大人気プロファイリング・アクション『クリミナル・マインド』。その初のスピンオフとして大きな期待を背負って誕生したのが『クリミナル・マインド FBI特命捜査班レッドセル』です。
本家のファンなら一度はチェックしたことがあるはずの本作ですが、実はわずか13話、シーズン1のみで突如として姿を消してしまいました。しかも、物語はあまりにも衝撃的な、というか「投げっぱなし」な結末を迎えたまま……。
「なぜあんなに豪華なキャストで打ち切りになったの?」「あの最終回の続きはどうなったの?」
そんな疑問を抱えている方のために、今回は『レッドセル』が短命に終わってしまった真の理由から、作品の評価、そして今なおファンの心にモヤモヤを残す結末の真相まで、徹底的に掘り下げていきます。
期待の星だった「レッドセル」が直面した厳しい現実
2011年、本家『クリミナル・マインド』が絶頂期を迎えていた頃、満を持して放送が開始されたのが『レッドセル』でした。主演にはアカデミー賞俳優のフォレスト・ウィテカーを迎え、本家の第5シーズンでお披露目エピソードが放送されるという、これ以上ないバックアップを受けてのスタートだったんです。
しかし、華々しい幕開けとは裏腹に、プロジェクトはすぐに暗礁に乗り上げることになります。
最大の要因は、目に見えて減少していった視聴率でした。初回放送こそ1,300万人近い視聴者を獲得し、「さすがクリマイのスピンオフ!」と業界を唸らせましたが、回を追うごとに数字は右肩下がり。最終的には900万人台まで落ち込んでしまいました。
「900万人もいれば十分じゃない?」と思うかもしれません。でも、当時の本家は1,300万〜1,500万人を安定して叩き出すモンスター番組。その看板を背負い、多額の制作費をかけているスピンオフとしては、放送局のCBSにとって「物足りない数字」と判断されてしまったのです。
本家ファンの反感を買ってしまった「大人の事情」
打ち切りの理由は、単なる数字の問題だけではありませんでした。実は、このスピンオフの制作が決定した裏側で、本家『クリミナル・マインド』のファンを激怒させる事件が起きていたんです。
当時、制作側は『レッドセル』の予算を確保するために、本家のレギュラー陣のリストラを断行しました。具体的には、JJ役のA・J・クックの降板と、プレンティス役のパジェット・ブリュースターの出演回数大幅カットです。
この決定に本家のファンは猛反発。「JJやプレンティスを追い出してまで、新しい番組を作るのか!」という怒りの矛先が、まだ始まってもいない『レッドセル』に向いてしまいました。
結果として、スタート前から一部の熱狂的なファンを敵に回してしまったことが、視聴者層の定着を妨げる大きな要因になったと言われています。本家を愛する人にとって、クリミナル・マインド コンプリートBOXを揃えるような熱量があるからこそ、その代償としてのスピンオフを受け入れがたかったのかもしれません。
キャストは豪華なのに……キャラクターに漂う「違和感」
『レッドセル』が本家に追いつけなかった理由として、キャラクター設定の甘さを指摘する声も非常に多かったです。
主演のフォレスト・ウィテカー演じるサム・クーパーは、非常にミステリアスで静かなカリスマ性を持つリーダーでした。しかし、本家のギデオンやロッシに比べると、どこか「浮いている」印象を拭えませんでした。
- 瞑想のような独特のプロファイリング
- 「非公式チーム」という、法を逸脱しがちな設定
- 個性的すぎるチームメンバーのニックネーム
これらが、リアリティを重視するプロファイリング・ドラマのファンには「少し格好をつけすぎている」と感じさせてしまったようです。ニック(ミック)やプロフェットといった、エージェントというよりは特殊部隊のようなキャラクターたちが、本家BAUのような「知的なファミリー感」を期待していた層に響ききらなかったのが痛手でした。
衝撃の結末!クリフハンガーが解決されない絶望
そして、本作が今も語り草になっている最大の理由が、その最終回です。
第13話「死の行軍」のラスト、物語は最大の山場を迎えます。あろうことか、チームリーダーのクーパー、あるいはメンバーの誰かが危機に陥るという、視聴者の心臓をバクバクさせる演出で幕を閉じました。いわゆる「クリフハンガー(次シーズンへの引き)」ですね。
通常、こうした引きは次のシーズンで解決されるのがお決まりです。しかし、『レッドセル』はその直後に打ち切りが決定してしまいました。
つまり、クーパーたちがどうなったのか、あの事件の真相は何だったのか、一切の説明がないまま番組が消滅してしまったのです。これはドラマファンにとって、読みかけのミステリー小説を最後の10ページだけ破り取られたような、究極の消化不良状態と言えます。
後に制作されたスピンオフクリミナル・マインド 国際捜査班や、本家のエピソード内で彼らのその後が語られることを期待したファンも多かったのですが、結局「レッドセル」の存在自体がシリーズの黒歴史のように扱われ、謎が明かされることはありませんでした。
クリミナル・マインド レッドセル打ち切りの理由は?評価や衝撃の結末を徹底解説:まとめ
結局のところ、『クリミナル・マインド レッドセル』が打ち切りになった理由は、タイミングの悪さと、本家との差別化の失敗、そして何より制作側の戦略ミスが重なった結果だと言えるでしょう。
- 視聴率の低迷:期待値が高すぎた分、下落が致命傷になった。
- 本家メンバーの降板騒動:ファンの不信感を買い、逆風の中でのスタート。
- キャラクターの乖離:本家の良さである「家族の絆」より「スタイリッシュさ」を優先しすぎた。
- 未解決の最終回:打ち切りにより、物語が永遠に完結しなくなった。
今から本作を配信サイトやクリミナル・マインド レッドセル DVDで視聴しようと考えている方は、ぜひ「13話完結」ではなく「13話で断絶している」という覚悟を持ってご覧ください。
作品自体のクオリティや、フォレスト・ウィテカーの重厚な演技は一見の価値があります。しかし、その結末に待っているのは、解答のない大きな謎だけ。そんな悲運の作品として歴史に名を刻んでしまったのが、この『レッドセル』という特命捜査班だったのです。
本家をFire TV Stickなどで全話見終えた後に、「あんな時代もあったな」と振り返るくらいの距離感で楽しむのが、一番健全な見方かもしれませんね。

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