「ファッションデザイナーになりたい」「パリコレモデルになりたい」……そんな、一見すると少年漫画らしからぬテーマで熱い感動を巻き起こした『ランウェイで笑って』。
全22巻、約4年の連載を経て幕を閉じた本作ですが、ネット上では今もなお「打ち切りだったの?」「急に終わった気がする」といった声が絶えません。これから読もうと思っている方や、アニメから入ったファンにとっては、その幕引きがどうだったのか気になるところですよね。
今回は、なぜ『ランウェイで笑って』に打ち切り説が浮上したのか、その真相と完結後のリアルな評価について、ファン目線で深く掘り下げていきます。
『ランウェイで笑って』は本当に打ち切りだったのか?
結論からお伝えしましょう。この作品は、決して打ち切りではありません。
2017年から『週刊少年マガジン』で連載がスタートし、2021年7月に単行本22巻(210話)をもって、物語は堂々の完結を迎えました。週刊連載で4年以上も続き、単行本も20巻を超えるボリュームがある作品が、人気低迷による強制終了、いわゆる「打ち切り」になることはまずありません。
では、なぜ「打ち切り」というキーワードがこれほどまでに検索されているのでしょうか。そこには、読み終えた読者なら誰もが抱く、ある「共通の違和感」が関係していました。
終盤のストーリーが急加速した「駆け足感」
打ち切り説がささやかれる最大の要因は、物語終盤のテンポの良すぎる……いえ、良すぎた「加速」にあります。
それまで、主人公の都村育人とヒロインの藤戸千雪が、一歩ずつ泥臭く夢を追いかける姿が丁寧に描かれてきました。しかし、クライマックスに差し掛かると、物語は数年単位の時間を一気に飛ばす「タイムスキップ」を挟むことになります。
読者としては「あのキャラとの対決はどうなったの?」「あのプロジェクトの過程をもっと詳しく見たかった!」という期待があった中で、一気にエピローグ的な展開へと進んだため、「ページ数が足りなくて急いで終わらせたのでは?」という印象を与えてしまったのです。
少年誌における「ファッション」という異色テーマ
もう一つの理由は、掲載誌とのミスマッチへの懸念です。
『週刊少年マガジン』といえば、スポーツやヤンキー、ファンタジーといった「王道」が強い媒体。その中で「服作り」や「モデル」という繊細なテーマを扱う本作は、常に「コアなファンは多いけれど、大衆向けの順位はどうなのだろう?」というファンのハラハラ感にさらされていました。
「いつか終わってしまうのではないか」というファンの不安が、完結と同時に「やっぱり打ち切りだったの?」という疑問に変換されてしまった側面があるようです。
アニメ2期の不在が誤解を招いている背景
原作の完結だけでなく、テレビアニメ化の影響も無視できません。
2020年に放送されたアニメ版は、原作の初期エピソードである「芸華祭編」までを非常にクオリティ高く描き、多くのファンを魅了しました。
しかし、放送終了から時間が経過しても「第2期制作決定」の報が届かないことで、「原作が打ち切りになったから、アニメも立ち消えになったのでは?」と推測する人が増えてしまったのです。
アニメの区切りの良さとストックの関係
アニメ1期は、育人と千雪がそれぞれのスタートラインに立つ、物語として非常に区切りの良いところで終わっています。アニメから入った視聴者にとっては、その後の展開が原作で完結していることを知らない場合も多く、情報の空白が「打ち切り説」を補強してしまいました。
実際には、原作の累計発行部数は300万部を超えており、メディアミックス作品としても成功の部類に入ります。アニメの続編がないからといって、原作の価値や完結の正当性が損なわれるものではありません。
完結後の読者の評価:納得感と「ロス」の狭間で
物語が完結した際、ファンの間ではどのような声が上がったのでしょうか。SNSやレビューサイトを見ると、その評価は「納得のハッピーエンド」と「もっと見たかったという未練」に二分されています。
夢の到達点を描ききった感動のラスト
最終回まで読み進めた読者の多くは、結末に対して非常に高い満足度を示しています。
身長158cmというモデルとしては絶望的な条件を抱えた千雪と、経済的な事情からデザイナーの夢を諦めかけていた育人。この二人が、お互いを「最高のライバルでありパートナー」として認め合い、世界の舞台に立つ姿には、打ち切りという言葉を吹き飛ばすほどの説得力がありました。
