「漫画を描きたいけれど、どこから手をつけていいかわからない」「頭の中にある面白いアイデアが、いざ形にしようとするとバラバラになってしまう……」そんな悩みを抱えていませんか?
面白い漫画の裏側には、必ずしっかりとした「プロット(設計図)」が存在します。以前はノートや付箋でアナログに作るのが主流でしたが、今はスマホやPCで驚くほど効率的に物語を組み立てられる時代です。
今回は、初心者からプロ志向の方まで、漫画プロットが簡単に作れるおすすめアプリを厳選して紹介します。あなたの創作活動を劇的に変える相棒を、一緒に見つけていきましょう。
漫画プロット作成にアプリが必要な理由とは?
なぜわざわざ専用のアプリを使うのか。それは、漫画のプロット作りには「情報の整理」と「並べ替え」が頻繁に発生するからです。
単なるメモ帳に書き連ねるだけだと、キャラクターの設定とストーリーの矛盾に気づきにくかったり、後半の展開を前半に持ってきたくなった時の修正が大変だったりします。
専用アプリを使えば、以下のようなメリットがあります。
- 三幕構成や起承転結のテンプレートが使える
- キャラクターの相関図や設定をすぐに呼び出せる
- 断片的なアイデアを「カード」のように入れ替えられる
- スマホで思いついたネタを、自宅のPCで深掘りできる
特に、隙間時間にiPhoneやAndroid端末でポチポチとネタをメモできるのは、忙しい現代のクリエイターにとって最大の武器になります。
ストーリーの骨組みを固める!構成特化型アプリ
まずは、物語の「型」をしっかり作り込みたい人におすすめのツールから見ていきましょう。
Story Plotter(ストーリープロッター)
漫画・小説のプロット作りに特化した、日本発の超人気アプリです。このアプリの素晴らしいところは、物語の「黄金律」に基づいたテンプレートが用意されている点です。
「起承転結」はもちろん、ハリウッド映画などで使われる「三幕構成」のガイドに沿って項目を埋めていくだけで、不思議と物語の形が出来上がります。
- ここがポイント:キャラクター設定項目が非常に細かく、「このキャラの弱点は?」「このキャラが一番恐れていることは?」といった質問に答えるだけで、深みのある人物像が作れます。
Nola(ノラ)
「創作活動を、もっと楽しく、スムーズに」をコンセプトにした執筆エディタです。プロット、キャラクター設定、世界観のメモをタブで切り替えながら管理できるため、画面があちこち飛ばずに済みます。
ブラウザ版との同期が非常に強力なので、外出先ではスマホ、腰を据えて書く時はPCと使い分けたい方に最適です。
- ここがポイント:「相関図機能」を使えば、登場人物が増えても誰と誰がどんな関係なのかを一目で把握できます。長期連載を目指すプロット作りには欠かせない機能です。
アイデアを視覚的に整理するツール
「文字だけでプロットを書くのは苦手」「ビジュアルイメージと一緒に考えたい」という方には、自由度の高い整理ツールが向いています。
Notion(ノーション)
今やビジネスだけでなく、クリエイターの愛用者も急増している万能ツールです。自由自在にカスタマイズできるのが最大の特徴で、自分だけの「漫画制作ダッシュボード」を作ることができます。
- 活用例:
- ネタ帳としての箇条書きメモ
- 取材した画像や参考資料の貼り付け
- エピソードごとの進捗管理表(カンバン形式)
最近ではAI機能も搭載されており、箇条書きにした断片的なアイデアを「もっとドラマチックな展開にして」と頼むと、たたき台を作ってくれるなど、壁打ち相手としても優秀です。作業を効率化したいなら、iPadなどのタブレットと組み合わせて使うのがおすすめです。
Milanote(ミラノート)
オンライン上の「大きな壁」に、付箋や写真、リンクを自由にペタペタ貼っていくような感覚で使えるツールです。
漫画は視覚的なメディアなので、「この街の雰囲気はこんな感じ」「主人公のファッションはこれ」といった画像を並べながらプロットを練ることで、ネームの段階で迷いがなくなります。
絵が描けなくてもネームまで作れる画期的ツール
