガの表紙のような一枚が撮れるはずです。
フィギュアをお手本にするのも一つの手です。超像可動 ジョジョシリーズは、関節が自由に動くため、ポージングの構造を客観的に観察するのに最適な資料となります。
まとめ:ジョジョ立ちのポーズ一覧とやり方解説!元ネタの彫刻や初心者向けのコツも紹介
ジョジョ立ちは、単なる真似事ではなく、作品への愛と自己表現の一種です。一見すると不可能に見えるポーズも、今回ご紹介した「コントラポスト」や「ひねり」のコツを意識することで、誰でもその世界観に近づくことができます。
古典美術からファッションまで、幅広い文化を吸収して生まれたこのポージング。まずは自分が一番好きなキャラクターのポーズから挑戦してみてください。鏡の前で試行錯誤するうちに、あなたの中に眠る「覚悟」が形となって現れるかもしれません。
もし、さらに細かいキャラクターごとのポージングのバリエーションを知りたくなったら、ぜひ原作のカラー原画集などを手に取ってみてください。そこには、今回紹介しきれなかった深淵なるポーズの世界が広がっています。さあ、あなたも最高の「ジョジョ立ち」で、日常に凄みをきかせてみませんか?

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