『ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風』を読んだりアニメを観たりしていて、ふと耳に残る不思議な響きの言葉、ありませんでしたか?
物語の終盤、運命の歯車が大きく動き出すサルデーニャ島編。そこで鍵となる場所として登場するのが「キツネの尾」です。トリッシュの口から語られ、ブチャラティがその意味を反芻するシーンは、緊迫感の中にもどこか優雅な異国情緒が漂っていましたよね。
「キツネの尾って、イタリア語でなんて言うの?」
「そもそも、実在する場所なの?」
そんな疑問を抱いているジョジョファンのあなたへ。今回は、作中に登場する「キツネの尾」の読み方から、そのモデルとなった驚きの超高級リゾート地の実態まで、ディ・モールト(非常に)詳しく解説していきます。
ジョジョ第5部に登場する「キツネの尾」の読み方と正体
まずは結論から。作中で「キツネの尾」と呼ばれている場所のイタリア語読みは**「カーラ・ディ・ヴォルペ(Cala di Volpe)」**です。
物語の中では、パッショーネのボスであるディアボロの正体を探るため、彼がかつて愛した女性「ドナテラ・ウナ」と出会った場所として提示されました。トリッシュが記憶を頼りに「カーラ・ディ・ヴォルペよ」と告げ、それを聞いたブチャラティが「カーラ・ディ・ヴォルペ……『キツネの尾』?」と日本語訳を口にするシーンが印象的です。
イタリア語の単語を分解してみると、その意味がより鮮明になります。
- Cala(カーラ): 入江、湾、入り江
- di(ディ): ~の(英語のofにあたる前置詞)
- Volpe(ヴォルペ): キツネ(狐)
直訳すると「キツネの入江」となるのですが、ジョジョの劇中では「キツネの尾」という、より詩的でミステリアスな翻訳が採用されています。このあたりの言葉選びのセンスは、さすが荒木飛呂彦先生といったところですよね。
舞台はイタリアの宝石「サルデーニャ島」
「キツネの尾」があるのは、イタリアの地図を見たときに左側に位置する大きな島、サルデーニャ島です。
ジョジョ第5部はイタリア全土を股にかけた逃走劇・追跡劇ですが、このサルデーニャ島は物語のクライマックスへ向かう重要なターニングポイントとなります。リゾット・ネエロとヴィネガー・ドッピオによる死闘、そしてアバッキオの最期……。ファンにとっては涙なしには語れないエピソードが詰まった場所でもあります。
この島は現実世界でも、地中海で最も美しい海を持つと言われる観光名所です。特に北東部の海岸線は、作中でもトリッシュが語っていた通り「エメラルドのように、青い海岸」として世界中のセレブを虜にしています。
元ネタは世界屈指の超高級リゾート「エメラルド海岸」
トリッシュが「エメラルドのように、青い海岸にあるリゾート地」と言及した場所には、明確な元ネタが存在します。それが**「コスタ・ズメラルダ(Costa Smeralda)」**、日本語で「エメラルド海岸」と呼ばれるエリアです。
ここは単なる観光地ではありません。1960年代にイスラム教の指導者アガ・カーン4世らによって開発された、世界でも指折りの「超」がつく高級リゾート地なのです。
伝説の「ホテル・カーラ・ディ・ヴォルペ」
「キツネの尾」という名前をそのまま冠した「ホテル・カーラ・ディ・ヴォルペ」は、このエリアの象徴とも言える存在です。
- 独創的な建築:建築家ジャック・クエルによって設計されたこのホテルは、まるで地中海の古い漁村がそのまま芸術作品になったような、素朴ながらも洗練された外観をしています。
- セレブの隠れ家:ハリウッドスターや各国の王族、大富豪がプライベートジェットや巨大なヨットで乗り付けるような場所です。宿泊費もシーズンによっては一晩で数十万円から、スイートルームともなればさらなる高額になる、まさに「選ばれし者」のための空間です。
- 映画の舞台にも:実はこのホテル、映画『007 私を愛したスパイ』のロケ地としても使われています。スパイ映画の金字塔と、ジョジョというスタイリッシュな作品。どちらの舞台にも選ばれるあたり、「カーラ・ディ・ヴォルペ」がいかに特別な場所であるかが分かります。
ディアボロ(ボス)という、裏社会の頂点に君臨し、莫大な富を手にしていた男が、過去にこのような場所にいた……。そう考えると、キャラクターの背景にさらなる深みを感じませんか?
