「ジョジョの奇妙な冒険」という伝説的な作品と、声優界のトップランナーである宮野真守さん。この二つの名前が並んだとき、多くのファンが「待ってました!」と快哉を叫んだのは記憶に新しいところです。
しかし、意外なことに「マモはアニメのどの役をやっているの?」という疑問を持つ方も少なくありません。実は、彼とジョジョの歩みには、ファンならずとも胸が熱くなるような「運命的なドラマ」が隠されているんです。
今回は、宮野真守さんが演じるジョジョの役どころから、ファンの間で語り継がれるオーディションの裏話まで、その全貌を徹底的に紐解いていきましょう。
宮野真守が演じるのは「全悪の根源」ディオ・ブランドー
まず結論からお伝えしましょう。宮野真守さんが「ジョジョの奇妙な冒険」で演じているのは、シリーズを通しての宿敵であり、圧倒的なカリスマ性を誇るディオ・ブランドーです。
ただし、ここで一つ重要なポイントがあります。彼がディオを演じているのはテレビアニメ版ではなく、**ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』**という舞台作品においてです。
2024年、東京・帝国劇場を皮切りに上演されたこの物語で、宮野さんは物語のすべての始まりとなる「悪の化身」を演じきりました。アニメ版でディオを演じる子安武人さんの演技が「伝説」として君臨する中、宮野さんは「舞台ならではのディオ」を再構築し、観客を恐怖と興奮の渦に巻き込んだのです。
金髪をなびかせ、不敵な笑みを浮かべるその姿は、まさに原作から抜け出したような完成度。SNSでは「マモ・ブランドー」という愛称がトレンド入りするほどの衝撃を与えました。
アニメ版ジョジョに宮野真守は出演している?
ここで多くの人が抱くのが、「アニメ版には出ていないの?」という疑問です。
実は、2024年現在、宮野真守さんはジョジョのテレビアニメシリーズ(第1部〜第6部)には一度も出演していません。
これだけの実績と人気を誇り、さらに「ジョジョ立ち」を彷彿とさせるようなダイナミックなポージングをライブなどで披露している彼が、なぜアニメ版に参加していなかったのか。それは、声優界におけるジョジョという作品の「壁」の厚さを物語っています。
ジョジョのキャスティングは非常にシビアで、そのキャラクターの魂を体現できるかどうかが極限まで追求されます。宮野さん自身、長年ジョジョという作品へのリスペクトを公言してきましたが、アニメの現場でその縁が結ばれるまでには、長い年月が必要だったのです。
過去に明かされた「アニメオーディション落選」の秘話
ミュージカル版の製作発表記者会見で、宮野さんの口から驚きのエピソードが語られました。それは、**「過去にアニメ版ジョジョのオーディションを受けて落ちていた」**という事実です。
これには会場も、そしてニュースを見たファンも驚きを隠せませんでした。数々の主役を演じ、飛ぶ鳥を落とす勢いの宮野真守でさえ、ジョジョのオーディションでは苦杯をなめていたのです。
「以前、アニメのオーディションも受けたことがあったのですが、その時はご縁がなくて……」
静かに、しかし感慨深げに語ったその言葉からは、彼がどれほどこの作品に焦がれていたかが伝わってきます。どの役のオーディションを受けたのかまでは明言されていませんが、主役級のキャラクターに挑んでいたことは想像に難くありません。
一度は閉ざされたジョジョへの道。しかし、彼はそこで諦めるのではなく、声優として、そして表現者としての牙を研ぎ続けました。その結果、数年の時を経て舞い込んできたのが、アニメではなく「帝国劇場のミュージカルでのディオ役」という、これ以上ないほど大きなチャンスだったのです。
なぜディオ役に「宮野真守」が最適だったのか
舞台版のキャストが発表された際、原作ファンからも「解釈一致」という声が多く上がりました。なぜ、宮野真守さんはこれほどまでにディオ役にふさわしいとされたのでしょうか。
狂気と高潔さを併せ持つ演技力
ディオという男は、貧民街からのし上がり、ジョースター家を乗っ取ろうとする野心家です。吸血鬼となってからは「人間を超越した存在」として君臨しますが、その根底には強烈な劣等感と孤独が渦巻いています。
