名作漫画として今なお世界中で愛され続けている『フルーツバスケット』。かわいらしい絵柄と「十二支に変身してしまう」というキャッチーな設定から、一見すると爽やかな学園ラブコメのように見えますよね。
でも、その本質は「魂の救済」を描いた深い人間ドラマです。
登場人物たちの複雑な過去や、草摩家という巨大な一族に縛られた「呪い」。読み進めるうちに、涙なしではページをめくれなくなるファンが続出する名作です。
今回は、そんな漫画『フルーツバスケット』の複雑なキャラ相関図と、全23巻に及ぶ感動のあらすじを徹底的にまとめて解説します。
『フルーツバスケット』の根幹を支える「十二支の呪い」とは?
物語を理解する上で避けて通れないのが、草摩(そうま)一族に数百年受け継がれてきた「呪い」の存在です。
草摩家の特定の人間は、異性に抱きつかれたり、体が弱ったりすると十二支の動物に変身してしまいます。これは単なる不思議な体質ではなく、当主である「神」と十二支たちの間に結ばれた、永遠に切れることのない「絆」という名の束縛です。
この呪いのせいで、彼らは一般社会から隔離され、親からも疎まれたり、過度な期待を背負わされたりと、深い心の傷を抱えて生きています。
物語の主人公・本田透は、居候することになった草摩家で、この呪いと、それに苦しむ人々を包み込んでいくことになります。
漫画『フルーツバスケット』のキャラ相関図:複雑な人間関係を整理
本作の魅力は、総勢20名を超える個性豊かなキャラクターたちです。主要な関係性を整理してみましょう。
運命を変える「居候」と「猫」の関係
- 本田 透(ほんだ とおる): 本作の主人公。両親を亡くしテント生活をしていたところ、草摩紫呉の家に居候することに。おっとりしていますが、他人の痛みに寄り添える深い慈愛の持ち主です。
- 草摩 夾(そうま きょう): 十二支に入ることができなかった「猫」の憑き物を持つ少年。短気で粗暴ですが、実は繊細。十二支から外された異形の存在として、一族から忌み嫌われ、最後には「猫専用の離れ」に幽閉される運命を背負っています。
- 草摩 由希(そうま ゆき): 「子(ネズミ)」の憑き物。学園の王子様的存在ですが、幼少期に当主・慊人から受けた虐待がトラウマとなり、周囲に心を閉ざしていました。透との出会いで、自分自身の足で歩き始めます。
草摩家の絶対権力者
- 草摩 慊人(そうま あきと): 草摩一族の現当主であり、十二支たちの「神」。感情の起伏が激しく、暴力的。十二支全員を自分の所有物と考えており、絆が切れることを極端に恐れています。物語の鍵を握る、本作の最大の「闇」を象徴する人物です。
呪いに翻弄される十二支たち
- 草摩 紫呉(そうま しぐれ): 「戌(犬)」。透が居候する家の主。小説家。飄々としていて食えない男ですが、実は慊人に対して歪んだ、しかし一途な愛情を抱いており、呪いを解くために裏で糸を引いています。
- 草摩 はとり(そうま はとり): 「辰(龍/実際はタツノオトシゴ)」。草摩家の専属医。かつて愛した女性・佳菜を慊人によって傷つけられ、自らの手で彼女の記憶を消したという悲劇の過去を持ちます。
- 草摩 綾女(そうま あやめ): 「巳(蛇)」。由希の兄。超ハイテンションな変人で、弟の由希とは長年疎遠でしたが、物語を通じて歩み寄ろうと努力します。
- 草摩 潑春(そうま はつはる): 「丑(牛)」。由希の従兄弟。普段はマイペースですが、キレると手がつけられない「ブラック春」になります。依鈴を命がけで愛しています。
- 草摩 依鈴(そうま いすぐ): 「午(馬)」。潑春の恋人。呪いを解くために一人でボロボロになりながら奔走する、非常に芯の強い女性です。
【序盤】第1巻〜第6巻:心の壁が溶け出す出会い
物語は、透が草摩由希・紫呉・夾の住む家に居候するところから始まります。
最初は「異性に抱きつくと変身してしまう」というドタバタな日常が描かれますが、次第に十二支一人ひとりのバックグラウンドが明らかになっていきます。
第6巻のハイライトは、夾の「真の姿」です。猫の憑き物には、十二支の姿とは別に、醜く悪臭を放つ「化け物」の姿が隠されていました。雨の中、正体を見られて絶望し逃げ出す夾。しかし透は、恐怖に震えながらも「一緒にいたい」と夾の手を掴みます。
このシーンは、夾にとって、そして読者にとっても最初の大きな救いの瞬間となりました。