コンプレックスを武器に変え、不可能を可能にするという一貫したメッセージがブレることなく描ききられた点は、多くのクリエイターからも称賛されています。
「もっと見たかった」という贅沢な悩み
一方で、打ち切りを疑ってしまうほどの駆け足展開には、やはり寂しさを感じる声も目立ちます。
- 宿敵である綾野遠との最終決戦をもっと詳細に見たかった
- 育人と千雪の恋愛的な進展はどうなったのか
- 他の魅力的なサブキャラクターたちのその後を深掘りしてほしかった
これらの不満は、実は「作品が面白すぎたからこそ、もっとこの世界に浸っていたかった」という裏返しの評価でもあります。中途半端に投げ出されたのではなく、最高の盛り上がりで幕を引いたからこその「ロス」が、打ち切り疑惑という形で表出しているのです。
今から『ランウェイで笑って』を全巻読むべき3つの理由
もし、あなたが「打ち切りかもしれないなら、読むのをやめようかな」と思っているなら、それは非常にもったいないことです。全22巻で完結している今だからこそ、本作をおすすめしたい理由があります。
1. 密度が濃く、中だるみ一切なしの構成
打ち切り説が出るほどのテンポの速さは、言い換えれば「無駄なエピソードが一切ない」ということです。週刊連載にありがちな、引き伸ばしによる中だるみが全くなく、最初から最後まで熱量を維持したまま一気に読み進めることができます。
2. コンプレックスを抱えるすべての人へのバイブル
「才能がない」「環境に恵まれていない」「身体的な特徴で否定される」。そんな悩みを抱えたことがある人にとって、育人と千雪の姿は、どんな自己啓発本よりも背中を押してくれます。自分の「好き」を貫くことの難しさと尊さが、全ページに詰まっています。
3. ファッションの裏側を知る楽しさ
服がどうやって作られ、ショーがどうやって構築されるのか。華やかな舞台の裏にある、デザイナーたちの血の滲むような努力や戦略がリアルに描かれています。この作品を読んだ後、普段着ている服や雑誌のモデルの見え方がガラリと変わるはずです。
もし、これから一気に揃えたいという方は、全巻まとめ買いもおすすめですよ。
ランウェイで笑って 全巻セット『ランウェイで笑って』の打ち切り説を乗り越えて
改めて整理すると、本作は打ち切りではなく、作者の猪ノ谷言葉先生が最後まで描ききった円満完結作品です。
確かに終盤のスピード感には驚かされるかもしれません。しかし、育人と千雪が辿り着いた答えは、4年間の連載の重みをしっかりと感じさせてくれるものでした。少年漫画の枠を超えた「夢」への向き合い方は、完結から時間が経った今でも色褪せることはありません。
打ち切りという噂を気にして、この名作を手に取らないのは本当に損です。全22巻という、長すぎず短すぎない完璧なボリュームで駆け抜ける二人を、ぜひその目で見届けてください。
アニメの続きが気になっている方は、ぜひ原作漫画の1巻から、あるいはアニメの続きとなる9巻あたりから手に取ってみてはいかがでしょうか。
ランウェイで笑って 1巻きっと読み終えた後、あなたも「この終わり方でよかったんだ」と、晴れやかな気持ちで本を閉じることができるはずです。
まとめ:ランウェイで笑ってが打ち切りと言われる理由は?
『ランウェイで笑って』にまつわる「打ち切り」という言葉の裏には、作品が愛されすぎたゆえの「名残惜しさ」と、少年誌という荒波の中で戦い抜いた「異色作への懸念」が隠されていました。
完結までの真相をまとめると以下の通りです。
- 打ち切りではなく、全22巻での円満完結。
- 終盤の駆け足な展開が、ファンの間で打ち切り説を呼ぶ原因となった。
- アニメ2期の未発表が、原作への不名誉な憶測を加速させた。
- 実際には高い評価を得ており、多くの読者に感動を与えるハッピーエンドだった。
この物語は、最後まで自分の力で道を切り拓く人たちの物語でした。打ち切りというノイズに惑わされず、その純粋な熱量をぜひ体験してみてください。
最後になりますが、作品の世界観をより深く楽しみたい方には、猪ノ谷先生の圧倒的な画力を堪能できる紙のコミックスや、手軽に読める電子書籍もおすすめです。
ランウェイで笑って 22巻ランウェイで笑ってが打ち切りと言われる理由は?完結までの真相と読者の評価を徹底解説してきましたが、あなたの疑問は解消されたでしょうか。一歩踏み出す勇気をくれるこの作品が、一人でも多くの人に届くことを願っています。

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