『ジョジョの奇妙な冒険 第3部』において、物語の最初から最後まで一行の精神的支柱であり続けた男、モハメド・アヴドゥル。そして彼が操る炎のスタンド「マジシャンズレッド(魔術師の赤)」をご存知でしょうか。
ジョジョファンの間では「マジシャンズレッドは強すぎて、作者の荒木飛呂彦先生も扱いに困ったのではないか?」という説が真面目に議論されるほど、そのポテンシャルは凄まじいものがあります。
今回は、マジシャンズレッドの基本能力から、思わず熱くなる名技の数々、そしてアヴドゥルが駆け抜けた名シーンまでを徹底的に深掘りしていきます。この記事を読み終える頃には、あなたもマジシャンズレッドの「熱さ」の虜になっているはずです。
マジシャンズレッドの基本ステータスと驚異の能力
まずはマジシャンズレッドがどのようなスタンドなのか、その基本をおさらいしておきましょう。タロットカードの1番目「魔術師」の暗示を持つこのスタンドは、まさに「始まりのスタンド」と呼ぶにふさわしい風格を備えています。
- 本体: モハメド・アヴドゥル
- 破壊力: B
- スピード: B
- 射程距離: C(約10メートル)
- 持続力: B
- 精密動作性: C
- 成長性: D
数値だけを見ると「B」が並んでおり、一見するとバランス型に見えるかもしれません。しかし、ジョジョの世界において「炎を自在に操る」という能力がいかに凶悪であるかは、作中の描写を見れば一目瞭然です。
マジシャンズレッドが放つ炎は、単なる自然界の火ではありません。アヴドゥルの精神力によってコントロールされたその熱量は、一瞬で鉄格子の鉄を飴細工のように溶かし、人体を炭化させるほどの威力を持っています。
さらに特筆すべきは、その形状変化の多彩さです。ただ火を吹くだけでなく、縄状にして相手を縛ったり、熱源を感知するセンサーとして利用したりと、攻守にわたって隙がありません。射程距離はCとされていますが、炎を弾丸として飛ばすことで中距離戦も十分にこなせます。
もしあなたが格闘ゲームなどでこの熱いバトルを体験したいなら、ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル Rなどを手に取ってみるのも良いかもしれませんね。
必殺技に見る「魔術師」の真骨頂
マジシャンズレッドの強さを支えているのは、アヴドゥルの豊かな発想力から繰り出される技のバリエーションです。ここでは、読者の記憶に深く刻まれている主要な技を解説します。
クロス・ファイアー・ハリケーン(C・F・H)
マジシャンズレッドを象徴する必殺技です。エジプトの聖なる象徴であるアンク(十字架)の形をした炎の塊を、指先から高速で射出します。直撃すれば並のスタンド使いなら一撃で戦闘不能になるほどの火力を誇ります。
クロス・ファイアー・ハリケーン・スペシャル
ポルナレフとの初対戦時に披露した応用技です。放たれたアンク型の炎が空中で分裂し、多方向から相手を包囲するように襲いかかります。逃げ場を失わせるこの技は、スピード自慢のスタンドにとっても極めて回避が困難な脅威となります。
赤い荒縄(レッド・バインド)
炎を文字通り「縄」の形に変えて、相手を拘束する技です。単に動きを止めるだけでなく、接触している部分からじわじわと体力を奪い、精神的なプレッシャーも与えます。承太郎との最初の小競り合いでも使用され、そのテクニカルな一面を印象付けました。
炎の生物探知機(ライフ・ディテクター)
これは攻撃技ではありませんが、マジシャンズレッドの「強すぎ」と言われる所以の一つです。空気の揺らぎや熱源を読み取り、目に見えない敵の存在を察知します。ジャッジメント戦や潜水艦内での戦いなど、索敵が重要となる局面で何度も一行のピンチを救いました。
なぜマジシャンズレッドは「強すぎ」と言われるのか?
