ジョジョの奇妙な冒険 第5部「黄金の風」において、読者に凄まじい絶望感を与えたスタンドといえば何を思い浮かべますか?多くの人が真っ先に名前を挙げるのが、本体が開始数秒で退場したにもかかわらず、チームを全滅寸前まで追い込んだ「ノートリアス・B.I.G.」でしょう。
本体が死んでいるのに動き続け、攻撃すればするほど巨大化する。この「詰み」に近い特性を持つスタンドの正体は何なのか。なぜ最強と言われるのか。今回はその能力の謎から、劇中での決着、そして意外すぎる結末までを徹底的に深掘りしていきます。
本体カルネの死から始まる「最悪の幕開け」
通常、ジョジョの世界におけるスタンドは、本体の精神エネルギーが具現化したものです。そのため、本体が意識を失ったり死亡したりすれば、スタンドも同時に消滅するのが鉄則。しかし、ノートリアス・B.I.G.はこの大原則を根底から覆しました。
本体であるカルネは、物語の中盤、サルディニア島へ向かうブチャラティ一行の前に現れます。彼は一言も発することなく、不気味な笑みを浮かべて歩み寄り、拳銃を構えたミスタによってあっけなく射殺されました。
読者の誰もが「え、これだけ?」と思った瞬間、カルネの死体から「執念」だけが切り離され、真の能力が目覚めます。本体の死をトリガーとして発動する「死後強まるスタンド」。これこそがノートリアス・B.I.G.が恐れられる最大の理由です。
ノートリアス・B.I.G.の能力特性と「最強」と言われる根拠
このスタンドがなぜ最強候補の一角に数えられるのか。それは、真っ向勝負が物理的に不可能だからです。その特性を詳しく見ていきましょう。
1. 動くものを優先的に感知し、無制限に加速する
ノートリアス・B.I.G.には視覚がありません。その代わりに「周囲で最も速く動くもの」を本能的に察知し、執拗に追いかけます。
恐ろしいのは、相手がどれだけスピードを上げても、それ以上の速度で追いついてくる点です。飛行機のジェットエンジンや、スタンドの超速ラッシュであっても、ノートリアスにとっては絶好の標的でしかありません。ステータス表のスピードが「無限(∞)」とされているのは、相手の速度に合わせてどこまでも加速できるからです。
2. 物理攻撃を「餌」にして肥大化する
ジョジョの戦闘において、基本は「スタンドで殴る」ことですが、ノートリアスに対してこれは逆効果です。このスタンドは触れた対象の肉体やスタンドエネルギーを直接喰らい、自分の肉体として取り込みます。
ミスタのジョジョの奇妙な冒険のフィギュアのように精巧なスタンド攻撃ですら、触れられた瞬間に食い散らかされ、ノートリアスを大きく成長させる糧となってしまいました。物理的な破壊は通用せず、斬っても叩いても破片から再生・増殖するため、倒す手段が事実上存在しないのです。
3. 無限の射程と持続力
本体がすでに死んでいるため、エネルギーの供給源が「本体の精神力」ではなく「周囲からの吸収」に切り替わっています。これにより、射程距離や活動時間の制限がなくなりました。一度ターゲットに執着すれば、地球の裏側まででも追いかけてくる、まさに呪いのような存在です。
絶体絶命の飛行機内!トリッシュが見せた唯一の対抗策
ブチャラティチームが高度1万メートルの機内でノートリアスに襲われた際、彼らは文字通り逃げ場を失いました。ジョルノの両腕を奪い、ミスタやナランチャを戦闘不能に追い込んだこの怪物をどうやって退けたのか。
ここで覚醒したのが、トリッシュ・ウナのスタンド「スパイス・ガール」です。
スパイス・ガールの能力は「あらゆる物質をゴムのように柔らかくする」こと。一見、攻撃力不足に思えるこの能力が、ノートリアスに対しては天敵となりました。
- 衝撃を吸収してダメージを防ぐ:ノートリアスの食らいつく攻撃を、肉体を柔らかくすることでいなしました。
- 動きの速さで欺く:ノートリアスが「より速いもの」を狙う習性を利用し、あえてゆっくり動くことで攻撃を回避し、別の高速移動物(エンジンの回転など)にターゲットを移させました。
最終的にトリッシュは、飛行機のコックピットを破壊し、自身はパラシュートで脱出。機体とともにノートリアスを海へと突き落とすという、物理的な「隔離」によってこの場を切り抜けたのです。
結末:ノートリアス・B.I.G.は今どこで何をしているのか?
驚くべきことに、ノートリアス・B.I.G.は物語の終了後も消滅していません。彼は今もなお、イタリア近海の「ティレニア海」に存在し続けています。
海に落ちたノートリアスは、打ち寄せる「波」を「動くもの」として認識し、それを永遠に攻撃し続けています。波を喰らい、再生し、また次の波を追う。この無限ループにより、彼は海の一部として定着してしまいました。
劇中のナレーションでは、地元の漁師たちの間で「ティレニア海の怪」として噂されていることが語られています。付近を通る高速船があれば、それを襲って沈めてしまうため、航路上の禁忌となっているのです。
「倒すことができないから、海に捨てておくしかない」という決着は、ジョジョの中でも非常に珍しく、ノートリアスの異質さを象徴するエピソードと言えるでしょう。
なぜカルネは自分の能力を知っていたのか?という謎
ファンの間でよく議論されるのが、「死なないと発動しないスタンドなのに、なぜカルネは自分の役割を理解していたのか?」という点です。
これにはいくつかの説があります。
一つは、生前からも不完全ながらスタンドを出せていたという説。空港でミスタの前に現れた際、カルネの背後には少しだけスタンドの形が見えていました。
もう一つは、ボスのディアボロが何らかの手段でカルネの資質を見抜いていたという説です。ディアボロは自分の正体を守るためなら手段を選びません。「自分が死ねば無敵の呪いとなって敵を滅ぼす」という狂信的な忠誠心をカルネに植え付け、特攻させた可能性は非常に高いでしょう。
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風の物語において、カルネはセリフこそありませんが、その死によってチームを最も崩壊に近づけた、ある意味で最強の刺客だったのです。
ジョジョ5部のノートリアス・B.I.G.は最強?能力の謎や倒し方、結末まで徹底解説!:まとめ
ノートリアス・B.I.G.は、ジョジョのパワーバランスを無視した「ルールの外側にいるスタンド」でした。
- 本体の死後に真価を発揮するという特殊性。
- 動くものを無差別に捕食し、無限に成長するという生存能力。
- 物理攻撃が一切通用せず、再生し続けるという絶望感。
これらが組み合わさった結果、ブチャラティチームは「倒す」ことを諦め、「海に捨てる」という選択肢を余儀なくされました。今この瞬間もティレニア海で波を叩き続けていると考えると、その持続力こそが本当の恐怖かもしれません。
もしあなたが海を旅していて、不自然に波立つ場所を見つけたら……それはかつてギャングたちを震え上がらせた、あの執念の塊かもしれません。
ジョジョの世界には他にも強力なスタンドが多数登場しますが、ノートリアス・B.I.G.が放った「触れたら終わり」という独特の緊張感は、唯一無二のものです。ぜひジョジョの奇妙な冒険 第5部 カラー版などを読み返して、その圧倒的な絶望感を再び味わってみてください。
Would you like me to create a comparison of Notorious B.I.G. with other “automatic pursuit” stands like Sheer Heart Attack or Highway Star?

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