「宇宙刑事ギャバン」と「特捜戦隊デカレンジャー」が夢の共演を果たし、当時の特撮ファンを熱狂させた『スペース・スクワッド』。
東映版アベンジャーズとも言える壮大な世界観の構築を目指してスタートしたこのプロジェクトですが、2018年の第2弾以降、新作の発表が途絶えています。
ネット上では「もしかして打ち切りなの?」「あの伏線はどうなっちゃうの?」と不安混じりの声が多く聞かれますよね。今回は、ファンなら誰もが気になる「スペース・スクワッド」がなぜ止まっているのか、その裏事情と未来への希望を掘り下げていきます。
スペース・スクワッドが実質的な「打ち切り」状態にあると言われる背景
公式から「このプロジェクトは終了しました」というアナウンスがあったわけではありません。しかし、現実として新作が何年も作られていない状況には、いくつかの明確な理由が透けて見えます。
まず大きな要因として挙げられるのが、作品のラストで派手にぶち上げられた「伏線の放置」です。
第2弾である『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』を観た方なら覚えているはず。ラストシーンでは、宇宙を脅かすさらなる巨悪の存在や、新たなヒーローの参戦を予感させるカットが差し込まれ、明らかに「次はこれだ!」という引きで終わっていました。
それから数年。公式からの続報は一切なく、物語の続きは宙に浮いたままです。この「続きを作る気満々の終わり方」をしておきながら音沙汰がないことが、ファンの間で打ち切り説を決定づける要因となっています。
また、東映のVシネクスト(OV作品)の枠組みが、現在放送中の作品の「VSシリーズ」や、放送終了から10年経った作品を祝う「10 YEARS AFTER」シリーズに完全にシフトしてしまったことも影響しているでしょう。限られた予算と制作ラインの中で、スペース・スクワッドの優先順位が下がってしまった可能性は否定できません。
なぜ続編が作られない?制作を阻む「3つの高い壁」
ファンとしては「面白かったんだから早く続きを作ってよ!」と言いたいところですが、大人の事情はそう単純ではありません。続編制作を困難にしている壁がいくつか存在します。
1. キャスティングという物理的な限界
スペース・スクワッドの最大の魅力は、歴代のレジェンド俳優たちが集結することです。しかし、これが制作側にとっては最大のネックになります。
出演する俳優陣は、すでに他の作品で主演を張っていたり、芸能界を離れていたり、あるいは売れっ子すぎてスケジュールが数年先まで埋まっていたりします。複数の作品からキャストを呼び寄せるクロスオーバー作品は、たった一人のスケジュールが合わないだけで脚本を書き直さなければならないほど繊細なパズルなのです。
特に特捜戦隊デカレンジャーのメンバーなど、今なお第一線で活躍する俳優が多いチームを揃えるのは至難の業です。
2. 商業的なハードルとターゲットのズレ
映像作品である以上、ボランティアでは作れません。前作のブルーレイやDVDの売上が、次作の予算を決定します。
スペース・スクワッドは「メタルヒーロー」と「スーパー戦隊」を掛け合わせた素晴らしい企画でしたが、メインの視聴者層が「大人」に寄りすぎてしまった側面があります。現在の子供たちにとってギャバンは「お父さんが知っているヒーロー」であり、現役の戦隊ヒーローほど身近ではありません。
幅広い層にアピールして大きな利益を出すという点において、制作サイドが「続編へのゴーサイン」を出すのに十分な数字が届かなかった可能性も考えられます。
3. 世界情勢と撮影環境の変化
2020年以降、エンターテインメント業界を襲ったパンデミックも無関係ではないでしょう。多くのキャストが集まり、激しいアクションを行う特撮現場は、感染対策のために大きな制限を受けました。
この時期に多くの企画が練り直され、あるいは中止に追い込まれました。スペース・スクワッドのような「大掛かりな集合もの」は、真っ先に影響を受けるカテゴリーだったと言えるかもしれません。
デカレンジャー20周年で見えた「スペース・スクワッド」の現在地
2024年、特撮ファンに衝撃が走りました。『特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター』の制作発表です。
多くのファンが「これを機にスペース・スクワッドが復活するのでは?」と期待しました。しかし、蓋を開けてみれば、それはあくまで「デカレンジャー単独」の周年記念作品でした。
これは、宇宙刑事ギャバンたちとのクロスオーバーという枠組みを使わなくても、単独作品として成立するという判断です。同時に、スペース・スクワッドというプロジェクト自体が、現在は「メインの企画」から外れていることを示唆する結果とも受け取れます。
もちろん、デカレンジャーのキャラクターが健在であることは証明されましたが、スペース・スクワッドとしての再始動を望む声に応える形にはなりませんでした。
復活の鍵はどこにある?私たちができること
では、スペース・スクワッドはもう二度と見られないのでしょうか?決してそんなことはありません。
特撮界には、10年、20年の時を経て奇跡の復活を遂げる作品が数多く存在します。もしプロジェクトを再始動させる鍵があるとすれば、それは「ファンの声」と「坂本浩一監督の情熱」に他なりません。
このシリーズを支えてきた坂本監督は、無類のアクション好きであり、過去のヒーローへの愛が深いことで知られています。監督の頭の中には、今でもスペース・スクワッドの続きが構想されているはずです。
もし今、歴代の作品を見直したい、あるいはあの熱狂をもう一度味わいたいと思うなら、関連作品をチェックして応援の意を示すことが大切です。
たとえば、原点とも言えるギャバンの活躍を観るなら宇宙刑事ギャバン Blu-rayを手に取ってみるのもいいでしょう。また、共演したデカレンジャーの熱い刑事ドラマを特捜戦隊デカレンジャー コンプリートBlu-rayで振り返ることも、シリーズの需要を公式に伝える一助になります。
SNSでハッシュタグを付けて感想を投稿したり、公式サイトのアンケートに回答したりといった小さな積み重ねが、東映の企画会議で「スペース・スクワッド、まだファンが待ってるな」と思わせるきっかけになるのです。
まとめ:スペース・スクワッドは打ち切り?続編が出ない理由と今後の可能性
結局のところ、スペース・スクワッドは打ち切りと断定されたわけではなく、さまざまな事情が重なった結果として「長い長い休止期間」に入っている状態と言えます。
- 複雑なキャスティング調整の難しさ
- 商業的な成果と次作への予算確保
- 制作優先順位の変化
これらが重なり、私たちが待ち望んでいる「続き」はまだ届いていません。しかし、東映のヒーローたちは不滅です。いつかひょっこりと、新しい宇宙刑事が現れたり、宇宙刑事と戦隊の新たなクロスオーバーが発表されたりする可能性は十分にあります。
あの時、劇中で語られた「銀河連邦警察」の計画が動き出すその日まで。私たちは過去の名作を楽しみながら、静かに、しかし熱く待つことにしましょう。
もし、今すぐあのSFアクションの世界に浸りたいのであれば、シリーズ第1弾の興奮が詰まったスペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャーをもう一度見返してみてはいかがでしょうか。あのラストシーンに込められた希望は、まだ消えていないはずです。

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