「ジョジョの奇妙な冒険」という作品を語る上で、絶対に外せない要素といえば、独特すぎる「擬音」ですよね。その中でも、初期のインパクトとして今なお語り継がれているのが**「ズキューン(ズキュウウウン)」**です。
ジョジョを読んだことがなくても、この擬音や、それに付随する「そこにシビれる!あこがれるゥ!」というフレーズを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
この記事では、ジョジョの「ズキューン」の元ネタとなった第1部の名シーン、その言葉が持つ深い意味、そしてセットで覚えるべき名セリフについて、ファンならずとも納得の熱量で徹底的に解説していきます。
「ズキューン」の正体は強烈すぎる「キスの音」
まず、そもそも「ズキューン」とは一体何の音なのかという点から整理していきましょう。
これは、シリーズの原点である第1部「ファントムブラッド」の序盤で、宿敵ディオ・ブランドーが、主人公ジョナサン・ジョースターの恋人であるエリナ・ペンドルトンに強引にキスをした際に描き込まれた擬音です。
一般的にキスの擬音といえば「チュッ」や「レロレロ(これは第3部の花京院ですが……)」といった濡れた音を想像しがちです。しかし、作者の荒木飛呂彦先生が選んだのは、まるで衝撃波が走ったかのような「ズキュウウウン」という力強い響きでした。
この擬音ひとつで、単なる恋愛のワンシーンではなく、ディオという男の強引さ、支配欲、そしてエリナの精神に土足で踏み込むような暴力性が表現されているのです。
元ネタは第1部のディオによる卑劣な策略
このシーンがなぜここまで有名なのか。それは、この行為がディオの徹底的な「精神攻撃」の一環だったからです。
イギリスの貴族の子息として育ったジョナサンに対し、養子としてジョースター家に入り込んだディオは、財産だけでなくジョナサンの「居場所」をすべて奪おうと画策します。友人を遠ざけ、ボクシングで恥をかかせ、最後の手として手を出したのが、ジョナサンの心の支えであったエリナでした。
「ジョナサンが大切にしている純潔な少女を、自分が真っ先に汚してやる」
そんな邪悪なエゴイズムが爆発した瞬間が、あの「ズキューン」なのです。ディオはエリナの唇を奪うことで、ジョナサンを絶望の淵に突き落とし、自分の方が上の立場であることを誇示しようとしました。
「そこにシビれる!あこがれるゥ!」という伝説のリアクション
「ズキューン」のインパクトをさらに加速させたのが、その場に居合わせたディオの取り巻きたちによるリアクションです。
彼らはディオの卑劣な行為を見て引くどころか、むしろその悪逆非道っぷりに心酔し、こう叫びます。
「おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!」
このセリフは、現代のネット掲示板やSNSにおいても、誰かがとんでもないこと(あるいはバカげたこと)を成し遂げた際の定型文として定着しました。ディオという圧倒的なカリスマの片鱗が、この名もなきモブキャラの口を通じて読者に伝わった名シーンと言えるでしょう。
ちなみに、このセリフを吐いた子分たちは、後にジョジョの奇妙な冒険 第1部の関連フィギュアやグッズでも、このシーンを再現するパーツとして立体化されるほどの人気を博しています。
泥水で口を洗うエリナの気高さ
「ズキューン」のシーンは、ディオの勝利で終わったわけではありません。ここからが、ジョジョという物語が「人間讃歌」と呼ばれる所以です。
キスをされ、精神的に打ちのめされたはずのエリナ。しかし彼女は、泣き崩れるどころか、近くにあった泥水の水たまりで激しく口を洗いました。
「あんたの唇なんか、泥水よりも汚らわしい!」
無言の、しかしこれ以上ないほど強烈な拒絶です。これには、完璧な勝利を確信していたディオもプライドをズタズタにされ、激昂してエリナを殴ってしまいます。
ディオが「悪」としての器を見せつけた「ズキューン」に対し、エリナが「人間の気高さ」を見せつけたのが「泥水」でした。この対比こそが、第1部の核心を突いているのです。
アニメ版「ズキューン」に隠された驚きの演出
2012年から放送されたテレビアニメ版でも、このシーンは伝説となりました。特に注目すべきは、その「音」です。
アニメ版の音響制作において、「ズキュウウウン」という音は、実はギターの弦を引っ掻く音や、スクラッチ音のような金属的な響きを加工して作られています。
普通、キスのシーンにそんな音は使いませんよね。しかし、原作漫画の文字が持つ「鋭さ」を音にするためには、肉体的な接触音では不十分だったのです。アニメスタッフのこだわりによって、あの衝撃的な一コマは完璧な映像作品へと昇華されました。
現代における「ズキューン」の意味と広がり
連載から30年以上が経過した今、この言葉はジョジョという枠を超えて独り歩きしています。
- 一目惚れした時の「胸に刺さる音」として
- 誰かの奇行を称賛する時の枕詞として
- 強引なアプローチを揶揄する表現として
日常会話で使うには少々マニアックかもしれませんが、SNSやサブカルチャーの世界では、今でも現役バリバリの共通言語です。
もし、あなたの周りで誰かが「そこにシビれる!あこがれるゥ!」と言っていたら、その源流にはあの、ディオとエリナの衝撃的な「ズキューン」があることを思い出してください。
ジョジョの「ズキューン」とは?元ネタの第1部名シーンや意味、名セリフを徹底解説!:まとめ
ジョジョの奇妙な冒険は、第1部から第9部まで続く壮大な物語ですが、そのすべての熱量はあの「ズキューン」から始まったと言っても過言ではありません。
ディオという悪のカリスマ、エリナという不屈のヒロイン、そしてジョナサンという正義の男。彼らの複雑な感情が入り混じったキスの擬音こそが「ズキュウウウン」だったのです。
今回紹介したエピソードを念頭に置いて、改めてジョジョの奇妙な冒険を読み返してみると、また違った味わいを感じられるはずです。
あの独特のポーズやセリフ、そして泥水で洗うエリナの覚悟……。それらすべてを含めて、ジョジョという作品が持つ「シビれる!あこがれるゥ!」魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。
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