「ジョジョの奇妙な冒険」を読んだりアニメを観たりしていて、ふと不思議に思ったことはありませんか?「あれ、このキャラって前は違う髪色じゃなかったっけ?」「なんで空が黄色くて、キャラの髪が急に緑色になるの?」と。
ジョジョの世界において、色彩は単なる「設定」を超えた、物語を彩る重要な演出パーツです。特に「緑髪」のキャラクターたちは、読者に強烈なインパクトを与える存在として描かれています。
今回は、ジョジョにおける代表的な緑髪キャラの一覧から、なぜ媒体によって色が変化するのかという制作の裏側、そして作者・荒木飛呂彦先生が抱く独自の色彩哲学について、ディープに解説していきます。これを読めば、ジョジョという芸術作品がより一層、鮮やかに見えてくるはずです。
ジョジョを象徴する「緑髪」のキャラクターたち
ジョジョの長い歴史の中で、緑色の髪を持つキャラクターは数多く登場します。まずは、ファンの間で「緑髪といえばこの人」と真っ先に名前が挙がる代表的な面々を見ていきましょう。
- 岸辺露伴(第4部)杜王町に住む天才漫画家、岸辺露伴。彼はジョジョにおける緑髪キャラの筆頭と言えるでしょう。アニメ版では一貫して深みのある緑色の髪で描かれ、トレードマークであるギザギザのヘアバンドとのコントラストが絶妙です。彼のプライドの高さや、どこか浮世離れしたアーティスト気質を、この独特な緑色が引き立てています。
- チョコラータ(第5部)第5部「黄金の風」に登場する、ゲス極まりない敵役。彼の髪は、まるでカビが繁殖したかのような、あるいは毒々しい植物のような鮮やかな緑色の束で構成されています。彼のスタンド「グリーン・デイ」が「生物を腐らせるカビ」を操る能力であることを考えると、この髪色は彼の邪悪さと能力の性質を視覚的に象徴していると言えます。
- フー・ファイターズ(F・F)(第6部)第6部「ストーンオーシャン」のヒロイン(?)の一人。彼女の正体はプランクトンの集合体です。知性を得てエートロという囚人の姿を借りていますが、その髪はプランクトンを連想させる鮮やかな黄緑色のエピ・ボブ。生物としての起源を感じさせるこの色は、彼女の純粋さと不気味な魅力を同居させています。
- 噴上裕也(第4部)優れた嗅覚を持つスタンド「ハイウェイ・スター」を操る男。アニメ版では、彼のナルシストでファッショナブルなキャラクター性を強調するために、暗めの緑髪が採用されました。
「公式の色」が存在しない?荒木先生の色彩哲学
ここで、ジョジョという作品を理解する上で非常に重要な事実をお伝えします。実は、ジョジョのキャラクターには、厳密な意味での「固定された公式カラー」は存在しません。
多くの漫画作品では、「主人公の服は赤」「髪は黒」といったルールが厳格に守られます。しかし、荒木飛呂彦先生は、カラー原画を描くたびに、その時の気分や画面全体の構成に合わせて色を塗り替えます。
- 印象派の影響荒木先生は、ルネサンス期の美術や、ゴーギャン、ムンクといったポスト印象派の画家から多大な影響を受けています。彼らにとって、色は「現実を再現するもの」ではなく、「感情や光を表現するもの」でした。例えば、悲しいシーンでは空が青である必要はなく、ドロドロとした紫であってもいい。それと同じ理屈で、キャラクターの髪色も、隣に並ぶ色とのバランス次第で緑にも青にも、あるいはピンクにも変化するのです。
- 補色のマジック緑は、赤の「補色(反対色)」です。画面をドラマチックに見せる際、背景に赤やオレンジといった暖色系を配置した場合、キャラクターを最も引き立たせるのは緑になります。荒木先生のカラー原画で「緑髪」が頻繁に登場するのは、こうした色彩力学に基づいた計算があるからです。
アニメ版で色が急変する「パレットスワップ」の秘密
アニメ版ジョジョを観ていると、バトルの山場で急に画面の色調がガラッと変わる演出を目にすることがあります。これは「パレットスワップ」と呼ばれる手法で、原作の「決まった色を持たない」という精神をアニメーションで表現したものです。
- 感情の揺らぎを色で示す例えば、第3部の花京院典明は通常は赤髪ですが、特定の演出やオープニング映像では「緑髪」として描かれることがあります。これは、彼が冷静沈着な状態から、秘めたる闘志を燃やしたり、逆に恐怖を感じたりした時の「心の色の変化」を視覚的に表現しているのです。
- 杜王町の黄色い空と緑の髪第4部のアニメでは、町の空が常に黄色やオレンジで描かれています。これは、日常の中に潜む不気味な殺人鬼の気配を表現するためです。この特異な背景色の中で、キャラクターを埋没させず、かつ「普通じゃない町」の住人として馴染ませるために、岸辺露伴らの緑髪は非常に効果的に機能しています。
媒体によって色が違う!ファンを悩ませるフィギュア事情
ジョジョのグッズ、特に立体物であるフィギュアを買おうとすると、一つの壁にぶつかります。それは「カラーバリエーションが多すぎる」ということです。
例えば、ジョジョ フィギュアなどで検索してみると、同じキャラクターでも「超像可動 岸辺露伴」と「超像可動 岸辺露伴 セカンド」では、服の色も髪の色も全く違うことが珍しくありません。
- どれが「本物」なのか?結論から言えば、どれも本物です。メーカー側は、荒木先生の描いた膨大なカラー原画の中から、特定の1枚をモチーフに色付けを行います。「あの画集の表紙の緑髪バージョン」や「アニメで馴染みのある深緑バージョン」など、複数の解釈が存在するため、ファンは自分の好みの「色」を選ぶという贅沢な悩みを抱えることになります。
- ジョルノの例第5部の主人公、ジョルノ・ジョバァーナは設定上は金髪ですが、原作のカラー原画では青や緑に塗られることが非常に多いです。そのため、フィギュアやゲームでは「緑髪のジョルノ」も一つの正解として扱われます。
まとめ:ジョジョの緑髪キャラ一覧!アニメと原作で色が違う理由や荒木先生の色彩設定を解説
ジョジョにおける緑髪は、単なる髪の色ではなく、荒木飛呂彦先生の芸術的なこだわりと、アニメスタッフの原作愛が生んだ「美学の結晶」です。
固定観念に縛られず、その瞬間の感情や衝撃を表現するために色が変化する。この自由奔放な色彩設計こそが、ジョジョを他の漫画とは一線を画す「動く芸術」たらしめている理由なのです。
次にジョジョを観る時は、キャラクターの髪色に注目してみてください。なぜ今、そのキャラは緑色なのか?その背景にどんな赤が隠れているのか?そんな視点で作品を深掘りすると、今まで以上にジョジョの世界を楽しめるようになるはずです。
もし、特定のキャラの緑髪バージョンをコレクションしたいと思ったなら、ジョジョの奇妙な冒険 画集などを手に取って、荒木先生の生の色彩感覚に触れてみるのもおすすめですよ。
今回の解説を通じて、ジョジョの緑髪キャラ一覧や、アニメと原作で色が違う理由、そして荒木先生の色彩設定への理解が深まったなら幸いです。色の変化を楽しみながら、黄金の精神を追いかけ続けましょう。
次は、あなたが気になっている「あのキャラの意外なカラーバリエーション」について、一緒に調べてみませんか?

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