「ジョジョの奇妙な冒険」を思い浮かべたとき、皆さんの頭には何色が浮かびますか?情熱的な赤、不気味な紫、あるいは突き抜けるような青……。しかし、作品全体を通して最も強烈なインパクトを放ち、物語の根幹に深く関わっている色といえば、間違いなく「黄色」です。
「なぜ第4部のアニメは空が黄色いの?」「あの全身金色のスタンドの名前は何だっけ?」そんな疑問を持つ方も多いはず。実は、ジョジョにおける黄色は単なる色彩設定を超えた、作者・荒木飛呂彦先生のこだわりが詰まった特別な色なんです。
今回は、ジョジョにおける「黄色」の謎を徹底的に紐解いていきます。象徴的なキャラクターやスタンドから、あの独特な色彩設計の裏側まで、黄金の精神に触れるような濃密な情報をお届けします。
ジョジョを象徴する「黄色」のスタンドたち
ジョジョの世界で黄色(ゴールド)を纏ったスタンドは、例外なく「圧倒的な力」や「物語の転換点」を象徴しています。まずは、ファンの記憶に強く刻まれている主要なスタンドたちを振り返ってみましょう。
ザ・ワールド(DIO)
第3部「スターダストクルセイダース」の宿敵、DIOのスタンド「ザ・ワールド」こそが、ジョジョにおける黄色いスタンドの筆頭です。全身が鮮やかなイエローゴールドでデザインされており、その姿はまさに「世界の支配者」にふさわしい威厳を放っています。
荒木先生によれば、第1巻の表紙などでDIOのイメージカラーを黄色に設定したことが、このデザインのルーツだといいます。闇に潜む吸血鬼でありながら、そのスタンドが光り輝く黄金色であるという対比が、DIOのカリスマ性をより一層引き立てていますね。
ゴールド・エクスペリエンス(ジョルノ・ジョバァーナ)
第5部「黄金の風」の主人公、ジョルノのスタンドもまた、名前の通り輝く金色です。このスタンドは、無機物に生命を吹き込むという「生み出す力」を持っています。
第5部のテーマである「黄金の精神」を視覚化した存在であり、ジョルノの金髪とともに、作品全体のキーカラーを担っています。ちなみに、このスタンド名の元ネタはプリンスのアルバムThe Gold Experienceだと言われており、音楽的な背景からも「黄金」という言葉が重要な意味を持っていることが分かります。
イエロー・テンパランス(ラバーソール)
「黄色いキャラ」と聞いて、こちらのドロドロした質感を思い出す方もいるかもしれません。第3部に登場した「黄の節制(イエロー・テンパランス)」は、肉色のスライム状のスタンドです。
物理攻撃が一切通用せず、触れた相手を食い尽くすという絶望的な能力を持っていました。本体のラバーソールの下卑たキャラクター性も相まって、「黄色=高貴」というイメージを逆手に取った、非常に不気味な演出として成功しています。
第4部「ダイヤモンドは砕けない」の空はなぜ黄色いのか?
