ジョジョのセト神は最強?アレッシーの能力や元ネタ、承太郎をも圧倒した絶望を解説

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『ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース』には、個性的すぎる敵キャラクターが次々と登場しますよね。その中でも、読者の心に「得体の知れない恐怖」と「最高級のスカッと感」を同時に刻み込んだのが、エジプト九栄神の一人、アレッシーと彼のスタンド「セト神」ではないでしょうか。

「子供に戻される」という、抗いようのない絶望。そして、最強の主人公・空条承太郎をも窮地に追い込んだ(はずの)その能力。今回は、セト神の恐るべき正体から、本体アレッシーのあまりにも卑劣なキャラクター性、そして語り継がれる伝説の決着シーンまでを徹底的に深掘りしていきます。


エジプト九栄神「セト神」とは?影に潜む若返りの恐怖

ジョジョ第3部の終盤、DIOの館を目指す一行の前に立ちはだかったのが、エジプト神話をモチーフにした「エジプト九栄神」のスタンド使いたちです。その一角を担うセト神は、本体であるアレッシーの「影」そのものがスタンド化しているという、非常に特殊なタイプです。

このスタンドの最大の特徴は、影に触れた相手を「若返らせる(肉体を退化させる)」ことにあります。

  • 瞬時に数年、数十年の時間を奪う影が相手の影に重なっている間、対象は猛烈なスピードで若返っていきます。ほんの数秒触れただけで、屈強な大人が少年に、少年が赤ん坊にまで戻されてしまうのです。
  • 記憶と精神まで退化する恐怖単に体が小さくなるだけならまだしも、セト神の真に恐ろしい点は「精神」や「記憶」までもが当時の年齢まで戻ってしまう可能性があることです。劇中のポルナレフは、若返るにつれて自分の名前やスタンドの出し方すら忘れかけていくという、精神的な極限状態に追い込まれました。
  • スタンド能力の消失スタンドは「精神のエネルギー」です。肉体が子供に戻り、精神が未熟になれば、当然スタンドのパワーも弱まります。さらに、スタンドを発現する前の年齢まで戻されてしまえば、唯一の反撃手段であるスタンドそのものが使えなくなるという、詰みの状態(チェックメイト)を作り出すことができるのです。

本体アレッシーの「えらいねェ~」な卑劣漢ぶり

セト神の能力もさることながら、本体であるアレッシーのキャラクターがこのエピソードを唯一無二のものにしています。彼は、ジョジョの歴史の中でも「最も卑怯な敵」の一人として数えられるでしょう。

アレッシーの信条は「自分より弱い者をいじめる」こと。強い相手にはペコペコと媚びへつらい、相手が子供になったり無力化したりした途端、豹変して襲いかかる。その徹底したクズっぷりは、もはや清々しさすら感じさせるほどです。

彼の口癖である「えらいねェ~」という、子供をあやすような小馬鹿にした台詞や、「だらしねぇなあああ」「絶望ォォォォだねッ!」といった叫びは、読者のヘイトをこれでもかと集めました。しかし、この「絶対に許せない悪役」という立ち位置こそが、後の大逆転劇をより一層引き立てるスパイスになっているのです。

もしアレッシーがもっと勇敢な男であれば、セト神の能力を使って正面からジョジョ一行を全滅させていたかもしれません。しかし、彼が「卑怯者」だったからこそ、戦いは思わぬ方向へと転がっていくことになります。


承太郎が子供に!「7歳の無敵」が見せた異次元の強さ

セト神のエピソードで最大のハイライトといえば、やはり空条承太郎が若返らされたシーンでしょう。ポルナレフを追い詰め、勝ち誇るアレッシーの影が承太郎を捉えた瞬間、最強の男は7歳前後の少年の姿に変えられてしまいました。

通常、スタンド使いが子供になれば、スタンドを出せなくなり無力化します。アレッシーもそう確信し、斧を振り回して「ガキの承太郎」をなぶり殺しにしようとしました。ところが、ここでジョジョ史上屈指の「計算違い」が発生します。

空条承太郎という男は、スタンド「スタープラチナ」を発現する前から、すでに完成された「無敵の不良」だったのです。

  • スタンドなしでアレッシーをボコボコに子供になった承太郎は、スタンドを使わずに素手のパンチだけで、大人のアレッシーを圧倒しました。7歳児とは思えないリーチの読み、そして重い一撃。アレッシーは「スタンドも使えないガキに負けるはずがない」という常識を、承太郎のフィジカルと精神力によって粉砕されたのです。
  • 精神の強靭さ記憶が混濁し始めたポルナレフとは対照的に、承太郎は子供の姿になっても冷静沈着でした。この「器の大きさ」こそが、後の承太郎が最強のスタンド使いと呼ばれる所以かもしれません。

このシーンはファンの間で語り草となっており、「承太郎は生まれた時から承太郎だった」という事実を再認識させる名シーンとなりました。


ポルナレフと謎の美女、そして切ない別れ

アレッシー戦は、コミカルな部分やバイオレンスな部分だけでなく、少し切ない物語も内包しています。

子供にされたポルナレフを助けてくれた、見知らぬ優しい女性。彼女がいなければ、ポルナレフはアレッシーの手によって胎児にまで戻され、消滅していたかもしれません。しかし、アレッシーの魔の手は彼女にも及び、彼女もまた赤ん坊へと姿を変えられてしまいます。

