「宇宙一」を自称するフリーザ軍の中でも、エリート中のエリートが集まる「ギニュー特戦隊」。リクーム、バータ、ジース、そして隊長のギニュー。誰もが圧倒的なパワーとスピードを誇る中で、一人だけ異質な空気を放っているメンバーがいます。
そう、緑色の肌に4つの目を持つ小柄な戦士、グルドです。
「ギニュー特戦隊なのに、グルドだけ弱くない?」
「なんであんなに戦闘力が低そうなのにメンバーに入れたの?」
ファンの間で長年議論されてきたこの疑問。実はグルドというキャラクターを深掘りしていくと、ドラゴンボールという作品における「戦闘力」の概念を根底から覆しかねない、とんでもないポテンシャルが見えてきます。
今回は、グルドの隠された実力から、読者にトラウマを植え付けた衝撃の最期までを徹底的に解説していきます。
ギニュー特戦隊の異端児!グルドの基本プロフィール
ナメック星編で彗星のごとく現れ、独特のポージングで強烈なインパクトを残したギニュー特戦隊。その一翼を担うグルドは、他のメンバーとは明らかに毛色が異なります。
まず、その名前の由来は乳製品の「ヨーグルト」。特戦隊のメンバーは全員が乳製品から名付けられていますが、グルドもその例に漏れません。見た目は非常に個性的で、ずんぐりむっくりした体型に、頭の横まで配置された4つの目が特徴です。
性格は、エリート特有のプライドの高さと、それに見合わない臆病さが同居しています。特に、かつて自分をバカにしたベジータに対しては並々ならぬ執着心と敵対心を抱いており、精神的な脆さが見え隠れする場面も多いキャラクターです。
しかし、フリーザという冷酷な支配者が、単なる「数合わせ」で彼を特戦隊に入れたはずがありません。彼がエリートの椅子に座り続けているのには、明確な理由がありました。
戦闘力は低い?グルドが特戦隊に選ばれた「超能力」の秘密
ドラゴンボールの世界では、スカウターの数値こそが強さの指標とされてきました。リクームたちが数万単位の戦闘力を誇る中、グルドの数値は明らかに劣っています。
劇中の描写から推測すると、グルドの純粋な戦闘力は10,000前後ではないかと言われています。ナメック星到着時の悟飯やクリリンが5,000程度だったのを見て余裕をかましていましたが、二人が気を解放して10,000を超えた途端に「動きが見えない」とパニックに陥りました。
つまり、真っ向勝負の殴り合いであれば、当時のベジータはもちろん、成長した悟飯たちにも勝機はないレベルだったのです。それでも彼が特戦隊である理由は、宇宙でも稀有な「超能力」の使い手だからに他なりません。
1. タイムストップ(時間停止)
グルドの代名詞とも言えるのが、この時間停止能力です。彼が「息を止めている間」、自分以外の全世界の時間が止まります。
これ、冷静に考えるとチート以外の何物でもありません。どれだけスピードが速いバータであっても、止まった時間の中では無防備な標的でしかありません。グルドはこの能力を使い、相手が気づかないうちに背後に回り込んだり、攻撃を回避したりします。
ただし、弱点も明確です。能力の持続時間は「グルドの肺活量」に依存します。息が続かなくなれば時間は動き出してしまうため、長時間の拘束はできません。また、発動中のエネルギー消費も激しく、連発するとすぐに息が上がってしまうという、非常にリスキーな能力でもあります。
2. 金縛りの術(サイコキネシス)
時間停止以上に絶望感を与えたのが、この金縛りの術です。強力な念動力によって相手の自由を完全に奪います。
ナメック星での戦いでは、戦闘力で上回る悟飯とクリリンを二人同時に宙に浮かせ、指一本動かせない状態に追い込みました。この術にかかると、自力で脱出するのは至難の業です。グルドはこの隙に、周囲の樹木をサイコキネシスで削り、鋭い串にして相手を貫こうとしました。
もし、この時ベジータの介入がなければ、主人公サイドの二人はここで命を落としていたでしょう。