アニメ第4部を初めて観たとき、誰もが驚いたのが「杜王町の空が黄色い(あるいはオレンジ色)」という点ではないでしょうか。現実の世界ではあり得ないこの配色は、単なる気まぐれではなく、緻密な計算に基づいています。
日常の中に潜む「非日常」の演出
第4部の舞台である杜王町は、一見するとどこにでもある平和な地方都市です。しかし、その裏では連続殺人鬼が潜み、スタンド使い同士の戦いが繰り広げられています。
アニメスタッフは、この「日常の中に潜む不気味さ」を表現するために、あえて空の色を現実から乖離させました。空を黄色にすることで、視聴者は無意識のうちに「何かがおかしい」「ここは普通の町ではない」という緊張感を感じることになります。
荒木飛呂彦先生の色彩理論
原作者の荒木先生は、「空は青、木は緑と決まっているわけではない」という考えの持ち主です。ルネサンス期の美術や、ゴーギャン、エゴン・シーレといった画家の影響を受けており、写実的な色よりも「その場面の感情や空気感に合った色」を優先します。
黄色は注意を促す色であり、同時にエネルギッシュな色でもあります。第4部のポップな雰囲気と、その裏側にあるサスペンス要素を両立させるために、黄色い空は必然の選択だったと言えるでしょう。
ジョジョの配色に隠された美術的テクニック
ジョジョのカラー原稿やアニメを観察すると、黄色が「単体」で使われることは少ないことに気づきます。そこには、見る者の視線を釘付けにする美術的な仕掛けが隠されています。
補色の活用:黄色と紫のコントラスト
ジョジョで最も多用される色の組み合わせの一つが「黄色」と「紫色」です。色彩学において、この2色は「補色」の関係にあり、お互いを最も引き立て合う組み合わせとされています。
例えば、DIOが黄色いオーラを放つ際、背景や影の部分に深い紫色が配置されることがよくあります。これにより、黄色の輝きがより強調され、画面全体に強烈なコントラストが生まれるのです。このテクニックは、画集JOJO A-GO!GO!などでも随所に見ることができ、ジョジョ特有の「派手なのにまとまりがある」ビジュアルの核となっています。
公式定色が存在しないという自由
驚くべきことに、ジョジョのキャラクターには「このキャラはこの色」という公式な決まりが厳密には存在しません。同じキャラクターでも、表紙によって服の色が変わったり、アニメと原作カラー版で髪の色が違ったりするのは日常茶飯事です。
この「色指定の自由」こそが、ジョジョを芸術的な作品に押し上げている要因です。その時々のキャラクターの感情や、シーンのテーマに合わせて色を組み替える。その中心に、常に力強い「黄色」が据えられているのです。
他にもいる!黄色に縁のあるキャラクターとスタンド
メインどころ以外にも、ジョジョの世界には印象的な黄色い要素が散りばめられています。
- ザ・フール(イギー):砂を操るスタンドであるため、基本的には砂の黄色(ベージュ)で描かれます。自由奔放なイギーの性格を表すような、乾いた大地の黄色が印象的です。
- サン(アラビア・ファッツ):太陽そのものの形をしたスタンド。強烈な熱と光を放ち、砂漠を黄色く染め上げる圧倒的なパワー(と、どこかシュールな戦い)が記憶に残ります。
- レッド・ホット・チリ・ペッパー(音石明):電気を操るスタンドで、全身が発光するような黄色で描かれます。第4部における中盤の強敵として、黄色い空の下で激しいバトルを繰り広げました。
これらのキャラクターたちも、それぞれの「黄色」を背負って物語を彩っています。
まとめ:ジョジョの黄色いキャラとスタンド一覧!第4部の空や独特な配色の理由も徹底考察
「ジョジョの奇妙な冒険」における黄色は、単なる色の選択ではありません。それはDIOのカリスマ性であり、ジョルノの黄金の精神であり、杜王町に漂う奇妙な空気感そのものです。
荒木飛呂彦先生が描く黄色は、私たちの固定観念を打ち破り、「空が黄色くてもいい、肌が青くてもいい」という自由な表現の楽しさを教えてくれます。次にジョジョのアニメを観たり、コミックスを読み返したりするときは、ぜひその「色」が持つメッセージに注目してみてください。
きっと、今まで気づかなかったキャラクターの感情や、作者の意図が見えてくるはずです。黄金のように輝くジョジョの世界は、知れば知るほどその輝きを増していくのですから。
もしあなたが、さらに深くジョジョの芸術性に触れたいなら、高精細な画集JOJOnicleを手に取ってみるのもおすすめですよ。紙の上で踊るような色彩の魔法に、きっと圧倒されるはずです。
今回の「ジョジョの黄色いキャラとスタンド一覧!第4部の空や独特な配色の理由も徹底考察」を通して、皆さんのジョジョ愛がさらに深まれば幸いです!

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