なぜ「キツネの入江」ではなく「キツネの尾」なのか?
ここで少し、言葉のニュアンスについて掘り下げてみましょう。先ほど解説した通り、イタリア語の「Cala」は「入江」を意味します。ではなぜ、ジョジョでは「尾(テール)」という訳が使われたのでしょうか。
公式に明言されているわけではありませんが、いくつかの説がファンの間で考察されています。
- 地形の形状:実際のカーラ・ディ・ヴォルペの湾を空から見ると、細長く入り組んだ形がキツネの尻尾のように見えなくもありません。
- 翻訳の美学:「キツネの入江」よりも「キツネの尾」の方が、どこか秘密めいた、掴みどころのないボスの正体に迫るキーワードとして相応しい響きがあります。
- 植物との関連:イタリア語には植物の名前としての「キツネの尾」に類する表現もありますが、文脈的には地名であることは間違いありません。
こうした細かな言葉の置き換えが、ジョジョ特有の世界観や「奇妙な」空気感を作り出している要因の一つなのかもしれませんね。
聖地巡礼するなら知っておきたいポイント
もしあなたが「いつか自分の目でキツネの尾を見てみたい!」と思っているなら、いくつかアドバイスがあります。
まず、サルデーニャ島へのアクセスはイタリア本土(ローマやミラノ)から飛行機で行くのが一般的です。最寄りの空港はオルビア空港になります。
エメラルド海岸をジョジョらしく楽しむなら、ジョジョの奇妙な冒険 第5部を片手に、現地の透き通った海を眺めるのが最高に贅沢な過ごし方です。ただし、ホテル・カーラ・ディ・ヴォルペ周辺は非常にプライベートなエリアなので、宿泊者以外は立ち入りが制限されている場所もあります。
リゾート気分を味わうためにサングラスやサンダルを用意して、気分はまさに「ボスの足跡を追うブチャラティチーム」として旅をするのも楽しいでしょう。
作中のエメラルド海岸に隠されたメッセージ
ジョジョ第5部は「黄金の精神」を受け継ぐ物語です。一方で、ボスであるディアボロは、自分の過去を徹底的に消し去ろうとします。
彼がかつてドナテラと出会い、写真を撮った「キツネの尾」という場所。それは彼にとって唯一の「人間らしい過去」が残された場所であり、同時に自分の正体を暴き得る「最大の弱点」でもありました。
あんなに美しいエメラルド色の海が広がる場所で、かつて一人の男が愛を知り、そして後にその愛の結晶である娘を殺そうとする……。このコントラストこそが、第5部の持つ悲劇性と美しさを際立たせているのです。
「キツネの尾」という言葉を知ることは、単なる地名の確認ではなく、物語のテーマそのものに触れることだと言えるかもしれません。
ジョジョの「キツネの尾」の読み方と意味まとめ
さて、ここまでジョジョ第5部の重要スポット「キツネの尾」について詳しく見てきました。最後に情報を整理しておきましょう。
- 読み方: カーラ・ディ・ヴォルペ(Cala di Volpe)
- 意味: イタリア語で「キツネの入江(劇中では尾)」
- 場所: イタリア・サルデーニャ島の北東部「エメラルド海岸」
- 特徴: 世界中のセレブが集まる、実在の超高級リゾート地
次に漫画やアニメでこのシーンを見るときは、その背景にあるエメラルド色の美しい海と、そこを訪れる富豪たちの喧騒、そしてその裏に潜むボスの孤独な影を想像してみてください。きっと、物語がより立体的に感じられるはずです。
もし、さらにイタリアの舞台設定について深く知りたくなったら、ジョジョの奇妙な冒険 画集などで荒木先生が描く美しい風景画をチェックしてみるのもおすすめですよ。
ジョジョの「キツネの尾」の読み方と意味を知ることで、あなたのジョジョ愛がさらに深まることを願っています!

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