「ジョジョって面白いのは知ってるけど、巻数が多すぎてどこから手をつければいいか分からない……」
そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。1987年の連載開始から現在まで、35年以上にわたって愛され続けている『ジョジョの奇妙な冒険』。シリーズ累計発行部数は1億2,000万部を超え、今や漫画の枠を超えた「文化」とも言える存在です。
しかし、いざ本屋の棚や電子書籍サイトを覗くと、第1部から第9部まで、タイトルも主人公もバラバラ。絵柄も初期と現在では劇的に変化しています。「1巻から読むべき?」「アニメで見たあの部からでいいの?」と迷ってしまうのも無理はありません。
この記事では、ジョジョ全巻の魅力を解き明かしながら、初心者の方が挫折せずに楽しめる「おすすめの順番」を徹底的に解説します。これを読めば、あなたにとって最高のジョジョライフがスタートするはずです。
なぜ『ジョジョの奇妙な冒険』は世代を超えて愛されるのか
ジョジョが他の漫画と決定的に違うのは、単なる能力者バトル漫画ではないという点です。作者の荒木飛呂彦先生が一貫して掲げているテーマは「人間讃歌」。どんなに追い詰められた状況でも、自分の知恵と勇気で運命を切り拓こうとする人間の美しさが描かれています。
また、視覚的なインパクトも唯一無二です。ルネサンス彫刻のような肉体美、ファッション誌を彷彿とさせる奇抜なポージング(通称:ジョジョ立ち)、そして強烈な色彩感覚。これらが組み合わさることで、読み進めるうちに美術品を鑑賞しているような感覚に陥ります。
さらに、物語の根幹にあるのは「血統」と「因縁」です。ジョースター家と、カリスマ的悪の化身・DIO。この2つの宿命が100年以上の時を超えて受け継がれていく大河ドラマとしての面白さが、読者を惹きつけて離しません。
全9部の特徴をざっくり把握しよう
ジョジョは「部」ごとに主人公が交代し、舞台やジャンルもガラリと変わります。まずは各部のエッセンスを掴んでおきましょう。
- 第1部:ファントムブラッド全ての始まり。19世紀の英国を舞台に、紳士を目指すジョナサンと、野望に燃えるディオの対決が描かれます。「波紋」という特殊な呼吸法を用いた、クラシックな吸血鬼ハンター物語です。
- 第2部:戦闘潮流舞台は1930年代の欧州・アメリカへ。ジョナサンの孫、ジョセフが主人公です。第1部よりも知略を尽くしたトリッキーな心理戦が増え、エンターテインメント性が一気に高まります。
- 第3部:スターダストクルセイダースシリーズで最も有名な空条承太郎が登場。ここで守護霊のような超能力「スタンド」が誕生しました。エジプトへの旅を描いたロードムービー形式で、王道のバトルが楽しめます。
- 第4部:ダイヤモンドは砕けない日本の地方都市「杜王町」が舞台。日常の中に潜む異常なスタンド使いや、連続殺人鬼との戦いを描きます。ポップな雰囲気とサスペンス要素のバランスが絶妙です。
- 第5部:黄金の風イタリアを舞台に、マフィアの頂点を目指すジョルノ・ジョバァーナの物語。チームの絆や「覚悟」を問う熱いドラマが展開され、特に女性ファンや海外ファンからも絶大な支持を得ています。
- 第6部:ストーンオーシャンシリーズ初の女性主人公、空条徐倫が刑務所からの脱獄を目指す物語。物語のスケールはどんどん大きくなり、衝撃的なラストは必見です。
- 第7部:スティール・ボール・ラン舞台は19世紀のアメリカ。広大な大陸を馬で横断するレースを描きます。これまでの設定をリセットしたパラレルワールド的な展開で、人間ドラマの深みはシリーズ随一です。
- 第8部:ジョジョリオン再び現代の杜王町へ。記憶喪失の青年・東方定助が、自分の正体と街に隠された呪いを解き明かす、極上のミステリー仕立てになっています。
- 第9部:The JOJOLands現在連載中の最新作。ハワイを舞台に、一人の少年が「大富豪」にのぼりつめていくプロセスを描く、野心に満ちた物語です。
迷ったらこれ!おすすめの読む順番3選
読み方に正解はありませんが、自分の好みに合わせた入り口を選ぶのが、ジョジョを楽しむ最大のコツです。
