生活保護の打ち切りと死亡後の全手続き|葬儀費用や孤独死への対応を専門家が解説

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生活保護を受けていた大切な方が亡くなったとき、あるいは「生活保護の打ち切り」という言葉が頭をよぎるような厳しい状況に直面したとき、残されたご家族や関係者の方は、悲しみとともに大きな不安を感じることでしょう。

「葬儀代はどうすればいいの?」「役所への手続きは?」「もし孤独死だったら…」

こうした切実な悩みを解決するために、生活保護受給者が亡くなった後の実務的な流れや、葬祭扶助(福祉葬)の仕組み、そして打ち切りに伴うリスクについて、専門的な視点から分かりやすく解説します。


生活保護受給者が死亡した際にまずすべきこと

生活保護受給者が亡くなった場合、その時点で「保護」の権利は消滅します。つまり、亡くなった瞬間から、生活保護法に基づく金銭的なサポートはストップするということです。

まず最初に行うべきは、担当のケースワーカー(福祉事務所)への連絡です。これは、葬儀費用の補助を受けるためにも、法的な手続きを完了させるためにも最も重要なステップとなります。

自宅で亡くなっているのを発見した(孤独死)の場合は、役所の前にまず警察へ連絡してください。事件性の有無を確認する検視が行われるため、現場の状況を変えずに待機する必要があります。病院で亡くなった場合は、医師から発行される死亡診断書を大切に保管しておきましょう。

この段階で焦って民間の葬儀社に高額なプランで申し込んでしまうと、後述する「葬祭扶助」が受けられなくなる可能性があるため、注意が必要です。


葬儀費用を国が負担する「葬祭扶助制度」の仕組み

生活保護受給者には、遺産がほとんどないケースが一般的です。また、引き取る親族も困窮している場合、葬儀費用を捻出することができません。そこで用意されているのが、生活保護法第18条に基づく「葬祭扶助(そうさいふじょ)」です。

いわゆる「福祉葬」や「直葬」と呼ばれるもので、一般的なお葬式のような通夜や告別式は行わず、火葬のみを行うための費用が支給されます。

支給の対象となるのは、主に以下の2つのパターンです。

  • 亡くなった方に遺留金がなく、葬儀を行う人がいない場合(家主や民生委員などが手配する場合)
  • 葬儀を行う親族(扶養義務者)自身が困窮しており、費用を支払う能力がない場合

支給額は地域(級地)によって異なりますが、およそ20万円前後が目安です。この範囲内で、検案、死体の運搬、火葬、納骨といった最低限必要な項目がカバーされます。

ここで最も重要なポイントは、必ず「葬儀を行う前」に福祉事務所へ申請することです。葬儀が終わった後に「お金がないから助けてほしい」と申請しても、原則として認められません。「葬儀を行えた=支払う能力があった」とみなされてしまうからです。


孤独死と遺品整理・残置物の取り扱いについて

近年、単身の受給者が自宅で亡くなる「孤独死」が増加しています。この場合、葬儀以外の問題として「遺品整理」が浮上します。

結論から言うと、福祉事務所は遺品整理の費用を出しません。生活保護の支給対象はあくまで「生存している本人」であるため、死後の清掃や片付けに公金を使うことができないのです。

遺品整理の責任は、第一に相続人(親族)にあります。もし親族が相続放棄をした場合や、最初から身寄りがない場合は、賃貸物件のオーナー(家主)や管理会社が負担せざるを得ないのが現状です。

孤独死の現場では、消臭や消毒を行う特殊清掃が必要になることもあります。こうした万が一の事態に備え、最近では孤独死保険への加入を推奨するケースも増えています。遺品の中に現金(遺留金)がある場合は、まず葬儀費用や未払いの入院費に充てられ、それでも余れば相続人に引き継がれるか、最終的に国庫に入ることになります。


不当な「生活保護の打ち切り」が招く悲劇を防ぐために

「生活保護 打ち切り 死亡」というキーワードで検索される方の中には、制度の不適切な運用によって命が失われる事態を危惧している方もいるはずです。

本来、生活保護は憲法25条の「生存権」を守るための最後のセーフティネットです。しかし、過去には就労指導に従わないといった理由で強引に保護を廃止(打ち切り)し、その後に受給者が餓死や自殺に至るという痛ましい事件が起きています。

役所から「もう働けるはずだ」「辞退届を書いてほしい」と迫られたとしても、生活の目処が立たない状態で応じる必要はありません。もし不当な打ち切りの通知が届いた場合は、以下の手段で対抗することが可能です。

  • 審査請求:決定に不服がある場合、知事に対して再審査を求めることができます。
  • 執行停止の申し立て:審査請求の結果が出るまで、打ち切りを一時的に止めるよう求める手続きです。

一人で悩まず、法テラスや生活保護支援団体などの専門家に相談することが、最悪の事態を防ぐ唯一の方法です。


借金がある場合の注意点と相続放棄の判断

受給者が亡くなった際、実は借金を抱えていたというケースも少なくありません。生活保護費から借金を返済することは禁じられていますが、隠れて借り入れをしていたり、受給前の負債が残っていたりすることがあります。

このとき、形見分けのつもりで故人の通帳から現金を引き出したり、価値のある遺品を持ち帰ったりすると、「相続を承認した」とみなされる恐れがあります(単純承認)。そうなると、故人の借金もすべて相続人が背負うことになってしまいます。

プラスの財産よりもマイナスの財産(借金)が多いことが明らかな場合は、家庭裁判所で「相続放棄」の手続きを行うことを検討してください。相続放棄をしても、葬祭扶助を利用した火葬を行うこと自体は、道徳的な見地から認められることがほとんどです。


生活保護の打ち切りと死亡後の全手続きに関するQ&A

よくある疑問をリスト形式でまとめました。

  • Q:生活保護を受けていた親が亡くなった。残った保護費はどうなる?
    • A:亡くなった日までの日割り計算となり、それ以降の分は役所に返還する必要があります。もし亡くなった後に口座に振り込まれてしまった場合は、手をつけずに担当ケースワーカーの指示を仰いでください。
  • Q:生活保護の打ち切りを予告されたが、病気で働けない。どうすればいい?
    • A:医師の診断書を用意し、現在の健康状態では就労が不可能であることを客観的に証明する必要があります。納得がいかない場合は、すぐに弁護士などの専門家に相談してください。
  • Q:身寄りのない受給者の遺骨はどうなる?
    • A:引き取り手がいない場合、自治体が火葬を行い、一定期間(多くの場合は5年程度)安置した後に、無縁塚などに合祀されます。

まとめ:適切な知識が命と尊厳を守る

生活保護は、人生のどん底にいる人を支え、再び立ち上がるための制度です。しかし、その終わり(死亡)や中断(打ち切り)の局面では、複雑な手続きや法的リスクが伴います。

今回解説した通り、万が一の際には「まず役所へ連絡する」「葬祭扶助を正しく申請する」「不当な打ち切りには法的手段で対抗する」という3点を忘れないでください。

もし、生活の維持が困難で精神的にも追い詰められているのなら、まずは適切な相談窓口を頼ってください。情報収集のために、自宅で手軽に調べ物ができるFire HD 8 タブレットのようなデバイスを活用して、支援団体のサイトや法律の知識を蓄えておくことも、自分や家族を守る一歩になります。

生活保護の打ち切りと死亡後の全手続きについて正しく理解しておくことは、故人の尊厳を守り、残された人のこれからの生活を守ることにも繋がります。この記事が、不安の中にいるあなたの助けになれば幸いです。

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