「えっ、ここで終わり!?」
お気に入りの漫画を読み進めていて、一番盛り上がるはずのところで「完結」の文字を目にしたときの衝撃。それは、ファンにとって言葉にできないほどの寂しさですよね。
本格的な中世騎士物語として異彩を放っていた『リオンクール戦記』のコミカライズ版も、まさにそんな衝撃を読者に与えた作品の一つです。ネット上では「リオンクール戦記は打ち切りだったの?」「まだ続きがあるはずなのに」といった声が絶えません。
今回は、なぜ漫画版が志半ばのような形で幕を閉じたのか、その裏にある事情や完結の理由、そして原作小説との決定的な違いについて、ファン目線で深掘りしていきます。
リオンクール戦記の漫画版が完結した本当の理由とは
結論から言うと、漫画版『リオンクール戦記』の完結は、作品がつまらなかったから終わったという「ネガティブな打ち切り」とは少し性質が異なります。
もちろん、商業誌である以上、単行本の売り上げやアンケート結果が全く関係ないわけではありません。しかし、本作の場合はそれ以上に「掲載媒体の移り変わり」という不運なタイミングが重なってしまった側面が強いのです。
掲載雑誌の休刊と連載の危機
この作品が連載されていたのは『コミックライド』という媒体ですが、連載の途中で媒体自体のリニューアルや運営体制の大きな変更がありました。多くの連載作品が方針転換を迫られる中で、本作もまた「どこまで描き続けられるか」というシビアな交渉の中にいたことが、作者側の発信からも見て取れます。
執念でたどり着いた「区切りの良い結末」
実は、当初の予定ではもっと早い段階で終了する可能性もあったようです。しかし、作画担当の先生や編集部が「物語を中途半端に投げ出さない」という強い意志を持って、ページ数を調整し、物語の延長を繰り返した末に、ようやく第5巻という形にまとめ上げました。
読者からすれば「これから世界大戦が始まるのに!」と物足りなさを感じるラストかもしれませんが、制作現場からすれば、激流の中でなんとか「バリアンが地方の覇者として地盤を固める」という一つの大きな節目まで描き切った、執念の完結だったと言えるでしょう。
漫画版と原作小説で描かれる「温度差」と魅力の違い
『リオンクール戦記』を語る上で欠かせないのが、原作である小倉ひろあき先生の小説と、長田信織先生による漫画版の表現の違いです。同じ物語でありながら、受ける印象は大きく異なります。
圧倒的な画力で描かれる「血と鉄」のリアリズム
漫画版の最大の魅力は、なんといってもその重厚な作画です。中世ヨーロッパを思わせる過酷な環境、騎士たちの鎧の質感、そして命のやり取りが行われる戦場の残酷さが、一切の妥協なく描かれています。
いわゆる「キラキラした異世界ファンタジー」とは一線を画す、泥臭く、バイオレンスな描写。これがあるからこそ、主人公バリアンの苦悩や、彼が背負う責任の重さが読者の胸に突き刺さるのです。
原作小説に流れる「大人の戦略」と心理戦
一方で、原作小説(リオンクール戦記)では、バリアンの内面描写がさらに深掘りされています。
元サラリーマンという前世を持つ彼が、現代の倫理観と、裏切りや略奪が当たり前の異世界の常識との間でどう折り合いをつけるのか。その葛藤のプロセスは、小説ならではの読み応えがあります。また、漫画版では泣く泣くカットされた細かい政治背景や、周辺諸国の勢力図など、歴史シミュレーションゲームのような緻密な戦略を楽しめるのが原作の醍醐味です。
漫画版の続きを今すぐ読むには?
「漫画の最終巻を読んだけど、どうしてもこの先が気になる!」という方は、迷わず原作小説へ移行することをおすすめします。漫画版は物語の全体像から見れば、まだ「序章」を終えたばかりの段階だからです。
漫画版5巻の続きはどこから?
漫画版のラストは、バリアンが自領を固め、周囲の豪族を従えたところで終わっています。これに対応するのは、原作小説では第2部の入り口付近です。
- 手軽に無料で読みたいなら:小説投稿サイト「小説家になろう」にて全話公開されています。
- 加筆された完成版を読みたいなら:GCノベルズ リオンクール戦記の書籍版をチェックしてください。
書籍版では、書き下ろしエピソードや詳細な設定資料が追加されており、漫画で受けた感動をより深いものにしてくれます。
物語はこの後どうなっていくのか
ネタバレを避けて少しだけ触れると、ここからのバリアンは「一地方の領主」から「国家を揺るがす軍略家」へと成長していきます。漫画版で断片的に示唆されていた大陸全土を巻き込む大戦乱が本格化し、彼がなぜ「リオンクール王」と呼ばれる歴史的人物になったのか、その全貌が明かされます。あの迫力ある戦いをもっとスケールアップした形で体験できるのです。
硬派な戦記物としての高い評価
『リオンクール戦記』が「打ち切り」という言葉と共に語られがちなのは、それだけ多くの読者が「もっとこのクオリティで続きが見たかった」と切望していることの裏返しでもあります。
昨今の異世界転生ブームの中にあって、これほどまでに「国家とは何か」「王の資質とは何か」というテーマに真摯に向き合った作品は稀有です。
- 安易なチート能力に頼らない、地道な内政と軍事。
- 味方であっても冷酷な決断を下さなければならない王の孤独。
- 前世の知識を「武器」としてではなく「呪い(苦悩の種)」として描く深み。
こうした要素が、大人の読者を惹きつけてやみません。漫画版が完結して数年が経過した今でも、新規の読者が絶えず、レビューサイトで高評価を維持しているのがその証拠です。
リオンクール戦記は打ち切り?完結の理由や漫画と原作小説の違いまとめ
ここまで、『リオンクール戦記』の連載終了を巡る背景や、作品の持つ魅力について解説してきました。
改めて整理すると、漫画版が完結した理由は、人気不足というよりも**「掲載媒体の都合という厳しい状況下で、物語の区切りが良いところまで最大限描き切った結果」**と言えます。読者にとっては少し物足りない終わり方だったかもしれませんが、あの密度の濃い作画を5巻にわたって堪能できたことは、ファンにとって幸せなことだったのかもしれません。
もしあなたが、バリアンの物語の真の結末を見届けたいと願うなら、ぜひ原作小説の扉を叩いてみてください。そこには、漫画版の熱量をそのままに、さらに壮大になった「王の戦記」が待っています。
最後になりますが、リオンクール戦記という作品に出会えたことは、戦記物好きにとって一つの財産です。漫画版を読み返しつつ、原作でその先の興奮を味わう。そんな贅沢な楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。
「リオンクール戦記は打ち切り?完結の理由や漫画と原作小説の違いを徹底解説!」という本記事が、あなたの疑問を解消する一助となれば幸いです。
次は、原作小説のどのエピソードが一番熱いのか、ネタバレありの徹底考察を読んでみませんか?

コメント