「ジョジョの奇妙な冒険」という作品は、もはや漫画の枠を超えたひとつの「芸術」ですよね。荒木飛呂彦先生が描く、唯一無二のポージング、鮮烈な色彩、そして魂を揺さぶるストーリー。読み進めるうちに「この圧倒的な原画を、もっと大きなサイズで、もっと細部まで堪能したい!」と思うのは、ファンなら当然の心理です。
しかし、いざ「ジョジョ 原画 集」を探してみると、30年以上の歴史の中でさまざまな種類が発売されています。
「JOJO A-GO!GO!とJOJOVELLER、どっちを買えばいいの?」
「原画展の図録と画集は何が違うの?」
そんな疑問を抱えている方も多いはず。
そこで今回は、歴代のジョジョ画集・原画集の特徴を徹底的に掘り下げてご紹介します。あなたの本棚に迎え入れるべき「運命の一冊」を見つける手助けになれば幸いです。
ジョジョの画集選びで絶対に知っておきたい「3つのカテゴリー」
ジョジョの関連書籍は多岐にわたりますが、大きく分けると以下の3つに分類されます。
- アニバーサリー豪華画集連載の節目や○周年記念として発売される、いわば「決定版」です。装丁が非常に豪華で、イラストだけでなく解説本や付録がセットになっているのが特徴です。
- 原画展公式図録各地で開催される「ジョジョ展」などのイベント会場で販売されるものです。その時々の展示内容に特化しており、ライブ感のある構成が魅力です。
- アニメ版原画集こちらは「描き下ろしイラスト」ではなく、アニメ制作過程での「生きた線」を楽しむための資料集です。
これらを混同してしまうと、「思っていた内容と違った」という事態になりかねません。自分が「荒木先生のカラーイラスト」を見たいのか、「制作の裏側」を知りたいのかを明確にしておきましょう。
黄金の精神が宿る「JOJO A-GO!GO!」の衝撃
2000年に発売されたJOJO A-GO!GO!は、今なお多くのファンから「最高傑作」との呼び声高い一冊です。主に第5部完結を記念して制作されました。
この画集の最大の特徴は、その遊び心あふれる装丁にあります。円盤状のケースを回転させるとイラストが切り替わるギミックは、手に取るだけでワクワクさせてくれます。
- 収録内容の魅力第1部から第5部までのイラストが中心です。特に第5部「黄金の風」の、あのファッショナブルでビビッドな色使いを大判で拝めるのは至福のひととき。
- 3冊セットの豪華仕様イラスト集本体に加え、全スタンドを網羅した「STANDS」、荒木先生の歴史を振り返る「ARAKI HIROHIKO」の3冊がセットになっています。
- なぜ今、支持されるのか近年の荒木先生の画風は非常に繊細で芸術的ですが、この時期は「少年漫画としての熱量」と「スタイリッシュさ」が完璧に融合していた時期です。あの頃のジョジョに熱狂した人なら、間違いなく手元に置いておくべき一冊です。
究極の到達点「JOJOVELLER」が描く芸術の世界
2013年、画業30周年およびジョジョ25周年を記念して発売されたのがJOJOVELLERです。これはもう、本というより「美術品」と呼ぶのがふさわしい重厚感があります。
- 第6部から第8部のファンは必携前述のA-GO!GO!以降に描かれた第6部「ストーンオーシャン」、第7部「スティール・ボール・ラン」、そして第8部「ジョジョリオン」のイラストがメインで収録されています。
- 圧倒的な印刷クオリティJOJOVELLERのために開発された特殊なインクや印刷技術が惜しみなく投入されています。荒木先生独特の「色の重ね」や、キャンバスの質感まで伝わってくるような再現度は、まさに圧巻です。
- スタンド事典とヒストリーブック別冊のスタンド事典は、第8部までの情報を網羅。さらにヒストリーブックでは、荒木先生自身による「この絵を描いた時の心境」や「テクニックの解説」が詳しく載っています。
「今の荒木飛呂彦」が到達した、ファインアートとしてのジョジョを堪能したいなら、このJOJOVELLER以外の選択肢はありません。
原画展図録という「一期一会」の記録
一般の書店ではなかなかお目にかかれないのが、原画展の公式図録です。例えば、2012年の「ジョジョ展」や、2018年から始まった「荒木飛呂彦原画展 冒険の波紋」などで制作されたものです。
