「ジョジョの奇妙な冒険」という長い歴史を持つ物語の中で、ひときわ異彩を放ち、世代を超えて愛され続けている男がいます。それこそが、第2部「戦闘潮流」の主人公、ジョセフ・ジョースターです。
第1部の主人公であるジョナサン・ジョースターが「清廉潔白な英国紳士」だったのに対し、ジョセフはその真逆。お調子者で、ずる賢く、時には戦いの最中に「逃げるんだよォーッ!」と叫んで脱兎のごとく逃げ出します。
なぜ、そんな彼が「歴代最高の主人公」の一人に数えられるのでしょうか?今回は、ジョジョ2部の主人公ジョセフの底知れない魅力と、彼の戦いを彩った名シーンを徹底的に解説していきます。
予測不能なトリックスター!ジョセフ・ジョースターの強烈なキャラクター性
ジョセフ・ジョースターを一言で表すなら「愛すべき策士」です。18歳の青年としてニューヨークに現れた彼は、初登場時から警官を相手にハッタリをかまし、コーラの瓶で指名手配犯を撃退するという、これまでのヒーロー像を覆すスタイルを見せつけました。
彼は努力や根性という言葉が大嫌いです。しかし、その裏では相手の心理を完璧に読み切り、数手先まで罠を仕掛けておくという、驚異的な頭脳の持ち主でもあります。
特筆すべきは、彼の「人間臭さ」です。完璧超人ではなく、悔しがり、調子に乗り、そして大切な人のために涙を流す。その喜怒哀楽の激しさが、読者に「次はどんな手を使ってくれるんだろう?」というワクワク感を与えてくれるのです。
また、ジョセフはファッションセンスも抜群です。彼のスタイリッシュなマフラーや、タフなジャケットスタイルを再現したいファンも多いでしょう。もしジョセフのような冒険心を形にしたいなら、ジョジョの奇妙な冒険 超像可動 ジョセフを手元に置いて、その造形美を眺めてみるのも一つの楽しみ方かもしれません。
伝統の「波紋」と「ハッタリ」を融合させた独自の戦闘スタイル
第2部の戦闘において、ジョセフは祖父から受け継いだ「波紋(はもん)」という特殊な呼吸法を武器にします。しかし、ジョセフの波紋は、単なるパワー勝負ではありません。
彼は身の回りにあるあらゆるものを武器に変えます。アメリカのおもちゃであるクラッカーを波紋エネルギーの媒介にする「クラッカーヴォレイ」や、ハト、毛糸、さらには手榴弾や飛行機まで、彼の手に掛かればすべてが致命的な罠へと変貌します。
そして、ジョセフの代名詞とも言えるのが、相手の台詞を先読みする「次にお前は〜と言う!」という挑発です。
これは単なる煽りではなく、相手が次に何を言い、何をしようとしているかを完全に把握しているという宣言です。精神的に優位に立つことで、冷静さを欠いた相手の隙を突き、勝利を確実に引き寄せる。この心理戦の面白さこそが、後の第3部以降の「スタンドバトル」の礎になったと言っても過言ではありません。
宿敵「柱の男」との死闘!人類の存亡をかけた知略の結晶
ジョセフの前に立ちはだかるのは、石仮面を作り出した超生物「柱の男」たち。サンタナ、ワムウ、エシディシ、そしてカーズ。彼らは吸血鬼を遥かに凌駕する身体能力と、数万年を生き抜いてきた戦闘経験を持っています。
普通に戦えば、人間であるジョセフに勝ち目はありません。しかし、ジョセフはこの圧倒的な絶望を「ハッタリ」と「奇策」で切り崩していきます。
例えば、エシディシとの戦いでは、相手の血管を操る攻撃を逆手に取り、見えない糸で罠を張るというトリッキーな戦術を見せました。また、ワムウとの戦車戦では、正々堂々とした武人の誇りを持つ敵に対し、ジョセフもまた「戦士としての敬意」を持って挑みます。
こうした強大な敵とのバトルを通じて、ただの不良少年だったジョセフが、一人の戦士として成長していく過程は、第2部の最大の読みどころです。彼が身につけているようなタフな腕時計、例えばカシオ G-SHOCKのようなアイテムは、過酷な修行や戦いを生き抜くジョセフのイメージにぴったりですね。
