「えっ、コワすぎってもう新作出ないの?」「もしかして打ち切りになっちゃった?」
ホラー映画界に彗星のごとく現れ、物理で幽霊をなぎ倒す異色のモキュメンタリー(擬似ドキュメンタリー)シリーズ。その熱狂的なファンであればあるほど、最近の展開を見て「超コワすぎ!」の今後が気になって夜も眠れないのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、このシリーズは「打ち切り」という悲しい終わり方をしたわけではありません。むしろ、これ以上ないほどの熱量で一つの大きな節目を迎えたというのが正解です。
なぜ打ち切りという噂が流れたのか、そして私たちの愛した工藤・市川・田代の3人組にはもう会えないのか。これまでの経緯と、最新作戦慄怪奇ワールド コワすぎ!から読み解くシリーズの現在地を徹底的に掘り下げていきます。
そもそも「超コワすぎ!」とは何だったのか?シリーズの変遷を整理
「コワすぎ!」シリーズを追いかけていると、タイトルがコロコロ変わるので混乱してしまいますよね。まずは、打ち切り説の出どころを探るためにも、シリーズの歴史をサクッとおさらいしましょう。
始まりは2012年。白石晃士監督が放った「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」でした。レンタルビデオショップの棚に並んでいた低予算ホラーかと思いきや、中身は暴君ディレクターの工藤がバット片手に幽霊や神に立ち向かうという、前代未聞のアクション・ホラー。これがネットを中心に爆発的な人気を呼びました。
その後、シリーズは一度「最終章」を迎え、異世界へと消えた工藤たちを描いて完結したかに見えました。しかし、ファンの熱い声に応えて始まったのが「超コワすぎ!」シリーズです。
「超」と付いたことで、物語はリブート(再始動)に近い形を取り、設定もよりパワーアップ。FILE-01戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨!コックリさん、FILE-02戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-02 暗黒奇譚!蛇女の怪と立て続けにリリースされ、ファンは狂喜乱舞しました。
ところが、この「超」名義でのリリースが2作でパタリと止まってしまったこと。これが「打ち切り説」を加速させる大きな要因となったのです。
なぜ打ち切りと言われた?ファンを不安にさせた3つの理由
ネットの検索窓に「超コワすぎ 打ち切り」という不穏な言葉が並ぶのには、それなりの理由がありました。
一つ目は、先ほど触れた「超」シリーズの短さです。無印のシリーズが劇場版を含めて7作近く続いていたのに対し、「超」はたったの2作。あまりにも展開が早すぎたため、「制作費が尽きたのか?」「大人の事情で打ち切りになったのでは?」と邪推する声が上がったのは無理もありません。
二つ目は、長い空白期間です。FILE-02の発売から数年間、シリーズとしての音沙汰がなくなりました。白石監督自身が他のプロジェクト(貞子vs伽椰子や不能犯など)で多忙を極めていたこともありますが、音信不通の状態が続けば「プロジェクト自体が消滅した」と思われても不思議ではありません。
三つ目は、メディア露出の変化です。当初はDVDのレンタルが主戦場でしたが、配信プラットフォームの普及により、どこで新作が見られるのか不透明な時期がありました。これらが重なり、ファンの間で「もう続編は作られない=打ち切り」という解釈が広まってしまったのです。
2023年「戦慄怪奇ワールド コワすぎ!」で示された真実
しかし、2023年。そんな不安を力技でねじ伏せるような大事件が起こりました。劇場版戦慄怪奇ワールド コワすぎ!の公開です。
この作品は、タイトルから「超」が外れ、新たに「ワールド」を冠して登場しました。内容を観れば一目瞭然なのですが、これは「超コワすぎ!」の打ち切りどころか、シリーズ10年以上の歴史に決着をつける、まさに「集大成」といえる作品でした。
白石監督は舞台挨拶やインタビューでも、「これでやりたいことはやり切った」という趣旨の発言をしています。つまり、私たちが目にしている現状は「打ち切り」による強制終了ではなく、作者が納得して描き切った「円満な完結」なのです。
この最新作では、工藤の狂気、市川の献身、田代のカメラワークのすべてが過去最高密度で描かれました。ラストシーンを見届けたファンの多くが「悲しいけれど、これは最高の終わり方だ」と涙したのも記憶に新しいところです。
続編の可能性はゼロ?白石ホラー・ユニバースの未来
「完結」と言われると、もう二度とあの3人を見られないのかと寂しくなりますよね。ですが、希望を捨てるのはまだ早いかもしれません。
白石晃士監督の作品には「スターシステム」という特徴があります。一言でいえば、同じ俳優が演じる似たようなキャラクターや、共通の概念が別作品にも登場するという手法です。
例えば、ドラマシリーズオカルトの森へようこそ。ここには「コワすぎ!」を彷彿とさせるカメラマンや、怪異に立ち向かう人々が登場し、実質的な精神的続編として楽しむことができます。また、白石監督は過去にも「これで終わり」と言いつつ、数年後にひょっこり新作を出す「終わる終わる詐欺(褒め言葉)」の前科(?)があります。
現在は、メインキャラクターの物語は一段落した状態ですが、白石監督が新しいアイデアを思いついたとき、あるいは強力なスポンサーが現れたとき、「超コワすぎ! 復活編」なんてタイトルが踊る日は絶対に来ないとは言い切れません。
もし新作を待ちきれないという方は、監督の他のPOV(主観視点)作品、例えばノロイやカルトをチェックしてみてください。そこには必ず「コワすぎ!」の遺伝子が流れていますから。
今こそ振り返る!シリーズを100倍楽しむための視聴順
「打ち切りじゃないなら、もう一度最初から追いかけたい!」という方のために、今おすすめの視聴ルートをご紹介します。
まずは無印の「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」FILE-01から順に追うのが王道です。最初はただの心霊映像集かと思いきや、徐々に物語が繋がり、FILE-04戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さんあたりから一気にギアが上がります。
そして「超コワすぎ!」の2作を経て、2023年の劇場版へ。この流れで観ることで、工藤ディレクターという男がいかにして「最恐」へと上り詰めたのか、その魂の軌跡を完璧に補完できます。
最近ではU-NEXTやAmazon Prime Videoなどの配信サービスでも定額で観られるようになっています。DVDをわざわざ借りに行かなくても、スマホ一つで震え上がれる(あるいは工藤の暴挙に爆笑できる)時代になったのは嬉しい限りですね。
超コワすぎは打ち切り?続編の可能性は?完結の理由とファンの疑問を徹底解説!:まとめ
「超コワすぎ!」が打ち切りになったのではないかという不安は、シリーズを愛するがゆえの杞憂でした。
公式には2023年の劇場版をもって一つの大きな物語が完結しており、それは「打ち切り」ではなく、制作陣による全力の「ゴール」です。工藤、市川、田代の3人が見せた勇姿(と暴挙)は、日本のホラー史に刻まれるべき完璧なフィナーレを迎えました。
現時点で明確な続編の予定はありませんが、白石監督の創作意欲は衰えることを知りません。形を変え、作品を変え、また私たちを驚かせてくれる怪異がどこかで産声を上げているはずです。
もしあなたがまだ2023年の劇場版を観ていないのであれば、今すぐ戦慄怪奇ワールド コワすぎ!をチェックしてください。打ち切りの噂なんてどうでもよくなるほどの衝撃と、確かな「シリーズの答え」がそこには待っています。
運命に逆らい、神すらも殴り飛ばす。そんな彼らの物語は、私たちの心の中でこれからも「進行中」なのです。

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