【中盤】第7巻〜第12巻:動き出す当主・慊人と過去の因縁
中盤からは、物語のトーンが少しずつ重厚さを増していきます。
夏休みに草摩家の別荘を訪れた一行。そこで透は、当主・慊人と本格的に対峙します。慊人は、十二支たちを精神的に追い詰め、「お前たちは私から離れられない」と呪縛を強めます。
ここでは、はとりが過去に愛した人を失った経緯や、紅葉(兎)が母親に自分の存在を忘れさせなければならなかった悲しい過去などが語られます。
透は気づき始めます。みんなが笑って過ごすためには、この「呪い」そのものをどうにかしなければならないのだと。
【後半】第13巻〜第18巻:深まる恋心と明かされる秘密
物語の焦点は、キャラクターたちの「自立」へと移っていきます。
由希は生徒会活動を通じて、自分を「王子様」としてではなく一人の人間として見てくれる仲間に出会います。そこで彼は、自分が透に抱いていた感情が「恋」ではなく、失った温もりを求める「母性への憧れ」だったことに気づきます。
一方、透と夾は、お互いへの恋心を強く自覚していきます。しかし、夾には「卒業後に幽閉される」という期限が迫っていました。
この時期、慊人が実は「女性」として生まれながら、親の都合で男性として育てられていたという衝撃の事実も明かされます。
【終盤】第19巻〜第23巻:呪いの崩壊とそれぞれの未来
クライマックスに向けて、草摩家の呪いは少しずつ、しかし確実に崩壊していきます。
実は、紅野(酉)の呪いはすでに数年前に解けていました。しかし、絶望する慊人を放っておけず、彼はそばに居続けていたのです。この事実が波紋を呼び、他の十二支たちの絆にも変化が訪れます。
透は慊人と真正面から向き合い、慊人が抱える「一人になることへの恐怖」を受け止めます。
呪いは、力ずくで解くものではありませんでした。みんなが外の世界を向き、誰かを愛し、自立していくことで、神様との「古い約束」が必要なくなったのです。
次々と解けていく呪い。最後に由希の呪いが解けた瞬間、彼らは本当の意味で自由になりました。
結末:誰と誰が結ばれた?感動のフィナーレ
物語の最後、それぞれのキャラクターが自分の道を選びます。
- 透と夾: 二人は将来を共に歩むことを誓い、草摩の家を出て遠い街へと旅立ちます。
- 由希と真知: 由希は、自分と同じように心を閉ざしていた倉伎真知と結ばれ、大学進学を機に一人暮らしを始めます。
- 慊人と紫呉: 慊人は女性として生きることを決め、紫呉と共に歩む道を選びます。
最終巻のラストシーンでは、長い年月が経ち、おじいさん・おばあさんになった透と夾が、仲良く手を繋いで歩く姿が描かれています。それは、彼らが「永遠の絆」という呪いではなく、自分たちの意思で選んだ「愛」を全うした証でした。
『フルーツバスケット』をより深く楽しむために
本作を読み返すなら、ぜひフルーツバスケット 愛蔵版をチェックしてみてください。
愛蔵版は全12巻に再構成されており、表紙はすべて高屋奈月先生の描き下ろし。さらに、次世代の子供たちを描いた続編『フルーツバスケット another』を読むと、透たちが築いた未来がより鮮明に感じられます。
また、2019年から放送された全編アニメ化シリーズも非常にクオリティが高く、声優陣の熱演が物語の感動を倍増させています。
まとめ:漫画『フルーツバスケット』のキャラ相関図と全巻あらすじまとめ
ここまで、漫画『フルーツバスケット』のキャラ相関図と全巻あらすじをまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか。
この作品は、単なる恋愛漫画ではありません。
「親に愛されなかった記憶」「自分を認められない苦しみ」「変わることへの恐怖」など、誰もが人生で一度は突き当たる壁を、キャラクターたちが必死に乗り越えていく物語です。
本田透という一人の少女が、草摩家という閉ざされた世界に投げ込んだ小さな光が、やがて全員の呪いを解いていく過程は、何度読んでも新しい発見と感動を与えてくれます。
まだ読んでいない方はもちろん、昔読んだという方も、今このタイミングで読み返すと、当時とは違うキャラクターの言葉に救われるかもしれません。
フルーツバスケット コミックセットで、ぜひ一気読みの感動を体験してみてくださいね。

コメント