ドラゴンボールの世界において、初期の物語に強烈なインパクトを残した悪の武術家といえば、皆さんは誰を思い浮かべますか?ピッコロ大魔王や桃白白も捨てがたいですが、忘れてはならないのが「鶴仙流」の開祖、**鶴仙人(つるせんにん)**です。
主人公・孫悟空の師匠である亀仙人と対をなす存在でありながら、その性格は冷酷非道。しかし、彼が物語に持ち込んだ「技」の数々は、その後のドラゴンボールのバトルシーンを劇的に進化させることになりました。今回は、謎多き鶴仙人の正体から、亀仙人とのドロドロの因縁、そして魅力的な弟子たちとの別れまで、徹底的に深掘りしていきましょう!
鶴仙人の基本プロフィール:300歳を超える老武術家の正体
まずは、鶴仙人が一体何者なのか、そのスペックをおさらいしておきましょう。
初登場は第22回天下一武道会。トレードマークは、頭のてっぺんだけ毛が残った独特のヘアスタイルに、鶴の紋章が入った帽子と緑色の道着です。見た目からして一癖も二癖もありそうな老人ですが、驚くべきはその年齢。なんと登場時点で302歳という、人間離れした長寿を誇っています。
彼はかつて、世界を恐怖に陥れたピッコロ大魔王を封印するために命を懸けて戦った「武泰斗(ムタイト)様」という伝説の武術家の一番弟子でした。つまり、亀仙人とは同じ釜の飯を食った兄弟弟子にあたります。若かりし頃は、彼もまた正義のために拳を振るう武道家の一人だったのかもしれません。
しかし、現在の彼は「殺し屋」を育成し、己の欲望と復讐のために武術を利用する外道へと堕ちてしまいました。なぜ、高潔な師を持つ彼がこれほどまでに歪んでしまったのでしょうか。
亀仙人との決定的な決別!正反対の道を歩んだ二人の因縁
亀仙人と鶴仙人。かつては共に修行に励んだ仲ですが、その仲は険悪そのものです。第22回天下一武道会で再会した際も、お互いを「ハゲガメ」「コソ泥ツル」と罵り合うほど。この確執の根源は、師匠である武泰斗様がピッコロ大魔王に敗北した際にまで遡ります。
圧倒的な悪の力を前に、正義が脆くも崩れ去る光景を見た鶴仙人は、おそらく「力こそがすべて」という極端な思想に傾倒していったのでしょう。対照的に、亀仙人は平和な時代においても武術を「人生を楽しく生きるための手段」として捉え、後進を育てる道を選びました。
- 亀仙流: 基礎体力を徹底的に鍛え、精神的な豊かさを重んじる。
- 鶴仙流: 効率的に相手を仕留めるための殺人術を追求し、勝利に執着する。
この流派の対立は、単なる技術の違いではなく、人生観そのもののぶつかり合いでした。鶴仙人は実弟である世界一の殺し屋、桃白白(タオパイパイ)と共に、武術を金儲けや暗殺の道具として完成させていったのです。
実は超優秀?現代バトルの基礎を作った「鶴仙流」の驚愕の技
鶴仙人本人は卑怯な手段を好むキャラクターとして描かれていますが、武術の指導者・開発者としての腕前は、実は亀仙人をも凌ぐ部分があります。現代のドラゴンボールにおいて当たり前のように使われている「気のコントロール」や「空中戦」の基礎は、実は鶴仙流が持ち込んだものが多いのです。
1. 舞空術(ぶくうじゅつ)
今や全キャラクターが標準装備している「空を飛ぶ技」ですが、もともとは鶴仙流の秘技でした。悟空たちが雲や棒を使って空を飛んでいた時代に、自らの気だけで浮遊する天津飯たちの姿は、当時の読者に衝撃を与えました。
2. どどん波
指先に気を集中させて放つ貫通力の高い光線です。亀仙流の「かめはめ波」が広範囲を破壊するのに対し、どどん波は「殺傷」に特化した非常に合理的な技。チャージ時間が短く、弾速が速いというメリットもあります。
3. 気功砲(きこうほう)
天津飯が放つ、鶴仙流最大の奥義です。あまりの威力に自身の生命力を削ってしまうという諸刃の剣ですが、その破壊力はかめはめ波を遥かに凌駕します。鶴仙人はこの危険な技を、殺人術の極致として弟子に伝承していました。
4. 太陽拳
相手の目をくらませるこの技も、実は鶴仙流。悟空やクリリンが後に「これは便利だ」と使い始めたことからも、鶴仙流がいかに実戦的で効率的な技術体系を持っていたかがわかります。
もし鶴仙人がまともな教育者であれば、彼は「武術の神」として亀仙人と並び称されていたかもしれません。それほどまでに、彼の生み出した技術は洗練されていました。
