ジョジョのED『ラウンドアバウト』を徹底解説!選曲理由や歌詞の意味、演出の秘密まで

ジョジョ
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「物語が最高潮に達した瞬間、あのアコースティックギターの音色が鳴り響く――」

アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』第1部・第2部を視聴した方なら、誰もがその鳥肌が立つような感覚を覚えているはずです。エンディングテーマとして起用されたイエスの名曲『Roundabout(ラウンドアバウト)』。

なぜ、1970年代のプログレッシブ・ロックが、21世紀のアニメ作品にこれほどまで完璧にフィットしたのでしょうか。今回は、ジョジョファンならずとも音楽ファンを唸らせた、この伝説的なエンディングの魅力を余すことなく紐解いていきます。


荒木飛呂彦先生のルーツが息づく『ラウンドアバウト』選曲の舞台裏

ジョジョのエンディングにRoundaboutが選ばれたのは、単なる偶然や制作サイドの思いつきではありません。そこには原作者である荒木飛呂彦先生の、音楽に対する深い造詣と作品への愛が込められています。

荒木先生は、漫画を執筆する際に常に洋楽を流していることで有名です。特に第1部『ファントムブラッド』や第2部『戦闘潮流』を描いていた当時、先生の作業場を彩っていたのが、イギリスのプログレッシブ・ロックバンド「イエス(Yes)」の楽曲でした。

アニメ化の際、エンディング曲をどうするかという議論の中で、荒木先生自らがこの曲を提案したと言われています。それは、先生がジョジョの世界観を構築する際に聴いていた「原点の音」を、映像でも再現したかったからに他なりません。

プログレッシブ・ロックとジョジョの親和性

プログレッシブ・ロック、通称「プログレ」は、複雑な構成や高い演奏技術、そして物語性のある歌詞を特徴とするジャンルです。

  • 数世代にわたる壮大な物語
  • 予測不能な知略戦
  • クラシックな気品と現代的なスタイリッシュさの融合

これらジョジョの要素は、まさにプログレが持つ「実験的でありながら伝統的」という性質と見事にリンクしています。19世紀の英国から始まるジョジョの物語に、70年代の英国ロックが重なる。この必然性が、視聴者に強烈な説得力を与えたのです。


イントロと「To Be Continued」が仕掛けたアニメ演出の革命

『ラウンドアバウト』を語る上で絶対に外せないのが、あの「入り」の演出です。通常、アニメのエンディングは本編が終わってから画面が切り替わり、曲が始まるのが一般的でした。しかし、ジョジョは違いました。

本編のラスト、まさに絶体絶命のピンチや衝撃の事実が発覚した瞬間、あの「キュイーン……」という逆再生ピアノの音と、アコースティックギターのハーモニクスが背後で鳴り始めます。

視聴者の心拍数を操る「被せ」の魔術

このイントロが本編のダイアローグやSEと重なることで、視聴者は「もうすぐ終わってしまう!」という焦燥感と、「次はどうなるんだ!」という期待感を同時に味わうことになります。

そして、最高潮のタイミングで画面の隅に現れる「To Be Continued」の矢印ロゴ。

この一連の流れは、後にインターネット上で「To Be Continuedミーム」として世界中で大流行しました。ハプニング動画の決定的な瞬間にこのイントロとロゴを合成する手法は、海外のファンにとってもこの曲が「何かが起こる予兆」として刷り込まれている証拠です。

特殊エンディングで見せた物語への敬意

第1部の最終回や、第2部のクライマックスなど、重要なエピソードでは演出がさらに豪華になります。

第2部の終盤では、1部の主人公ジョナサン・ジョースターから始まり、2部のジョセフ、そしてその先の血統を感じさせる石壁の演出が曲のリズムに合わせて展開されました。クリス・スクワイアの唸るようなベースラインが、ジョースター家の力強い生命力を象徴しているかのようでした。


歌詞に隠された「宿命の輪」と旅の終わりの意味

『ラウンドアバウト』という言葉には、「環状交差点」や「回り道」という意味があります。一見すると難解なこの曲の歌詞ですが、ジョジョの文脈で読み解くと、非常に深い意味が浮かび上がってきます。