ファンの間で語り草となっているのが、「アヴドゥル強すぎ問題」です。実際、第3部のストーリーを振り返ると、アヴドゥルは物語の中盤で一度戦線を離脱し、終盤でも早い段階で退場してしまいます。
これにはいくつかの理由が推測されています。
まず、炎という能力は「環境破壊」に近い性質を持っています。どんなに巧妙な能力を持つ敵であっても、マジシャンズレッドが全力で周囲を焼き尽くせば、それだけで攻略できてしまう場面が多々あるのです。吸血鬼であるDIOにとっても、太陽光に近い熱源を持つ炎は天敵と言えるでしょう。
また、アヴドゥル本人が非常に思慮深く、スタンド使いとしての経験が豊富すぎたことも理由に挙げられます。一行のリーダー的な役割を果たし、冷静に戦況を分析できる彼がいると、他のキャラクターの成長や苦戦を描くのが難しくなってしまう……そんな贅沢な悩みが制作側にあったのかもしれません。
もし彼が最後まで万全の状態で戦い続けていたら、ヴァニラ・アイス戦やDIO戦の結果も大きく変わっていたのではないか。そんな想像を禁じ得ないほど、マジシャンズレッドのスペックは突出していました。
魂を揺さぶるアヴドゥルの名シーン選
マジシャンズレッドの強さは、本体であるモハメド・アヴドゥルの高潔な精神があってこそ輝きます。彼の生き様が凝縮された名シーンを振り返ってみましょう。
「YES I AM!」の衝撃的な復活
インドでのJ・ガイル戦で命を落としたと思われていたアヴドゥルが、カメオ(ジャッジメント)戦で鮮烈な復帰を果たしたシーンです。
絶体絶命のポルナレフの前に現れ、正体を問われた際の「チッチッチッ」という指の動きと「YES I AM!(左様!)」のセリフ。この時の圧倒的な安心感と、マジシャンズレッドの凄まじい火力による逆転劇は、全シリーズを通じても屈指の爽快感を誇ります。
ポルナレフとの深い友情
最初は敵として出会った二人ですが、香港での対決を経て、誰よりも固い絆で結ばれるようになります。自由奔放なポルナレフを、厳しくも温かく見守るアヴドゥル。彼らの掛け合いは、過酷な旅の中での清涼剤となっていました。
亜空間に消えた最期
エジプト、DIOの館でのヴァニラ・アイス戦。背後から迫る「クリーム」の暗黒空間をいち早く察知したアヴドゥルは、自分ではなくポルナレフとイギーを突き飛ばして救いました。
自分を犠牲にすることを一瞬たりとも迷わなかったその決断。残されたのはマジシャンズレッドの腕だけというあまりにも衝撃的な最期でしたが、彼の魂は確かに仲間たちを先へと進ませたのです。
アヴドゥルの熱い戦いをもっと詳しく知りたい方は、ジョジョの奇妙な冒険 第3部 カラー版などでその勇姿を再確認してみてください。カラー版だと炎の描写がより鮮明で、マジシャンズレッドの迫力が伝わってきます。
ジョジョのマジシャンズレッドは強すぎ?能力・技・アヴドゥルの名シーンを徹底解説:まとめ
マジシャンズレッドというスタンドは、単に「火が出る」という以上の、奥深い魅力に溢れた存在でした。
その圧倒的な火力と、アヴドゥルの冷静沈着な判断力が組み合わさった時、それは敵にとって逃げ場のない絶望となります。あまりの強さゆえに出番が制限されたのではないかと囁かれるほど、その存在感は第3部において不可欠なものでした。
占星術師としての知性と、荒々しい炎のスタンド。このギャップこそが、モハメド・アヴドゥルという男の魅力であり、私たちが彼を忘れられない理由です。
「地獄に突き落としてやる……マジシャンズレッド!」
その言葉通り、敵を焼き尽くす熱い情熱は、物語が終わった今もなおファンの心の中で燃え続けています。
今回の解説を通じて、マジシャンズレッドの凄さを再発見していただけたなら幸いです。あなたはアヴドゥルのどのシーンが一番好きですか?思い出のシーンを振り返りながら、再びジョジョの世界に浸ってみるのも素敵な時間の過ごし方かもしれません。
最後になりますが、アヴドゥルのように熱い魂を持った仲間がそばにいてくれたら、どんな困難も乗り越えられそうな気がしますね。また別のスタンド解説でもお会いしましょう!

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