「ジョジョって、絵が独特すぎて手が出せない……」
「結局、どの部から読み始めるのが正解なの?」
「スタンドとか波紋とか、設定が難しそう」
そんな風に思って、食わず嫌いをしている方も多いのではないでしょうか。でも、それはもったいない!『ジョジョの奇妙な冒険』は、一度その世界に足を踏み入れると、二度と抜け出せないほどの熱量と興奮が詰まった「人間讃歌」の物語なんです。
1987年の連載開始から35年以上。今や世界中で愛され、ルーヴル美術館に原画が展示されるほどの芸術性すら備えたこの作品。今回は、ジョジョの各部の内容から、初心者におすすめの読む順番、そして世代を超えて愛される理由まで、その全てを徹底的に語り尽くします。
そもそも『ジョジョの奇妙な冒険』とはどんな物語か?
ジョジョの物語を語る上で欠かせないキーワードが「人間讃歌」です。これは作者の荒木飛呂彦先生が全編を通して一貫させているテーマ。どんなに強大な運命や絶望的な敵が目の前に現れても、知恵と勇気を振り絞って立ち向かう人間の精神の美しさを描いています。
物語の主役は、イギリスの貴族「ジョースター家」の血を引く者たち。彼らと、邪悪な吸血鬼へと変貌した宿敵「ディオ・ブランドー(DIO)」、そしてその意志を継ぐ者たちとの数世代にわたる数奇な宿命の戦いが、部ごとに主人公を交代しながら進んでいきます。
独特なバトルシステムの変化
ジョジョの面白さを支えているのが、他に類を見ないバトルシステムです。
- 第1部・第2部:波紋(はもん)特殊な呼吸法によって血液の流れをコントロールし、太陽の光と同じ性質のエネルギーを生み出す技術。肉体を駆使した熱い格闘戦が魅力です。
- 第3部以降:スタンド(幽波紋)精神エネルギーを具現化した守護霊のような存在。それぞれのスタンドには「時間を止める」「触れたものを直す」「重力を操る」といった固有の能力があります。
このスタンドの登場により、物語は「単純な力の強さ」ではなく、「能力をどう応用して相手の裏をかくか」という、極限の頭脳戦へと進化しました。
第1部から第9部まで!各部の内容をざっくり紹介
ジョジョは現在、第9部まで展開されています。それぞれの部で舞台もジャンルもガラリと変わるのが、飽きさせないポイントです。
第1部:ファントムブラッド
舞台は19世紀末のイギリス。紳士を目指す心優しき青年ジョナサン・ジョースターと、ジョースター家の乗っ取りを企む野心家ディオ・ブランドーの出会いから始まります。ディオがアステカの遺物「石仮面」で吸血鬼化したことで、ジョナサンは師匠ツェペリから「波紋」を学び、命懸けの戦いに身を投じます。全ての伝説の幕開けです。
第2部:戦闘潮流
舞台は1930年代、第1部から50年後の世界。ジョナサンの孫、ジョセフ・ジョースターが主人公です。石仮面を作った超生物「柱の男」たちが目覚め、人類の存亡を賭けた戦いが始まります。ジョセフのトリッキーな戦術と軽妙なキャラクターが、物語に新たな風を吹き込みました。
第3部:スターダストクルセイダース
シリーズ屈指の人気を誇る第3部。ジョセフの孫であり、日本の高校生・空条承太郎が主人公です。100年の眠りから覚めた宿敵DIOを倒すため、承太郎たちはエジプトを目指す旅に出ます。ここで初めて「スタンド」が登場。ロードムービー的な楽しさと、DIOとの最終決戦の緊張感は圧巻です。
第4部:ダイヤモンドは砕けない
日本の地方都市「杜王町(もりおうちょう)」が舞台。ジョセフの隠し子、東方仗助が主人公です。平穏な町に潜むスタンド使いや、正体を隠して暮らす殺人鬼・吉良吉影との戦いを描きます。日常に潜む不気味さと、仲間たちとの絆が際立つサスペンスフルな一作です。
第5部:黄金の風
2001年のイタリア。DIOの息子(血統的にはジョースター)であるジョルノ・ジョバァーナが、ギャング組織の中で「ギャングスター」を目指す物語。ブチャラティ率いるチームの仲間たちとの、覚悟に満ちた死闘が描かれます。デザイン性の高さと、スピード感あふれるバトルが人気です。
第6部:ストーンオーシャン
シリーズ初の女性主人公、空条徐倫(承太郎の娘)が登場。アメリカの刑務所に収監された彼女が、父を救うためにプッチ神父の陰謀に立ち向かいます。第1部から続く「ジョースター対DIO」の因縁が、一つの究極の結末を迎える衝撃作です。
第7部:スティール・ボール・ラン
