「最近、本屋さんで最新刊を見かけない気がする……」「週刊少年ジャンプを読んでいたのに、いつの間にか掲載されなくなったのはなぜ?」
そんな疑問から、「もしかしてワールドトリガーって打ち切りになったの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。緻密な戦略バトルと、個性的すぎるキャラクターたちが織りなす群像劇。一度ハマると抜け出せない魅力を持つ作品だけに、その動向は気になりますよね。
結論からお伝えすると、ワールドトリガーは打ち切りになっていません。
むしろ、物語はいよいよ核心に迫る「遠征編」へと突入し、これまで以上に熱い展開を迎えています。では、なぜ「打ち切り」という不穏な噂が絶えないのか。そこには、作者である葦原大介先生の壮絶な闘病と、作品を完結させるための前向きな決断がありました。
今回は、多くのファンが気になっている休載の真相から、週刊誌から月刊誌へ移籍した本当の理由、そして2026年現在の最新状況までを徹底的に深掘りしていきます。
そもそもなぜ「ワールドトリガーは打ち切り」という噂が流れたのか
ネットの検索ワードやSNSで「ワールドトリガー 打ち切り」という言葉が目に入るのは、いくつかの大きな出来事が重なったことが原因です。
最大の理由は、やはり2016年から2018年にかけて行われた、約2年間に及ぶ長期休載でしょう。人気絶頂のタイミングで突如として連載がストップし、しかも「再開時期は未定」と発表されました。週刊少年ジャンプという熾烈なアンケート至上主義の雑誌において、2年間の空白は異例中の異例。この期間に「このまま未完で終わってしまうのでは?」という不安が、打ち切り説として定着してしまったのです。
さらに、2018年に連載が再開された直後、わずか5話の掲載を経て「ジャンプSQ.(スクエア)」への移籍が発表されました。毎週月曜日にジャンプを楽しみにしていた読者からすれば、ある日突然、誌面から姿を消したように見えたはずです。
「本誌(週刊誌)から消えた=人気が落ちて左遷された、あるいは打ち切られた」という短絡的なイメージを持つ層が一定数いたことも、噂を加速させる要因となりました。しかし、この移籍こそが、作品を守るための「攻めの選択」だったのです。
絶望的な痛みを抱えた執筆……休載理由の真相は「頚椎症性神経根症」
ワールドトリガーが休載を余儀なくされた本当の理由は、葦原大介先生の健康上の問題です。決して人気低迷やネタ切れではありません。
公式から発表されている主な病名は「頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」です。これは、首の骨の変形などによって神経が圧迫され、腕や指先に激しい痛み、しびれ、筋力低下を引き起こす疾患です。
想像してみてください。漫画家にとって命ともいえる「腕」を動かすたびに、首から指先にかけて電流が走るような激痛が走る状態を。葦原先生は、この病を抱えながら、あの緻密な作画と複雑な設定を維持し続けていたのです。
2014年頃からその症状は顕著になり、たびたび1週間の休載を挟むようになりました。それでも連載を続けようとする先生の執筆意欲は凄まじいものでしたが、2016年、ついに身体が限界を迎えます。
また、2019年には胆のうの摘出手術も受けており、その後には合併症として腸閉塞を発症したことも公表されています。まさに満身創痍。これほどまでに過酷な状況であれば、通常の作家なら引退を選んでもおかしくありません。それでも連載を続けているのは、先生自身が「ワールドトリガーを最後まで描き切りたい」という強い意志を持っているからに他なりません。
週刊から月刊へ。「ジャンプSQ.」への移籍は打ち切りではなく「保護」
「週刊少年ジャンプからジャンプSQ.へ移る」というニュースを聞いたとき、一部では「都落ち」のようなネガティブな捉え方をする人もいました。しかし、ワールドトリガーという作品の性質と、先生の体調を考慮すると、これ以上ないほど「賢明な判断」だったと言えます。
まず、スケジュール面でのメリットが非常に大きいです。週刊連載は、毎週約19ページの原稿を仕上げなければなりません。これは健康な人間でも心身を削る労働です。一方、月刊誌であるジャンプSQ.は、月1回の掲載です。
もちろん1回あたりのページ数は増えますが、締め切りまでのスパンが長くなることで、首への負担を調整しながら執筆できるようになりました。現在は先生の体調に合わせて、1話掲載の日もあれば、数ヶ月に一度の休刊日を設けるなど、編集部が総力を挙げてバックアップしています。
また、内容面でもメリットがありました。ワールドトリガーは「遅効性SF」と称されるほど、伏線が入り組み、膨大な情報量を持つ作品です。読み飛ばしがちな週刊誌よりも、じっくりと腰を据えて読み込む読者が多い月刊誌の方が、作品のファン層にマッチしていたのです。
単行本の売上も、移籍後も全く衰えていません。むしろ「掲載されているだけでありがたい」という熱狂的なファンに支えられ、集英社にとっても欠かせない看板作品の一つであり続けています。
「遅効性SF」の真骨頂!2026年現在の物語はどうなっている?