弟子・天津飯と餃子の離反!崩れ去った鶴仙人の野望
鶴仙人の最盛期は、第22回天下一武道会だったと言えるでしょう。彼は最強の弟子である天津飯と、超能力の使い手である餃子(チャオズ)を使い、大会を制圧しようと目論みます。
しかし、ここから彼の転落が始まります。きっかけは、弟である桃白白が悟空に倒されたことへの復讐心でした。鶴仙人は天津飯に対し、勝利だけでなく「悟空の殺害」を命じます。さらに、試合中に餃子の超能力を使って悟空を金縛りにするという、武道家としてあるまじき卑怯な介入を行いました。
これに激怒したのが、皮肉にも彼が育て上げた一番弟子の天津飯でした。
「俺は正々堂々と戦いたいんだ!」
武道家としてのプライドに目覚めた天津飯は、鶴仙人の命令を拒絶します。亀仙人の諭しもあって、天津飯と餃子はついに鶴仙人の元を去る決意を固めました。自分を敬っていたはずの弟子たちに裏切られ、一人取り残された鶴仙人の姿は、どこか哀れみさえ感じさせます。
その後、第23回天下一武道会では、サイボーグ化した桃白白と共に復讐に現れますが、成長した天津飯の足元にも及ばず、あっけなく一蹴されてしまいます。力に固執し、過去の恨みに囚われ続けた師匠が、未来を見据えて修行した弟子に敗れる。この構図は、ドラゴンボールにおける世代交代の残酷さと美しさを象徴するエピソードとなりました。
鶴仙人はその後どうなった?消息とネットの噂を検証
物語の表舞台から消えた後、鶴仙人がどうなったのか気になるファンも多いはず。原作漫画では、第23回大会で天津飯に敗れた桃白白を連れて逃走したシーンが最後となっており、その後の公式な消息は不明です。
魔人ブウ編で地球が破壊された際、一度は命を落としていると考えられますが、ドラゴンボールで復活したかどうかについては描かれていません。極悪人は復活の対象外とされることが多いため、あの世で地獄巡りをしている可能性が高いでしょう。
また、ネット上では一時期「鶴仙人死亡」というニュースが話題になったことがありますが、これはブルマ役の声優・鶴ひろみさんの訃報に際して、名前が混同されたり検索候補に並んだりしたことによる誤解が多かったようです。
キャラクターとしての鶴仙人は、公式スピンオフやゲーム作品(ドラゴンボールZ KAKAROTなど)で時折サブクエストの敵として登場することもあり、今なお「愛すべき(?)悪役」として根強い知名度を誇っています。
鶴仙流の遺産:私たちが彼から学べること
鶴仙人は決して褒められた人物ではありません。しかし、彼が物語に残した功績は計り知れないものがあります。
もし鶴仙流が存在しなかったら、天津飯という孤高の戦士が悟空の仲間になることも、悟空たちが「空を飛ぶ」という戦い方を身につけることも、もっと先のことになっていたでしょう。悪には悪なりの理屈があり、それが時に世界を前進させる刺激になる。鶴仙人はまさに、初期ドラゴンボールにおける最高の「スパイス」だったのです。
また、彼が執着したフィギュアなどのグッズ市場においても、その独特のデザインは今なお一定の需要があります。亀仙人とセットで飾りたくなる、そんな不思議な魅力が彼にはあるのです。
ドラゴンボールの鶴仙人とは?亀仙人との因縁や弟子の天津飯・技の秘密を徹底解説:まとめ
いかがでしたか?今回はドラゴンボール界屈指のヒール役、鶴仙人について深く掘り下げてきました。
亀仙人と共に伝説の師・武泰斗の下で学んだ天才でありながら、力と復讐に溺れてしまった悲しき武術家。しかし、彼が育てた天津飯や餃子は、後に地球を守るかけがえのない戦士へと成長しました。鶴仙人自身は「悪」でしたが、彼の遺した「武術」は巡り巡って、地球の平和を守るための力となったのです。
彼の卑怯な振る舞いは許されるものではありませんが、その圧倒的な技術センスと、物語を盛り上げた悪役っぷりには、一人の読者として敬意を表したくなりますね。皆さんも、次にアニメや漫画を見返す際は、ぜひ鶴仙人が放つ「どどん波」のキレに注目してみてください!
以上、ドラゴンボールの鶴仙人とは?亀仙人との因縁や弟子の天津飯・技の秘密を徹底解説でした。

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