『ドラゴンボール』という作品を語る上で、絶対に外せない名脇役といえば誰を思い浮かべますか?ベジータやピッコロも捨てがたいですが、忘れてはならないのが「ヤジロベー」ですよね。
カリン塔で居候し、仙豆をムシャムシャ食べながら、ここぞという時にだけ現れる。あの独特の「だらしないけれど、どこか憎めない声」の主が誰なのか、気になったことがある方も多いはずです。
実は、ヤジロベーの声を担当しているのは、日本アニメ界の至宝とも言えるあの方なんです。しかも、作中の超重要キャラクターである「クリリン」と同じ声優さんが演じているというから驚きですよね。
今回は、ヤジロベーの声優にまつわる裏話や、なぜ一人二役になったのかという意外な理由、そしてファンなら知っておきたい爆笑エピソードをたっぷりお届けします!
ヤジロベーの声を担当するのはレジェンド・田中真弓さん
まず結論からお伝えしましょう。アニメ『ドラゴンボール』シリーズでヤジロベーを演じているのは、声優の**田中真弓(たなか まゆみ)**さんです。
「えっ、あのルフィと同じ人なの?」と驚く方もいるかもしれませんが、まさにその通り。田中真弓さんは、1986年の放送開始から現在に至るまで、長きにわたってヤジロベーに命を吹き込み続けています。
田中真弓さんといえば、少年役を演じさせたら右に出る者はいないと言われるほどの名優です。ヤジロベーのあの「江戸っ子のような、でも少し抜けたような喋り方」は、彼女にしか出せない味ですよね。
まずは、田中真弓さんがヤジロベー以外にどんなキャラクターを演じているのか、その豪華すぎる代表作を振り返ってみましょう。
- 『ONE PIECE』:モンキー・D・ルフィ
- 『天空の城ラピュタ』:パズー
- 『忍たま乱太郎』:摂津のきり丸
- 『幽☆遊☆白書』:コエンマ
- 『ダッシュ!四駆郎』:日ノ丸四駆郎
これだけの国民的キャラクターを並べてみると、改めて田中さんの凄さが分かります。ヤジロベーの声を聴きながら「あ、パズーっぽい!」とか「今の叫び声はルフィだ!」なんて発見をするのも、大人のドラゴンボールの楽しみ方かもしれません。
なぜヤジロベーとクリリンは同じ声なの?驚きの決定理由
さて、ここからが本題です。ドラゴンボールを観ていると、あることに気づきます。
「ヤジロベーとクリリン、声が全く同じじゃないか!」
実は、田中真弓さんはこの二人のキャラクターを一人二役で演じているんです。同じ作品の中で、メイン級のキャラクターを兼任するのは非常に珍しいケース。一体なぜ、このようなキャスティングになったのでしょうか?
原作に書かれた「衝撃の一言」がきっかけ
これには、原作者である鳥山明先生の遊び心が深く関わっています。
ヤジロベーが初めて登場したのは、原作漫画の「ピッコロ大魔王編」。悟空がヤジロベーと初めて出会った際、彼の声を聞いて放ったセリフがすべての始まりでした。
「おめえ、クリリンに声がそっくりだな!」
なんと、漫画の吹き出しの中で「声が似ている」と明言されていたのです。当時のアニメ制作スタッフは、この原作のセリフを最大限に尊重することに決めました。
「原作で悟空が似ていると言っているんだから、実際に同じ声優さんにやってもらおう!」という、今では考えられないような柔軟な(あるいは豪快な)判断が下されたわけです。
現場では「公開処刑」に近い苦労も?
演じる田中真弓さんにとっては、この決定はかなり大変なものでした。
当初、ヤジロベーが登場したタイミングでは、クリリンはピッコロ大魔王の部下であるタンバリンに殺されてしまっていました。つまり、画面上に二人が同時に存在することはなかったため、最初は「交互に演じる」だけで良かったのです。
しかし、物語が進み、クリリンがドラゴンボールで復活すると状況は一変します。サイヤ人編やナメック星編、そしてその後のエピソードでは、クリリンとヤジロベーが同じ場所に居合わせ、会話を交わすシーンが出てきてしまったのです。
田中さんは後にインタビューで「自分で自分と喋るなんて、スタッフのイジメかと思った!」と笑いながら語っています。台本に「クリリン:~」「ヤジロベー:~」と交互にセリフが並んでいるのを、瞬時に声を切り替えて録音する。まさに職人技の極致ですよね。
ヤジロベーの「声」がキャラクターを完成させた
ヤジロベーというキャラクターは、当初、悟空と互角に渡り合うほどの剣術の達人として登場しました。しかし、物語がインフレしていくにつれて、戦線からは一歩引いた「ヘタレキャラ」としての地位を確立していきます。
この「強いけれど、戦いたくない」「食いしん坊で自分勝手」というヤジロベーの個性を、田中真弓さんの声が見事に補完しています。
ベジータ戦で見せた「最高のかっこ悪さとカッコよさ」
ヤジロベーの最大の見せ場といえば、地球に来襲したベジータとの戦いです。大猿化して暴れまわるベジータに対し、悟空や悟飯が絶体絶命のピンチに陥ったその時。岩陰に隠れていたヤジロベーが飛び出し、自慢の刀でベジータの尻尾を一刀両断しました。
このシーン、田中真弓さんの「ひえぇぇ~!やってやる、やってやるぞ~!」という、恐怖で震えながらも必死に自分を鼓舞する演技が最高に光っています。
もし、ヤジロベーがもっと二枚目な声だったら、この「土壇場でしか役に立たない男」という愛すべき魅力は半減していたでしょう。田中さんの声があったからこそ、ヤジロベーは単なる脇役を超えた、ファンの記憶に残るキャラクターになったのです。
ヤジロベーの声優・田中真弓さんにまつわる裏話
長年演じているからこそ、田中真弓さんとヤジロベーの間には面白いエピソードがいくつも存在します。
1. 方言のニュアンスはアドリブ?