最終的にアレッシーを倒したことで、彼女は元の美しい女性の姿に戻ります。しかし、ポルナレフはあえて自分の正体を明かさず、彼女の前を去ることを選びました。自分の歩む道が「DIOという巨悪を倒すための危険な旅」であることを自覚していたからです。

こうしたハードボイルドな一面が描かれるのも、第3部の魅力です。アレッシーという最低の男との戦いを通じて、ポルナレフの騎士道精神や優しさが改めて強調される構成になっています。


神話における「セト」とスタンドの関連性

ここで少し視点を変えて、元ネタであるエジプト神話の「セト」について触れておきましょう。

エジプト神話におけるセトは、砂漠、嵐、混乱、そして破壊を司る神です。兄であるオシリスを殺害し、その遺体をバラバラにしたという、非常に冷酷で強力な神話を持っています。荒ぶる力そのものを象徴するセトが、ジョジョの中では「影」という実体のない、忍び寄る恐怖として描かれているのは興味深いポイントです。

アレッシーが使用する武器が「斧」であることも、バラバラに解体するという神話のエピソードを彷彿とさせます。また、セトは「秩序(オシリスやホルス)」を乱す存在ですが、ジョジョにおける「成長という時間の流れ(秩序)」を逆行させる能力は、まさにセト神の性質を見事に体現していると言えるでしょう。

荒木飛呂彦先生の「神話の解釈」は、単なる名前の借用ではなく、その神が持つ本質的な恐怖をスタンド能力に昇華させている点が、世界中のファンを惹きつけてやまない理由の一つです。


格闘ゲームでのセト神:ファンを狂喜させた特殊演出

セト神とアレッシーを語る上で、1990年代にリリースされた格闘ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産』は外せません。このゲームでのアレッシーは、原作再現度が異常に高いキャラクターとして愛されました。

アレッシーの特殊技を食らうと、すべての対戦キャラクターが「子供化」または「弱体化」した姿に変身します。

  • 承太郎やポルナレフが子供になるのはもちろん、花京院やジョセフ、果てはDIOまでが、このゲームオリジナルの「若返った姿(あるいはコミカルな姿)」になります。
  • この演出のために、全キャラクター分のアレッシー戦専用グラフィックが用意されており、開発スタッフの異常なまでの「ジョジョ愛」が感じられるポイントです。

ゲーム内でも、リーチの長い影を伸ばして相手を無理やり弱体化させるスタイルは、まさに「卑怯で強い」アレッシーそのものでした。原作を読んだ後にこのゲームをプレイすると、より一層セト神の能力の「ハメ性能」を実感できるはずです。


アレッシーがもし「最強」だったとしたら?

もしアレッシーに、DIOのようなカリスマ性や、ヴァニラ・アイスのような忠誠心、そして何より「勇気」があったらどうなっていたでしょうか。

セト神の能力は、初見殺しとしては全スタンドの中でもトップクラスです。射程距離さえ工夫すれば、近づく前に相手を無力化できます。もし彼がiphoneのような精密機器を使いこなし、遠隔で相手の影をコントロールする術を持っていたら、あるいは夜の暗闇の中で影を同化させて待ち伏せしていたら……。

そう考えると、アレッシーが「小物」であったことは、ジョジョ一行にとって最大の幸運だったのかもしれません。強力すぎる能力を、本人の性格が足を引っ張ってバランスを取っているという、ジョジョらしいパワーバランスの妙がここに見られます。


まとめ:ジョジョのセト神は最強?アレッシーの能力や元ネタ、承太郎をも圧倒した絶望を解説

アレッシーとセト神のエピソードは、第3部の中でも特にテンポが良く、エンターテインメント性に溢れています。

若返るという絶望的な状況を、知恵と勇気、そして「子供の頃から不良だった」というまさかのフィジカルで切り抜ける。このカタルシスこそが、ジョジョの醍醐味です。アレッシー自身は救いようのない悪党でしたが、彼が残した「えらいねェ~」という名言や、影を使ったユニークな戦法は、今なお多くのファンの記憶に残っています。

エジプト九栄神という強力な刺客たちの中でも、特に「精神的な恐怖」と「肉体的な退化」を同時に味合わせたセト神。改めて読み返してみると、彼の卑劣な戦い方の中に、荒木先生の描く「悪の美学(あるいは醜悪さ)」が凝縮されていることがわかります。

次にジョジョを読み返す時は、ぜひアレッシーの影の動きに注目してみてください。そこには、一瞬の隙も許されないスタンドバトルの真髄が隠されているはずです。

最後に、元の姿に戻った承太郎とポルナレフによる「ダブル・オラオラ&ポルポル」で、文字通り星になったアレッシー。あの爽快な結末を思い出しながら、この奇妙な能力の奥深さを噛み締めていただければ幸いです。

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