衝撃の結末!ベジータの冷酷さが光ったグルドの最期
グルドの最期は、ドラゴンボール史上でも屈指のショッキングなシーンとして有名です。
金縛りの術で悟飯とクリリンを完全に封じ込め、勝利を確信したグルド。まさに鋭い木の杭で二人を串刺しにしようとしたその瞬間でした。横から突如として現れたベジータの手刀(チョップ)が、グルドの首を鮮やかに跳ね飛ばしたのです。
体から切り離され、地面を転がるグルドの頭部。しかし、驚くべきことに彼は首だけになっても数秒間は生きていました。
「き、貴様……ベジータ……!」
恨み言を吐くグルドに対し、ベジータは一切の容赦を見せません。「汚い花火だ」と言わんばかりの冷徹さで、エネルギー波を放ち、グルドの頭部を完全に消滅させました。
特戦隊の中で最初の脱落者となったグルド。その死に様は、ナメック星での戦いがいかに過酷で、一瞬の油断が命取りになるかを読者に強く印象付けました。
もしグルドが修行していたら?ファンの考察が止まらない理由
「グルドがもっと強かったら、フリーザ軍最強になれたのでは?」
そんな仮説がファンの間で絶えないのは、やはり彼の能力が「搦め手(からめて)」として優秀すぎるからです。
もしグルドが、悟空やベジータのように重力室で特訓し、肺活量を数倍に高めていたらどうなっていたでしょうか。数分間も時間を止められるようになれば、たとえ超サイヤ人相手でも、心臓を撃ち抜くチャンスはいくらでもあります。
また、ドラゴンボールZ カカロットなどのゲーム作品では、このグルドの「時間停止」や「金縛り」が非常に厄介な攻撃として再現されています。プレイヤーとして対峙すると、パワー押しが通用しないもどかしさを感じ、彼の能力の恐ろしさを再確認することになります。
彼は決して「弱い」のではなく、「身体能力が特殊能力に追いついていなかった」悲運の戦士と言えるかもしれません。
ギニュー特戦隊の絆とグルドの立ち位置
そんなグルドですが、特戦隊のメンバーからはどのように思われていたのでしょうか。
正直なところ、ジースやバータからは「足手まとい」のように扱われる場面もありました。戦う順番を決めるじゃんけんで負けて愚痴をこぼしたり、他のメンバーのスピードについていけなかったりと、コメディリリーフ的な役割も担わされていました。
しかし、隊長のギニューだけは違いました。ギニューはグルドの超能力を戦略的に高く評価しており、ポージングの練習でも彼を欠かすことのできないメンバーとして扱っていました。
あの滑稽で、どこか愛嬌のある「ファイティングポーズ」。5人揃ってこそ完成するあの芸術(?)において、グルドの小柄なシルエットは欠かせないピースだったのです。
ドラゴンボールのグルドは弱い?時止めの能力や戦闘力、壮絶な最期を徹底解説!のまとめ
いかがでしたでしょうか。グルドというキャラクターを改めて振り返ると、単なる「かませ犬」ではない深い魅力が見えてきます。
- 戦闘力は10,000前後と控えめだが、超能力は宇宙トップクラス。
- **「タイムストップ」と「金縛りの術」**で、格上の相手を絶望に叩き込む。
- ベジータの不意打ちにより、首をはねられるという凄惨な最期を遂げた。
- ギニュー特戦隊のポージングにおいて、ビジュアル面で重要な役割を果たしていた。
パワーとスピードが支配するドラゴンボールの世界で、唯一「時間」と「精神」を操ることで対抗しようとしたグルド。彼の存在があったからこそ、ナメック星編のバトルはより多層的で面白いものになったと言えるでしょう。
次にドラゴンボールを読み返すときは、ぜひグルドの必死な肺活量と、首だけになっても悪態をつく根性に注目してみてください。きっと、今までとは違った彼の魅力に気づくはずです。


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