さて、気になるのは2026年現在の物語の進行状況です。長らく続いている「遠征選抜試験編」について、「いつまで試験をやっているの?」と感じている方もいるかもしれません。
しかし、ここがワールドトリガーの最も面白いところです。現在は、近界(ネイバーフッド)への遠征メンバーを決めるための閉鎖環境試験が行われています。これまであまりスポットが当たってこなかったB級隊員たちの、意外な一面や思考プロセスがこれでもかと深掘りされています。
ワールドトリガーこの試験編を通じて、私たちは「ネイバーの世界で戦うとはどういうことか」という、作品の根幹にある哲学を共有させられているのです。ただのバトル漫画であれば、すぐに遠征に出発して敵と戦うでしょう。しかし、葦原先生が描きたいのは、徹底した「準備」と「組織の力」です。
2026年現在、試験は最終段階へと近づき、いよいよ遠征本番の気配が漂ってきています。物語の密度は以前よりもさらに増しており、1コマ1コマに隠された情報の多さに、ファンは毎月「情報過多で幸せな悲鳴」をあげています。
また、アニメ第3期以降の盛り上がりも記憶に新しく、新規ファンも着実に増え続けています。決して過去の作品ではなく、今この瞬間も進化し続けている「現役バリバリのトップランナー」なのです。
ワールドトリガーを読み解くために必要なマインドセット
ワールドトリガーという作品と付き合っていく上で、読者に求められるのは「待つ楽しさ」かもしれません。
週刊連載のようなスピード感はありません。時には体調不良で休刊になることもあります。ですが、その休止期間すらも、過去のエピソードを読み返し、新たな発見をするための「考察タイム」として楽しむのが、ワートリファンの粋な嗜みとなっています。
先生の体調を第一に考え、無理なペースで描き急いで物語が破綻したり、未完で終わったりするよりも、ゆっくりでも確実にゴールへ向かう今のスタイルがベストであることは間違いありません。
もしあなたが「続きが気になるけど、完結してから読もうかな」と思っているなら、それは少しもったいないかもしれません。リアルタイムで最新話を追いかけ、ファン同士で「あのシーンの意図は何だったのか?」と議論する体験こそ、この作品の醍醐味だからです。
ワールドトリガーは打ち切り?休載理由の真相と移籍の経緯、2026年現在の最新状況まとめ
ここまで詳しく見てきた通り、ワールドトリガーは打ち切りではなく、先生の体調を守りながら最高のクオリティで完結を目指すための、計画的な運営が行われています。
- 休載の真相: 重度の頚椎症性神経根症による、筆舌に尽くしがたい痛み。
- 移籍の理由: 執筆ペースを緩和し、作品の寿命を延ばすための戦略的移籍。
- 最新状況: 2026年現在もジャンプSQ.で絶賛連載中。遠征編に向けて物語は最高潮。
「打ち切り」という言葉に惑わされる必要はありません。むしろ、これほどまでに過酷な状況で、読者にこれほど面白い物語を届けてくれる葦原先生に、感謝とエールを送り続けたいものです。
もし、まだワールドトリガーに触れたことがない、あるいは途中で止まっているという方がいれば、ぜひこの機会に一気読みしてみてください。ボーダーの隊員たちが命を懸けて守っている「こちら側の世界」と、彼らがこれから挑もうとしている「あちら側の世界」の真実に、あなたもきっと心を奪われるはずです。
これからも私たちは、葦原先生のペースで語られる「最高の物語」を、一歩一歩大切に追いかけていきましょう。

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