ここから物語は「パラレルワールド(一巡した後の世界)」へ。1890年のアメリカを舞台に、北米大陸横断乗馬レースに参加するジョニィ・ジョースターとジャイロ・ツェペリを描きます。人間の再起と成長を深く掘り下げた、大人のためのジョジョとも言える傑作です。
第8部:ジョジョリオン
震災後の杜王町を舞台にした、記憶喪失の青年・東方定助を巡るミステリー。自分の正体は何なのか、謎の植物「ロカカカ」とは何なのか。血縁や呪いをテーマにした、重厚で不可解な物語が展開されます。
第9部:ザ・ジョジョランズ
現代のハワイを舞台に、少年ジョディオ・ジョースターが「大富豪になる」という野望を抱き、犯罪行為を含む任務に挑む最新作。社会の「仕組み(メカニズム)」を味方につけようとする、現代的な視点が新鮮です。
迷ったらこれ!おすすめの読む順番
「こんなにたくさんあるなら、どこから読めばいいの?」という疑問に対する答えは、ズバリ**「第1部から順番に」**です。
確かに、各部は独立した物語として楽しめます。しかし、ジョジョの真の感動は「前の世代の意志が、次の世代に受け継がれる瞬間」にあります。第1部を読んでいるからこそ、第3部の承太郎の登場に痺れ、第6部の結末に涙できるのです。
もしどうしても「昔の絵が苦手」という方は、以下のルートもアリです。
- アニメから入る: 現在、第6部までアニメ化されています。現代的な作画と素晴らしい演出、そして何より「音楽」との融合が完璧なので、まずはアニメで世界観を掴むのは非常に賢い選択です。
- 第3部から読む: 「スタンド」の概念を理解するために、最も王道な第3部から入り、ハマったら1部・2部に戻るというパターンも多いです。
なぜこれほどまでに面白いのか? 3つの魅力を再確認
ジョジョが唯一無二の存在である理由は、単なるバトル漫画の枠を超えているからです。
1. 芸術的なビジュアルと「ジョジョ立ち」
荒木先生の描くキャラクターは、イタリア・ルネサンスの彫刻や、ハイブランドのファッション誌のような独特のポージング(通称:ジョジョ立ち)をしています。原色を大胆に使ったカラーリングや、細部までこだわった衣装デザインは、読むたびに視覚的な刺激を与えてくれます。
2. 「無敵」を破る頭脳戦
ジョジョの敵は、文字通り「無敵」に近い能力を持って現れます。時間を止める、未来を予知する、物理攻撃を無効化する……。これを主人公たちがどう破るのか?
その解決策は、いつも「なるほど!」と唸らされるロジックに満ちています。単なるパワーアップではなく、知恵の勝利。これがジョジョバトルの醍醐味です。
3. 心に刻まれる名言の数々
「そこにシビれる! あこがれるゥ!」「だが断る」「『覚悟』とは!! 暗闇の荒野に!! 進むべき道を切り開くことだッ!」
ジョジョには、人生の指針にしたくなるような力強い名言が溢れています。キャラクターたちの強い信念が言葉に宿っているからこそ、読者の心に深く突き刺さるのです。
ジョジョの世界をより深く楽しむために
ジョジョの単行本は、電子書籍でも紙のコミックスでも手に入ります。全巻揃えるのは大変ですが、最近では各部ごとにまとまったセットも販売されています。
ジョジョの奇妙な冒険また、作中に登場するファッションや音楽への造詣も深い作品なので、元ネタとなった洋楽を聴きながら読むと、より一層その空気感に浸ることができます。
第4部に登場する漫画家、岸辺露伴を主人公にしたスピンオフ『岸辺露伴は動かない』も非常にクオリティが高く、本編とはまた違った奇妙な味わいを楽しめます。
まとめ:ジョジョ 内容を全網羅して、あなたも物語の一部に
『ジョジョの奇妙な冒険』は、ただの娯楽作品ではありません。読み進めるうちに、自分の中にある「勇気」や「意志」を再発見させてくれるような、特別な体験を提供してくれる作品です。
一族の絆、宿敵との因縁、そして限界を超えていく人間たちの輝き。
第1部から最新の第9部まで、一貫して流れているのは「運命に立ち向かう人間の気高さ」です。
内容を知れば知るほど、その深淵にハマっていくはず。まずは気になった部からでも構いません。ページをめくった瞬間、あなたの目の前には、誰も見たことのない「奇妙な」世界が広がっています。
ジョジョ 内容を完璧に把握した今、次にすべきことは、その熱い物語の中に飛び込むことだけです。あなたも今日から、ジョースター家の歴史を見守る「目撃者」になりませんか?

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