せっかくお気に入りの漫画を見つけて、続きが気になって夜も眠れないほどワクワクしていたのに、待てど暮らせど新刊が出ない……。そんな切ない経験をしたことはありませんか?
今回スポットを当てるのは、多くの読者の心を掴みながらも「続きが読めない」「もしかして打ち切り?」とファンをヤキモキさせている作品、『私はおとなしく消え去ることにします』です。
健気でどこか儚い主人公エリカの物語が、なぜ漫画版で止まってしまっているのか。その理由や現在の連載状況、そして物語の結末を追いかける方法について、徹底的に調査した内容をお届けします。
「私はおとなしく消え去ることにします」とはどんな作品?
まずは、この作品がなぜこれほどまでに読者の心を揺さぶっているのか、その魅力をおさらいしておきましょう。
物語の主人公は、公爵令嬢のエリカ。彼女は前世の記憶を持っており、自分が乙女ゲームのような世界で「いずれ悲惨な末路を辿る悪役」であることを自覚しています。そこで彼女が取った行動は、周囲に迷惑をかけないよう、そして自分自身の平穏を守るために「おとなしく消え去る」準備を進めることでした。
- 健気すぎる主人公の勘違い: 自分は嫌われていると思い込み、ひっそりと姿を消そうとするエリカですが、実は周囲(特にお兄様や婚約者候補たち)からは過保護なほど愛されています。
- すれ違いの美学: エリカの「嫌われるための努力」が、周囲には「なんて謙虚で素晴らしい令嬢なんだ」とポジティブに変換されてしまう、コミカルかつ切ないすれ違いが大きな見どころです。
- 繊細で美しいビジュアル: きさらぎゆり先生による漫画版の作画は、エリカの儚げな表情やドレスの装飾が非常に美しく、世界観に没入させてくれるクオリティでした。
しかし、この美しい世界観に浸っていた読者の前に立ちはだかったのが「連載が止まっている」という現実でした。
漫画版が「打ち切り」と言われる理由を探る
インターネットでこの作品を検索すると、サジェストに「打ち切り」という不穏な言葉が並びます。なぜそのように噂されているのでしょうか。そこには、出版業界特有の事情が見え隠れします。
単行本第1巻以降の沈黙
最大の理由は、漫画版の単行本第1巻が2020年3月に発売されて以来、第2巻の発売情報が数年間にわたって途絶えていることです。通常の人気作品であれば、半年から1年以内には次巻が出るのが通例。これだけ期間が空いてしまうと、読者が「打ち切られたんだ」と判断してしまうのも無理はありません。
連載媒体の特殊な形式
本作は特定の漫画雑誌に毎週載るような形式ではなく、主に電子書籍プラットフォームでの「話売り(分冊版)」という形で展開されていました。この形式は、反響がダイレクトに反映される一方で、一定のラインに届かないと単行本化作業(加筆修正や装丁デザインなど)にコストをかけられないというシビアな一面があります。
コミカライズという「広告」の役割
ライトノベルを原作とする漫画(コミカライズ)は、原作小説のプロモーションという側面も持っています。原作の売り上げを伸ばすための役割を終えたと判断された場合、あるいは漫画版自体の売り上げが伸び悩んだ場合、残念ながら物語の途中で「連載終了」という決断が下されるケースは少なくありません。
公式発表はないけれど……現場で起きていること
ファンの多くが「公式から打ち切りと発表してほしい」と願っていますが、実は漫画の世界では「打ち切り」と明言されることは稀です。多くの場合「休止」や「第1部完」という形でフェードアウトしていきます。
読者の声とレビューの悲痛な叫び
電子書籍サイトのレビュー欄を見ると、2021年、2022年、そしてそれ以降も「続きを待っています」「2巻はまだですか?」というコメントが絶えません。これほど求められているのに出ないという事実は、作画担当の先生のスケジュール調整の問題や、出版社のライセンス契約の問題など、読者には見えない壁があることを示唆しています。
完結しているのは「原作小説」
ここで混同してはいけないのが、「物語そのもの」が打ち切られたわけではないという点です。ななつのだ先生による原作小説は、WEB版ですでに完結しています。つまり、物語の結末は存在しており、世に出ているのです。
もしあなたが「エリカが最後にどうなったのか知りたい!」という純粋な気持ちでいるのなら、漫画の更新を待つよりも、原作小説に手を伸ばすのが一番の解決策になります。
物語の続きを楽しむためのガイド
漫画版の続きが気になって夜も眠れない方のために、どのようにしてエリカの冒険を最後まで追いかけられるかをご紹介します。
小説家になろう(Web版)
本作のルーツであるWeb版は、無料で最後まで読むことができます。エリカの家出計画がどのような結末を迎えるのか、執着気味な周囲の人々から逃げ切れるのか。文字だけで綴られる心理描写は、漫画版よりもさらに深くキャラクターの内面を知ることができ、非常に読み応えがあります。
書籍版小説(レジーナブックス)
私はおとなしく消え去ることにします 小説アルファポリスのレジーナブックスから刊行されている書籍版は、加筆修正が行われており、より物語が洗練されています。表紙イラストも美しく、手元に置いておきたいファンにはこちらがおすすめです。
漫画の続きはどこから?
漫画版の第1巻は、エリカが周囲との関係に悩みながらも、ひっそりと準備を進める序盤を描いています。小説版で言うところの第1巻の内容をカバーしていますが、細かなエピソードを補完したいのであれば、小説版の最初から読み直すのがベストです。エリカの「勘違い」の深さがより鮮明に伝わってきます。
エリカの旅路は終わっていない
多くのファンが「打ち切り」という言葉に心を痛めていますが、視点を変えれば、エリカの物語は完結までしっかりと描かれ、多くの人々に愛された名作であることに変わりはありません。
漫画という表現媒体では、時に大人の事情で筆が止まってしまうことがあります。それは非常に残念なことですが、作品そのものの価値が下がるわけではありません。きさらぎゆり先生が描いたあの美しい1巻があったからこそ、私たちはエリカという素敵な令嬢に出会えたのです。
漫画のページがめくれなくなったとしても、私たちの想像力と原作小説があれば、エリカの「おとなしく消え去る」ための奮闘記は、いつまでも鮮やかに続いていきます。
私はおとなしく消え去ることにします漫画打ち切りの理由は?連載状況と完結の真相を調査:まとめ
最後に、これまでの内容を振り返ってみましょう。
『私はおとなしく消え去ることにします』の漫画版が「打ち切り」と噂される最大の原因は、単行本第1巻の発売から数年以上、新刊が出ていないという連載停滞の状態にありました。公式な「打ち切り発表」はないものの、商業的な継続が困難になった可能性が高いというのが、現状の冷静な分析です。
しかし、以下のポイントを心に留めておいてください。
- 物語は原作で完結している: エリカの最後を見届ける手段は残されています。
- 作品の質は高い: 打ち切りが「内容のつまらなさ」によるものではなく、あくまで出版上の戦略やリソースの問題である可能性が高いこと。
- ファンの熱量は健在: 今でも続きを望む声が多いことは、この作品がどれだけ魅力的だったかの証明です。
もし、エリカの健気な姿をまた見たくなったら、ぜひ原作小説のページをめくってみてください。そこには、漫画版ではまだ描かれていなかった、驚きの展開と心温まる結末が待っています。
「消え去りたい」と願った彼女が、本当の意味で手に入れた幸せ。それを自分の目で確かめることで、あなたの心の中の「打ち切り」というモヤモヤも、きっと綺麗に晴れるはずです。

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