- 展示の追体験ができる図録は、展示されていた巨大な原画の並びや、コーナーごとのコンセプトに沿って構成されています。会場に足を運んだ人にとっては最高の思い出になりますし、行けなかった人にとっては会場の熱気を感じる唯一の手段です。
- 描き下ろしキービジュアルの価値東京会場、大阪会場、金沢会場など、開催地ごとに描き下ろされた大型原画が収録されているのが大きなポイント。これらは通常の画集には収録されるまでタイムラグがあるため、最新の「ジョジョ」を追うなら図録チェックは欠かせません。
- 比較的手に取りやすいサイズ感豪華画集が「家具」レベルの大きさであるのに対し、図録は一般的な本棚に収まりやすいサイズであることが多いのも、地味に嬉しいメリットです。
アニメの躍動感を切り取った「アニメ原画集」
漫画版とは全く異なる魅力を持つのが、TVアニメシリーズの制作過程で作られた原画をまとめたジョジョの奇妙な冒険 アニメ原画集 AAAシリーズです。
- 「線」の美しさを楽しむカラーイラストとは違い、アニメーターが鉛筆で描いた生々しい線画が主役です。キャラクターが動く瞬間の「タメ」や「キレ」が、一枚の紙に凝縮されています。
- 色彩設計や設定資料の宝庫アニメならではのカラーチャートや、衣装の細かな設定なども掲載されていることが多く、コスプレイヤーやイラストを描く人にとっても非常に資料価値が高い内容になっています。
- シリーズごとの進化1部から6部まで、各シーズンごとに発売されているため、自分の好きな部を選んで購入できるのが魅力です。
失敗しないための選び方!あなたにぴったりの一冊は?
ここまで紹介してきた通り、ジョジョの画集はどれも個性的。選ぶ際のポイントをいくつか整理してみましょう。
まず、**「どの部が好きか」**で選ぶのが最も確実です。
3部〜5部が好きなら、迷わずJOJO A-GO!GO!。
7部・8部の美しさに惚れているならJOJOVELLER。
全体をまんべんなく、かつ初期の荒木先生の歩みまで知りたいならHIROHIKO ARAKI WORKS 1981-2012という選択肢もあります。
次に、**「置く場所」**を考えてください。
特にJOJOVELLERは、外箱を含めると相当な厚みと重量があります。「届いたはいいけど、本棚に入らない!」というのはジョジョ画集あるあるです。購入前にあらかじめスペースを空けておく、あるいは「見せる収納」として飾る準備をしておくことをおすすめします。
最後に、**「テキスト情報の充実度」**です。
単に絵を見るだけでなく、荒木先生の「漫画術」や「スタンドの裏設定」を読み込みたいのであれば、別冊付録が充実している豪華画集セットが圧倒的に満足度が高いでしょう。
荒木飛呂彦の色彩哲学:なぜジョジョは美しいのか
ジョジョの画集を眺めていると、あることに気づくはずです。それは「空がピンクだったり、肌が緑だったりする」ということ。
荒木先生は「このキャラはこの色」という固定観念を持っていません。その時々のキャラクターの感情や、画面全体の緊張感に合わせて色を決定しています。
画集の大きな紙面でこれを見ると、印刷されたインクの層から、その時の「熱」が伝わってくるような感覚に陥ります。スマホの画面やコミックスの小さな誌面では決して味わえない、原画集ならではの「体験」がそこにはあります。
もしあなたが「ジョジョの絵は好きだけど、画集は高いしな……」と迷っているなら、思い切って一歩踏み出してみてください。その一冊は、数年経っても、十数年経っても、あなたの感性を刺激し続ける一生モノの財産になるはずですから。
まとめ:ジョジョ 原画 集がもたらす至福の読書体験
ジョジョの物語が「人間讃歌」であるならば、ジョジョの画集は「情熱の結晶」です。
35年以上にわたり、一線で描き続けてきた荒木飛呂彦先生の筆致。その進化の過程を、最高級の紙と印刷で手元に残せる幸せは、ファンにのみ許された特権と言えるでしょう。
JOJO A-GO!GO!で5部の熱狂に浸るもよし、JOJOVELLERで現代アートとしてのジョジョに圧倒されるもよし。あるいは、アニメ原画集で制作陣のこだわりを追うのもまた一興です。
どの「ジョジョ 原画 集」を選んだとしても、ページをめくるたびに、あなたは再びあの奇妙な冒険の旅へと誘われるはずです。その鮮やかな色彩が、あなたの日常をより刺激的なものに変えてくれることを願っています。

コメント