宮野さんは、これまでのキャリアで『DEATH NOTE』の夜神月をはじめ、光と影が交差する複雑なキャラクターを数多く演じてきました。彼の持つ「艶のある低音」と「突き抜けるような高笑い」は、ディオの持つカリスマ性と狂気を表現するのに、この上ない武器となったのです。
圧倒的なフィジカルと「華」
ジョジョの世界を象徴する「ジョジョ立ち」。これを舞台上で違和感なく、かつ美しく表現するには、並外れた身体能力が必要です。
宮野さんは声優界きってのパフォーマーであり、自身のライブでも激しいダンスをこなしながら、指先一つにまで神経の通ったポージングを見せます。長身で手足が長い彼のシルエットは、荒木飛呂彦先生が描くスタイリッシュな肉体美そのもの。劇中でマントを翻し、重力を無視するかのようなポーズを決める姿は、観客の視線を釘付けにしました。
ミュージカルという表現形式
今回のジョジョは「歌」で物語を紡ぐミュージカルです。ディオの抱える「石仮面への執着」や「ジョナサンへの屈折した愛情」を歌に乗せて届ける際、宮野さんの圧倒的な歌唱力が真価を発揮しました。
ただ歌うのではなく、歌詞の一音一音に感情を乗せ、時に囁き、時に叫ぶ。その表現の幅広さが、ディオというキャラクターにさらなる深みを与えたのです。
舞台で魅せた「マモ・ブランドー」の凄み
実際の公演を観劇したファンの間では、彼が発する「WRYYYY!」という咆哮や、「無駄無駄無駄!」という連呼が、アニメ版へのリスペクトを感じさせつつも、全く新しい響きを持っていたと絶賛されました。
舞台上での彼は、まさに「悪の華」。ジョナサン・ジョースターという光に対し、深すぎる影として存在し続けるその圧倒的なパワーは、帝国劇場という歴史ある劇場の空気さえも支配しているかのようでした。
もしあなたが、ディオの魅力をより深く知りたいのであれば、原作コミックスの第1部を改めて読み返すことをおすすめします。宮野さんが演じたディオの熱量を想像しながらページをめくれば、物語の解像度が格段に上がるはずです。
ジョジョの奇妙な冒険 第1部 モノクロ版 1ファンが待ち望む「アニメへの逆輸入」の可能性
ミュージカル版での大成功を受けて、今ファンの間で密かに期待されているのが、今後制作されるであろうアニメシリーズへの「逆輸入」です。
現在、原作では第9部『ザ・ジョジョランズ』が連載されていますが、ジョジョの物語は世代を超えて続いていきます。また、スピンオフ作品である『岸辺露伴は動かない』など、アニメ化のチャンスは今後も尽きません。
一度「ジョジョの世界」の一員として認められ、ディオという大役を見事に務め上げた宮野真守さん。彼が将来、アニメ版の重要なキャラクター(例えば、過去のディオの意志を継ぐ者や、物語の鍵を握る新キャラクターなど)として声を吹き込む日は、そう遠くないかもしれません。
まとめ:ジョジョ宮野真守の役は誰?ミュージカルのディオ役や過去のオーディション秘話を解説
宮野真守さんとジョジョの出会いは、決して平坦なものではありませんでした。アニメのオーディション落選という挫折を経験しながらも、最終的に「ミュージカル版のディオ」という、表現者として最高峰の舞台でその縁を形にしたのです。
- 演じている役: ミュージカル版『ファントムブラッド』のディオ・ブランドー。
- アニメ出演: 2024年現在は未出演。
- オーディション秘話: 過去にアニメ版を受け落ちた経験があるが、それを糧に舞台版を勝ち取った。
彼の演じたディオは、単なる悪役ではなく、一人の男としての業や哀しみを背負った、宮野真守にしか出せない色気に満ちていました。
「いつかジョジョに出たい」と願い続けた一人の声優が、舞台の上で吸血鬼となり、永遠の命を手に入れた瞬間。それは、ジョジョの歴史においても、宮野真守さんのキャリアにおいても、美しく輝く一ページとなったことは間違いありません。
これからも、彼がジョジョという作品とどのように関わっていくのか、私たちは期待を込めて見守り続けることになりそうです。次に彼が放つ「WRYYYY!」を聞けるのは、アニメの現場か、あるいは再びの舞台か。その日が来るのが、今から楽しみでなりません。

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