シーザー・ツェペリとの魂の絆と涙の名シーン
ジョセフを語る上で絶対に外せないのが、親友でありライバルでもあるシーザー・アントニオ・ツェペリとの関係です。
最初は性格の不一致から衝突ばかりしていた二人ですが、リサリサの下での地獄の修行を経て、言葉を超えた信頼関係を築いていきます。しかし、運命は過酷でした。
ワムウとの戦いで命を落とすシーザー。彼が最期に、自らの命の炎を燃やし尽くしてジョセフのために解毒剤のリングを遺したシーンは、ジョジョ全史の中でも指折りの感涙ポイントです。
「シーザーーーッ!!」
ジョセフの絶叫とともに流れるBGMは、多くのアニメファンの記憶に刻まれていることでしょう。親友の死を乗り越え、彼から託されたバンダナを頭に巻いて決戦に向かうジョセフの姿には、1部から続く「黄金の精神」が脈々と受け継がれています。
究極生命体カーズとの最終決戦!「運」をも味方につける主人公
物語のクライマックス、敵のリーダーであるカーズは、エイジャの赤石の力によって太陽をも克服した「究極生命体(アルティミット・シィング)」へと進化してしまいます。
不老不死、あらゆる生物の能力を併せ持つ最強の存在。これには波紋すら通用しません。誰もが敗北を確信したその時、ジョセフが取った行動は、やはり「逃げる」ことでした。
彼は火山島へとカーズを誘導し、地球そのもののエネルギーを利用するという、常識外れの作戦に出ます。最後は、噴火の衝撃を利用してカーズを大気圏外へと放逐。宇宙の虚無へと消えていくカーズを横目に、ジョセフはハッタリをかまします。
「これも計算のうちか!」と問われ、「ああ!当然だぜ!」と。
実際には運が味方した部分も大きかったのですが、その「運」さえも自分の実力だと言い切るジョセフの不敵な笑みこそ、彼が愛される理由そのものなのです。もし、この戦いを自宅の大画面で振り返りたいなら、Fire TV Stickを使って、アニメ版の第2部を一気見するのも最高に贅沢な時間になるでしょう。
ジョジョ 二 部 主人公から続く物語!3部・4部で見せる老ジョセフの魅力
ジョセフ・ジョースターの素晴らしい点は、第2部だけで終わらないところにもあります。
彼は第3部「スターダストクルセイダース」では、孫の空条承太郎を導く経験豊かなガイド役として再登場します。年齢を重ねても、その「お調子者」な性格と「いざという時の判断力」は健在。スタンド「隠者の紫(ハーミットパープル)」を駆使し、若き一行を支えます。
さらに、第4部「ダイヤモンドは砕けない」では、79歳の高齢となって登場。少しボケてしまった姿に寂しさを覚えるファンもいましたが、透明な赤ん坊を助けるために自分の手首を切って血で居場所を知らせるシーンでは、彼の中に流れる「ジョースターの血」が少しも枯れていないことを証明してくれました。
一人の男の10代から晩年までを追いかけられるのは、長いシリーズであるジョジョならではの体験です。ジョセフというキャラクターを通じて、私たちは「人は老いても、その精神の輝きは失われない」という勇気をもらえるのです。
最後に、ジョセフの戦いの歴史をもっと深く知りたい方は、ジョジョの奇妙な冒険 第2部 モノクロ版などのコミックスを読み返してみることをおすすめします。活字やアニメとはまた違う、荒木飛呂彦先生の圧倒的な筆致による「策士の勇姿」がそこにはあります。
ジョジョ2部主人公、ジョセフ・ジョースター。彼は単なる強者ではなく、弱さを知った上で、知恵と勇気で運命を切り拓く、最高にクールで人間味あふれるヒーローなのです。

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