プロットができたら、次はコマ割りとセリフを決める「ネーム」の作業です。でも、ここで「絵がうまく描けないから進まない」と止まってしまう人も多いはず。
World Maker(ワールドメーカー)
少年ジャンプ+編集部が提供している、驚きのアプリです。絵が描けなくても、頭の中にあるプロットをそのまま漫画の形にできます。
パーツを選んで配置し、セリフを入力するだけで、プロのような構図のネームが完成します。自分が作ったプロットが「漫画として面白いか」を、実際に描き始める前にテストできる最高のリサーチツールと言えるでしょう。
失敗しないプロットアプリの選び方
たくさんのアプリを紹介しましたが、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。選ぶ際の基準は3つあります。
- 直感的に操作できるか多機能なアプリほど使いこなすまでに時間がかかります。「まずは形にしたい」という初心者は、機能が絞り込まれた Story Plotter のような直感的なものから始めましょう。
- マルチデバイス対応かアイデアはいつ降ってくるかわかりません。MacBookで書いた続きを、移動中の電車内でスマホから編集できるかどうかは、執筆スピードを左右します。
- 書き出し形式は豊富か作ったプロットをテキストファイルやPDFで書き出せるものを選びましょう。後で他の執筆ソフトに移したり、編集者さんに見せたりする時にスムーズです。
プロットを面白い物語に仕上げるための3ステップ
アプリを入手したら、さっそくプロットを作ってみましょう。面白い漫画にするための基本ステップをお伝えします。
ステップ1:ログラインを決める
「誰が、何のために、どうする話か」を1〜2行でまとめます。
例:「臆病な少年が、魔法の靴を拾って、世界を救うために魔王を倒しに行く話」
これが決まっていないと、どれだけ高機能なアプリを使っても、物語の軸がブレてしまいます。
ステップ2:構成の「箱」にネタを放り込む
アプリのテンプレート(起承転結など)に従って、それぞれのパートで何が起きるかを書いていきます。ここでは文章の綺麗さは気にせず、とにかく「何が起きるか」だけを書き出しましょう。
ステップ3:キャラクターを「動かす」
作ったプロットを読み返し、キャラクターが自分の意志で動いているかを確認します。物語の都合でキャラを動かしてしまうと、読者は冷めてしまいます。アプリ内のキャラクター設定表を読み返し、「このキャラならここで何て言うかな?」と自問自答しながらブラッシュアップしましょう。
漫画プロット作成を習慣化するコツ
「アプリを入れたけれど、三日坊主で終わってしまう」という方は、完璧主義を捨てることが大切です。
最初は一言メモだけでも構いません。
「今日食べたラーメンが美味しかったから、食レポ漫画のプロットにしよう」
「Apple Watchが鳴った瞬間に異世界転生する話はどうだろう?」
そんな些細なきっかけをアプリに放り込んでおくだけで、後でそれらが繋がって一本の物語になることがあります。専用アプリは、あなたの「脳の外部ストレージ」だと思って、気軽に使い倒してください。
漫画プロットが簡単に作れるおすすめアプリを厳選して紹介しました
ここまで、漫画のプロット作りを劇的に楽にしてくれるアプリを用途別に紹介してきました。
物語を作る作業は、時に苦しく、孤独なものです。しかし、今回紹介したような便利なツールを味方につけることで、その苦しさを「創作の楽しさ」へと変えていくことができます。
- 論理的に組み立てたいなら「Story Plotter」や「Nola」
- 自由にアイデアを広げたいなら「Notion」や「Milanote」
- すぐに漫画の形を見たいなら「World Maker」
まずは一つ、気になったものをダウンロードしてみてください。真っ白なノートを前に悩んでいた時間が、嘘のようにクリエイティブな時間へ変わるはずです。
あなたの頭の中に眠っている素晴らしいアイデアが、アプリの力を借りて最高の漫画プロットとして形になることを、心から応援しています。

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