「あ、この曲、どこかで聴いたことがある!」
YouTubeやTikTok、SNSのショート動画を眺めているとき、絶体絶命のピンチや、爆笑必至のハプニングが起こる直前で画面が止まり、セピア色に染まる……。そして画面の隅には、独特な「To Be Continued」の矢印。バックで流れるのは、どこか不穏で、でも最高にクールなアコースティックギターの音色。
ネットの世界で一度は見かけたことがあるはずの、あの「お約束」の演出。実はこれ、大人気アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』が元ネタなんです。
今回は、ジョジョを知っている人も、ミームで初めて知ったという人も、思わず「へぇ〜!」と膝を打つような、あの演出の裏側を徹底的に深掘りしていきます。曲名から矢印の由来、そしてなぜ世界中で愛されるネタになったのか、その秘密を解き明かしましょう!
「To Be Continued」の衝撃的な元ネタとあの名曲の正体
まず気になるのが、あの印象的な音楽ですよね。ジャカジャカと刻まれるギターのイントロを聴くだけで、「あ、何かが起きる……!」とワクワクしてしまうあの曲。
あの曲の正体は、イギリスの伝説的なプログレッシブ・ロックバンド、Yes(イエス)が1971年に発表した楽曲『Roundabout(ラウンドアバウト)』です。
ジョジョのアニメ第1部「ファントムブラッド」と第2部「戦闘潮流」のエンディングテーマとして採用されたこの曲は、なんと50年以上も前の楽曲。そんなクラシックな名曲が、現代のアニメ演出と融合して、世界的なブームを巻き起こしたのです。
なぜ1971年の曲が選ばれたのか? それは原作者である荒木飛呂彦先生の「音楽愛」に理由があります。荒木先生は筋金入りの洋楽ファンとして有名で、キャラクター名や特殊能力「スタンド」の名前にも、実在するバンド名や曲名を数多く引用しています。
アニメ化の際、スタッフが荒木先生に「当時の執筆中に何を聴いていたか」をヒアリングし、そのリストの中から選ばれたのがこの『Roundabout』だったのです。まさに、作品の魂が宿った選曲と言えますね。
もし、この名曲を最高の音質で楽しみたいならAirPods Proやソニー ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-1000XM5を使って、細部まで作り込まれたベースラインを堪能してみるのもおすすめです。
画面を彩る「矢印」のロゴに隠された秘密
音楽と同じくらい存在感を放っているのが、画面の左下からスッと現れる「To Be Continued」という文字が入った矢印です。
このデザイン、実はアニメのオリジナルではありません。原作漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の連載当時から、各話の最後に必ず描かれていたデザインがベースになっています。
荒木先生の描く漫画は、一コマ一コマが絵画のような芸術性を持っています。あの矢印も、単なる「続く」という記号ではなく、一つのグラフィックデザインとして完成されているんです。アニメ版では、この原作へのリスペクトを込めて、原作通りのフォントや形状が再現されました。
アニメでの使い方がまた秀逸で、物語が一番盛り上がる瞬間、つまり「引き」のタイミングで絶妙に現れます。視聴者はあの矢印を見た瞬間、「ああ!ここで終わりか!来週まで待てない!」という、心地よいもどかしさを感じることになるわけです。
ジョジョの物語を自宅で一気に振り返るなら、Fire TV Stick 4Kを使って大画面で視聴すると、あの演出の迫力がより一層伝わりますよ。
なぜ世界中で「ミーム」として大流行したのか?
