「あの独創的な世界観の続きはどうなったの?」「もしかして打ち切りになっちゃった?」
時計仕掛けの惑星を舞台に、圧倒的なイマジネーションで読者を魅了した『クロックワーク・プラネット』。アニメ化もされた人気作でありながら、原作小説の刊行がパタリと止まってしまい、多くのファンが「難民」と化しています。
ネットを検索すれば「打ち切り」という不穏な言葉も目にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。今回は、本作がなぜ止まってしまったのか、その真相と現在の状況、そしてわずかながら残された続編の可能性について、ファンの皆さんのモヤモヤを解消するべく徹底的に掘り下げていきます。
そもそも「打ち切り」は公式発表されたのか?
まず最初に、最も重要な事実からお伝えしましょう。実は、出版社や著者から『クロックワーク・プラネット』が「打ち切りになった」という公式なアナウンスが出されたことは一度もありません。
では、なぜこれほどまでに打ち切り説が濃厚となっているのでしょうか。
その最大の理由は、2015年12月に発売された原作小説第4巻を最後に、10年近くも新刊が発売されていないという異常事態にあります。通常、ライトノベルの人気作であれば1年に1〜2冊のペースで刊行されるのが一般的です。これほどの長期間、音沙汰がないとなれば、読者が「打ち切られた」と判断してしまうのも無理はありません。
また、月刊少年シリウスで連載されていた漫画版が2018年に全10巻で完結した際、ストーリーが原作のストックを使い切る形で幕を閉じたことも、プロジェクト全体の終了を予感させる大きな要因となりました。
クロックワーク・プラネットが「実質的な休止」に陥った3つの理由
公式に「終わり」と言われていないのに、なぜ物語は止まってしまったのか。そこには、本作ならではの特殊な制作体制と、作家陣が抱える切実な事情が複雑に絡み合っています。
1. 非常に珍しい「共著体制」の難しさ
本作は、『ノーゲーム・ノーライフ』で知られる榎宮祐先生と、暇奈椿先生という二人の作家による「共著」というスタイルをとっています。これが本作の最大の魅力であり、同時に最大のボトルネックとなってしまいました。
二人の才能が化学反応を起こすことで、あの緻密な世界観が生まれたわけですが、執筆を継続するためには「二人のスケジュールを合わせる」という高いハードルを常に越えなければなりません。どちらか一方が多忙になれば、それだけでプロットの相談や執筆作業がストップしてしまいます。
共著というのは、単純に作業が半分になるわけではなく、お互いの意見を擦り合わせるための調整コストが膨大にかかるものなのです。
2. 榎宮祐先生の体調面と主力作への集中
著者のひとりである榎宮祐先生は、以前から重い病気と闘いながら執筆を続けていることを公表されています。体力が限られている中で、複数の連載を並行して進めるのは並大抵のことではありません。
榎宮先生には、世界的な大ヒット作である『ノーゲーム・ノーライフ』という主力シリーズがあります。作家として、そして体調を考慮した一人の人間として、限られたリソースをどの作品に優先的に割り振るかと考えたとき、どうしても単独著作である代表作が優先される形になったのではないかと推測されます。
ファンとしては寂しいですが、先生の健康が第一であることを考えると、やむを得ない選択だったのかもしれません。
3. メディアミックスのタイミングと原作ストックの枯渇
2017年に放送されたTVアニメは、作品の認知度を大きく広げました。しかし、アニメ放送時に原作の最新刊がちょうど途絶えていたことが、結果的に「アニメが終わった=作品が終わった」という印象を強めてしまいました。
アニメの続きを読みたくて原作を手に取った新規ファンたちが、4巻で物語が止まっている現実を知り、「続きが出ないなら打ち切りなんだな」と結論づけて離れていってしまった。この「供給不足」が、打ち切りという噂を固定化させる負のループを生んでしまったのです。
漫画版とアニメ版が残した足跡
原作小説が止まっている一方で、メディアミックス作品はそれぞれの役割を全うしました。
漫画版(全10巻)は、作画のクロ先生によって原作の空気感を見事に再現していました。終盤は原作小説の展開を追い越すような勢いでしたが、最終的には原作第4巻までの内容をきっちり描き切り、一つの区切りを迎えました。あとがき等でも、原作の続きがないことへの無念さが滲んでおり、スタッフ側も「続けたくても続けられない」状況だったことが伺えます。
また、アニメ版についても、リューズやアンクルといったオートマトンの可愛らしさ、そして毒舌と知略が入り乱れる独特の会話劇を映像化し、多くのファンを魅了しました。もし原作のストックがもっとあれば、間違いなく2期の制作も検討されていたはずです。
続編が出る可能性は「0」ではない?
ここまでネガティブな要因を挙げてきましたが、希望が完全に絶たれたわけではありません。
ライトノベル業界では、5年、10年といった長い沈黙を破って、突然続刊が発売されるケースが稀にあります。著者の熱意さえ消えていなければ、そして出版社との契約が維持されていれば、復活の可能性は常に残されています。
榎宮先生や暇奈先生が、別の作品で大きな区切りを迎えた時、ふと「あのアリマドたちの物語を完結させよう」と動き出す日が来るかもしれません。実際、SNSなどでは今でも熱心なファンが復活を望む声を上げ続けており、その熱量は決して衰えていません。
今、ファンができることは何?
「続きが読みたくてたまらない!」という熱い思いを抱えている私たちは、どうすればいいのでしょうか。
まずは、今手に入る関連作品をもう一度じっくり楽しむことです。
- 原作小説 1〜4巻
- コミカライズ版 全10巻
- TVアニメシリーズ
これらを繰り返し楽しむことで、作品の熱量を維持し続けることが大切です。また、最近では電子書籍での展開も活発ですので、Kindleなどのプラットフォームで改めて作品を買い支えることも、出版社に対して「まだこの作品には需要があるぞ」という無言のメッセージになります。
特に、榎宮先生の美麗なイラストが堪能できる画集などもチェックしておきたいところです。
まとめ:クロックワーク・プラネット打ち切りの理由は?原作完結の真相と続編の可能性を徹底調査
今回調査した結果をまとめると、『クロックワーク・プラネット』が打ち切りと言われる最大の理由は、**「共著体制の維持が困難になったこと」と「著者陣の多忙・体調面による長期的な執筆停止」**に集約されます。
公式な打ち切り告知がない以上、私たちはこの作品を「未完の名作」として、いつか来るかもしれない再開の日を待つ権利があります。1000年後の地球を舞台にしたあの壮大な物語が、歯車が再び噛み合うように動き出すことを願って止みません。
もし、この記事を読んで「もう一度読み返してみようかな」と思った方は、ぜひ本棚から眠っている1巻を取り出してみてください。ナオトとリューズの出会いは、今読み返しても全く色褪せない輝きを放っているはずですから。
今後の動向に期待しつつ、今はただ、残された珠玉のエピソードを大切に噛み締めていきましょう。

コメント