「I’ll be the roundabout」が示すもの

歌詞の中に登場する「I’ll be the roundabout(僕は環状交差点になる)」という一節。これは、ジョジョの物語の根幹である「継承」を象徴していると解釈できます。

第1部の結末において、ジョナサンは非業の死を遂げますが、彼の意志と血統は絶えることなく次世代へ引き継がれます。円を描くように巡り、また新しい出発点へと戻ってくる。この「宿命の円環」こそが、ラウンドアバウトというタイトルに込められた意味と合致するのです。

壮大な自然描写と「家への帰還」

歌詞には「山」「湖」「空」「谷」といった自然の風景が繰り返し登場します。これは第2部でジョセフがメキシコからイタリア、そしてスイスへと世界を股にかけて冒険する姿を予感させます。

また、曲の後半に向かって「家まであと24マイル」というフレーズが出てきます。過酷な戦いの果てに、守るべき場所や愛する人のもとへ帰る。ジョジョの各部に共通する「愛と勇気の賛歌」というテーマが、この古いロックナンバーの中に既に予言されていたかのように感じられます。


伝説のバンド「イエス」を知るとジョジョがもっと面白くなる

ジョジョをきっかけにFragileというアルバムを手にした人も多いでしょう。このアルバムは、イエスの代表作であり、プログレの金字塔です。

イエスのメンバーたちの圧倒的な演奏力は、まるでジョジョに登場する「スタンド」や「波紋」の使い手のようです。

  • スティーヴ・ハウの変幻自在なギター
  • クリス・スクワイアの地を這うような重厚なベース
  • リック・ウェイクマンの華麗なキーボード
  • ジョン・アンダーソンの透明感あふれるボーカル

これらの個性がぶつかり合い、調和する様は、ジョナサンとツェペリ、あるいはジョセフとシーザーが共闘する熱いドラマを彷彿とさせます。

特に、ベースの音作りは非常に独特で、ジョジョのアニメスタッフも「このベースの音がなければジョジョのEDは成立しない」と語るほど、楽曲のキャラクター性が重視されました。


『ラウンドアバウト』が切り開いたジョジョEDの伝統

この曲の成功によって、その後のアニメシリーズのエンディングも「荒木先生の愛聴盤から選ぶ」というスタイルが定着しました。

  • 第3部:バングルス(Walk Like an Egyptian)
  • 第4部:サヴェージ・ガーデン(I Want You)
  • 第5部:エニグマ(Modern Crusaders)
  • 第6部:ダフィ(Distant Dreamer)

これらすべての原点は『ラウンドアバウト』にあります。どの曲も、作品の舞台設定やキャラクターの心情に寄り添いながら、かつての名曲を現代のファンに「再発見」させる役割を果たしました。

ジョジョという作品は、過去の優れた文化をリスペクトしつつ、それを全く新しい形で提示する「黄金の精神」を持っています。その精神を音楽の面で体現しているのが、このエンディング曲なのです。


ジョジョのED『ラウンドアバウト』を徹底解説!選曲理由や歌詞の意味、演出の秘密まで

ここまで見てきたように、Roundaboutは単なるアニメの主題歌という枠を超え、物語の一部として、そして一つの文化現象として今も愛され続けています。

あのイントロが聴こえてくるだけで、私たちはジョナサンの高潔な精神や、ジョセフの不敵な笑みを思い出すことができます。それは、音楽と物語が奇跡的な融合を果たした証拠です。

もし、まだフルバージョンを聴いたことがないという方がいれば、ぜひ一度通して聴いてみてください。8分を超える長尺の中に、ジョジョの物語にも通じるドラマチックな展開が詰まっています。

ジョジョのED『ラウンドアバウト』を徹底解説!選曲理由や歌詞の意味、演出の秘密まで、その魅力を再確認した今、改めてアニメを1話から見返してみるのも良いかもしれませんね。あの「To Be Continued」の瞬間に、再び震えるはずです。

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