ヤジロベーといえば、「~だわさ」といった独特の語尾や、少し田舎臭い喋り方が特徴です。実は、このキャラクター造形には田中さんのアイデアも含まれていると言われています。
クリリンと同じ声だからこそ、視聴者が混乱しないように、ヤジロベーの方言やがさつなニュアンスを強調して演じ分けたのだとか。あの絶妙な「ガサツさ」は、まさに田中さんの計算された演技の賜物なのです。
2. アニメスタッフとの絆
田中真弓さんは現場のムードメーカーとしても有名です。悟空役の野沢雅子さんとは公私ともに仲が良く、アフレコ現場はいつも笑いが絶えなかったそうです。
ヤジロベーがカリン塔で仙豆を食べるシーンなどは、田中さん自身が実際に何かを食べているようなリアリティを追求して演じていたという話もあります。あの「ボリボリ」という音の背後にある楽しそうな空気感が、画面越しに伝わってきますよね。
ドラゴンボールをより楽しむためのアイテム
さて、ここまでヤジロベーやクリリンの魅力を深掘りしてきましたが、改めてアニメを見返したくなったり、手元にキャラクターを置いておきたくなったりしませんか?
特にヤジロベーの刀や、彼が大事に持っている仙豆の袋などは、ファンにとってたまらないモチーフです。フィギュアや関連グッズをチェックしてみるのも面白いですよ。
例えば、机の上に飾っておけるようなドラゴンボール フィギュアを探してみると、意外なほど精巧なヤジロベーに出会えるかもしれません。
また、田中真弓さんの伝説的な演技をじっくり堪能したいなら、やはり映像ソフトが一番です。ドラゴンボール Blu-rayで、クリリンとヤジロベーの「一人二役の掛け合い」を耳を澄ませて聴いてみてください。声優さんの凄みが肌で感じられるはずです。
さらに、原作漫画での「声がそっくり」というセリフを自分の目で確かめたい方は、ドラゴンボール コミックスを読み返してみるのがおすすめです。16巻あたりにその伝説のシーンが収録されています。
ヤジロベーとクリリン、実は「3人目」もいる?
驚くべきことに、田中真弓さんが『ドラゴンボール』で演じているのはこの二人だけではありません。
物語の後半や『ドラゴンボールZ』などで、占いババの声を担当していたのも実は田中真弓さんなんです(初代の滝口順平さんから引き継ぐ形でした)。
- 元気いっぱいの少年:クリリン
- 野性味あふれる男:ヤジロベー
- ミステリアスな老婆:占いババ
これらすべてを一人の女性が演じ分けているという事実は、日本の声優技術がいかに高いかを物語っています。次にアニメを観る時は、ぜひ「この声は今、どのキャラクターとして出しているんだろう?」という視点で楽しんでみてください。
ドラゴンボールのヤジロベー声優は誰?まとめとこれからの楽しみ
ここまで、ヤジロベーの声優を務める田中真弓さんの魅力と、クリリンとの兼役の秘密について語ってきました。
最後に改めて確認しておくと、ドラゴンボールのヤジロベー声優は、日本を代表する声優の田中真弓さんです。
原作の「声がそっくり」という一言から始まった一人二役のキャスティング。それが、今や作品になくてはならないスパイスとなり、多くのファンを笑顔にしています。
田中真弓さんは現在も現役バリバリで活躍されていますが、インタビューなどでは「ルフィを演じきることが自分の声優としての最後の大仕事」といったニュアンスの発言をされることもあります。しかし、ドラゴンボールの世界が続く限り、ヤジロベーのあの憎めない声も聞き続けたいものですよね。
最近では新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)』の展開など、まだまだ目が離せないドラゴンボールシリーズ。ヤジロベーがどこかでひょっこり現れて、あの独特の声で文句を言っている姿を見かけたら、ぜひこの記事の話を思い出してみてください。
「あ、この声、クリリンと同じなんだよね。しかも、ルフィやパズーもやってるんだよ」
そんな風に家族や友人に話してみると、いつものアニメ鑑賞が少しだけ深く、楽しいものになるはずです。
それでは、これからもヤジロベーの「ここぞという時の大金星」と、田中真弓さんの素晴らしい演技を全力で応援していきましょう!


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