さて、ここからが本題です。なぜジョジョを観たことがない人までが、この「To Be Continued」を知っているのでしょうか。
その理由は、海外のネットユーザーたちがこの演出を「あるある動画」のオチとして使い始めたことにあります。いわゆる「To Be Continued Meme(ミーム)」の誕生です。
このミームの面白いところは、その「文法」が確立されている点にあります。
- 日常のなかで、誰かがとんでもないミスをしたり、危機が迫ったりする映像が流れる。
- 決定的な瞬間(たとえば、椅子から転げ落ちる直前、ボールが顔に当たる寸前など)で映像がストップ。
- 画面がセピア色になり、『Roundabout』のイントロが流れ、「To Be Continued」の矢印が出る。
この一連の流れが、一種の「フリーズフレーム・ギャグ」として完成されました。
「この後、絶対に悲惨なことになるけれど、あえてそこは見せない」という、視聴者の想像力をかき立てる演出が、シュールな笑いを生んだのです。
最初はVineという動画プラットフォームで広まり、そこからYouTubeやTikTokへと拡散。今では、海外のバラエティ番組や有名なYouTuberまでもがこの演出をオマージュするほど、インターネット文化の一部として定着しています。
ジョジョの演出が変えた、アニメと音楽の新しい関係
ジョジョのアニメが素晴らしいのは、エンディング曲を単なる「おまけ」にしなかった点にあります。
通常のアニメは、本編が終わってから「はい、ここからエンディングです」と曲が始まりますよね。しかしジョジョの場合、本編のラスト1分くらいから、静かに『Roundabout』のイントロが重なってくるんです。
キャラクターたちが深刻な会話をしている背後で、あの不穏なギターの旋律が鳴り始める。すると、視聴者のボルテージは嫌でも上がります。「来るぞ、来るぞ……!」という予感。そして最高潮のタイミングで画面が止まり、矢印が登場。
この「シームレスな移行」は、視聴者を物語から一瞬たりとも離さない魔法のような演出でした。
この手法は第3部以降も受け継がれ、バングルスの『Walk Like an Egyptian』やサヴェージ・ガーデンの『I Want You』など、時代を彩った洋楽の名曲たちが物語に華を添えてきました。
もし、アニメの全エピソードをじっくり読み解きたいなら、ジョジョの奇妙な冒険 第1部〜第6部 全巻セットを手元に置いて、原作の矢印がどこで出てくるか探してみるのも楽しいですよ。
日常でも使える?ジョジョ的「続く」の楽しみ方
この「To Be Continued」の精神は、私たちの日常生活にもちょっとしたスパイスを与えてくれます。
たとえば、友達とのLINEのやり取りで、あえて重要なことを言わずに「To Be Continued」のスタンプや画像で締めてみる。あるいは、料理で失敗しそうになった瞬間の写真をセピア色に加工してSNSにアップしてみる。
そんな風に、日常のちょっとしたハプニングをジョジョ風に切り取るだけで、なんだか自分の人生がドラマチックな物語の一部になったような気分になれるから不思議です。
ジョジョの魅力は、その独特なポージング(ジョジョ立ち)やセリフ回しだけでなく、こうした「演出の美学」が細部にまで宿っているところにあります。
これからジョジョを観始める人は、ぜひ各話の「ラスト数分間」に注目してみてください。いつ音楽が鳴り始め、どのタイミングで矢印が現れるのか。その完璧な計算に基づいた演出に、きっと鳥肌が立つはずです。
ジョジョ「To Be Continued」の元ネタとは?曲名や矢印の意味、ミーム化の理由を徹底解説!:まとめ
ここまで、ジョジョの「To Be Continued」という演出が持つ、深い歴史と文化的な影響について紐解いてきました。
まとめると、あの演出は以下の3つの要素が奇跡的に融合して生まれたものです。
- 音楽: 1970年代の名曲、Yesの『Roundabout』。
- デザイン: 原作から受け継がれた「矢印」のロゴ。
- 編集: 絶体絶命の瞬間で止める、アニメスタッフの卓越した演出センス。
これらが合わさることで、単なる「次回予告への繋ぎ」を超え、世界中の人々が熱狂するネットミームへと進化を遂げました。
ジョジョという作品は、常に新しく、常に奇妙で、そして常に私たちを驚かせてくれます。あの矢印が現れるたびに、私たちは「次はどんな展開が待っているんだろう?」と胸を躍らせ、物語の続きを待ちわびるのです。
もしあなたがまだジョジョの世界に足を踏み入れていないなら、ぜひ一度、その独特な世界観に触れてみてください。そして、あの音楽とともに「To Be Continued」の矢印を目撃したとき、あなたもきっと、この作品が愛される理由を心から理解できるはずです。
さて、次にあなたが目にする「To Be Continued」は、アニメの中でしょうか、それとも誰かの投稿したおもしろ動画の中でしょうか?
いずれにせよ、あのメロディが聴こえてきたら……それは「伝説」の続きが始まる合図かもしれません。

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