1. 王道派なら「第1部から時系列順」に
やはり基本は1巻からです。ジョジョの物語は、後の部になればなるほど、過去の因縁が重要なスパイスとして効いてきます。「あの時のセリフがここで繋がるのか!」という感動を味わいたいなら、1部から順を追って読むのが最も贅沢な体験になります。
初期の劇画タッチな絵柄が少し苦手と感じるかもしれませんが、第1部・第2部は巻数が比較的少ないため、サクッと読み進めることができます。
2. インパクト重視なら「第3部から」スタート
ジョジョの代名詞である「スタンド」をいち早く体験したいなら、第3部から入るのもアリです。主人公の承太郎は非常に分かりやすい強さと格好良さを持っており、初めての人でも世界観に入り込みやすいのが特徴です。
3部を読み終えてから、「そもそもなんでDIOと戦っているの?」と気になったタイミングで1部・2部に戻るという「バック・トゥ・ザ・フューチャー方式」をとる読者も少なくありません。
3. 完成度と画力で選ぶなら「第7部から」
もしあなたが、今風の美麗な画力と、重厚な青年漫画のようなストーリーを求めているなら、第7部から読み始めるという選択肢もあります。
第7部は掲載誌が週刊から月刊に変わったタイミングでもあり、書き込みの密度が凄まじいです。ストーリー的にも独立しているため、過去作の知識がなくても100%楽しめます。ここでジョジョの世界観に慣れてから、本編(1〜6部)へ遡るのも非常に賢い戦略です。
漫画全巻を揃える前に知っておきたいポイント
ジョジョを紙の漫画で揃える場合、いくつかの選択肢があります。
昔ながらのスタイルで楽しみたいなら、ジャンプ・コミックス(新書判)がおすすめですが、巻数が多いため本棚のスペースをかなり圧迫します。一方、集英社文庫(コミック版)はサイズがコンパクトで、各部の完結ごとにセット販売されていることも多いため、コレクション性が高いです。
また、最近ではデジタル環境で読む方も増えています。スマホやタブレットで読むなら、kindleなどの電子書籍サービスが便利です。特にジョジョには「デジタル彩色版」が存在し、全編フルカラーで楽しむことができます。独特の色使いが視覚的に補完されるため、バトルの状況が把握しやすくなるというメリットもあります。
差別化された楽しみ方:ジョジョを「教養」として読む
ジョジョは単なる娯楽ではありません。読み進めていくと、世界中の文化や芸術に対する深い造詣が散りばめられていることに気づくでしょう。
例えば、キャラクターの名前やスタンド名の多くは、海外のロックバンドや有名な楽曲から引用されています。漫画を読みながら気になった名前をmusicなどで検索して聴いてみる。そんなふうに、音楽の世界へ知識を広げていく楽しみ方もジョジョならではです。
また、イタリアの彫刻やルネサンス美術の影響を受けたキャラクターデザインは、アートの視点からも高く評価されています。ルーヴル美術館に作品が展示されたこともある荒木先生の画風を意識して読むと、一コマ一コマが絵画のように見えてくるはずです。
ジョジョの奇妙な冒険はどこから読む?漫画全巻の魅力とおすすめの順番を徹底解説!:まとめ
いかがでしたでしょうか。ジョジョの世界は広大ですが、一歩踏み出してしまえば、その熱量に圧倒されること間違いなしです。
- 王道を歩むなら1部からじっくり。
- カッコいい能力バトルが好きなら3部から。
- 圧倒的な画力と人間ドラマを味わうなら7部から。
どの部から入っても、最終的には全ての部を読みたくなる。それがこの作品の持つ不思議な引力です。まずは数巻、気になる部を手に取ってみてください。そこには、あなたの想像を絶する「奇妙な冒険」が待っています。
一度ハマってしまえば、日常生活の何気ないシーンで「あ、これジョジョで見たやつだ!」と感じる瞬間が増えるはずです。それこそが、ジョジョが読者の人生に彩りを与える最大の魅力なのかもしれません。
さあ、あなたもジョースター家の血統を辿る旅に出かけてみませんか?

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