ジョジョの空の色はなぜ黄色?荒木飛呂彦の色彩哲学とアニメ演出の謎を解明

ジョジョ
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『ジョジョの奇妙な冒険』を観ていて、ふと「あれ?」と思ったことはありませんか?特に第4部「ダイヤモンドは砕けない」のアニメを観たとき、画面いっぱいに広がる「真っ黄色な空」に衝撃を受けた方も多いはずです。

現実の世界では青いはずの空が、ジョジョの世界では黄色やピンク、時には紫に染まる。この独特すぎる色彩感覚には、単なる「おしゃれ」を超えた、原作者・荒木飛呂彦先生の深いこだわりと、アニメ制作陣による緻密な演出意図が隠されています。

今回は、ファンを魅了してやまない「ジョジョの空の色」の正体について、芸術的なルーツや心理的効果から徹底的に深掘りしていきましょう。


荒木飛呂彦先生がたどり着いた「色の自由」という境地

ジョジョの色彩を語る上で欠かせないのが、原作者である荒木飛呂彦先生の独特な芸術観です。荒木先生のカラー原画をパラパラと見返してみてください。同じキャラクターであっても、表紙ごとに髪の色や服の色がガラリと変わっていることに気づくはずです。

巨匠ゴーギャンからの啓示

荒木先生はインタビューなどで、自身の色彩感覚に大きな影響を与えた存在として、フランスのポスト印象派画家、ポール・ゴーギャンを挙げています。

ゴーギャンの作品には、砂浜を真っピンクに塗ったり、木々を鮮やかな赤で描いたりするものが多くあります。これを見た荒木先生は「木は緑、空は青と決める必要はないんだ」という強烈な解放感を得たといいます。

「現実の通りに塗らなくてもいい。その瞬間に感じたエネルギーや、絵としての美しさを優先していいんだ」

この「色の自由」こそが、ジョジョという作品に唯一無二のオーラを与えている根源なのです。

固定されないキャラクターカラー

一般的な漫画やアニメでは「このキャラの服は赤」と厳密に決まっているのが普通です。しかし、ジョジョには公式の「決定色」が事実上存在しません。

例えばジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けないの主人公、東方仗助の制服も、ある時は濃紺、ある時は紫、ある時は深緑で描かれます。これは、その時の背景とのバランスや、キャラクターが置かれた状況、あるいは荒木先生の「その日の気分」といったライブ感を重視しているからです。


第4部「ダイヤモンドは砕けない」の黄色い空が持つ意味

アニメ第4部を象徴する「黄色い空」。これには、物語の舞台である「杜王町(もりおうちょう)」という町のキャラクター性が色濃く反映されています。

日常に潜む「違和感」の象徴

第4部のテーマは「日常の中に潜む異常性」です。一見すると平和で穏やかな地方都市ですが、実はその影に連続殺人鬼が潜んでいる。この「どこかおかしい」「何かがズレている」という不気味な感覚を視覚的に伝えるために、空を黄色く設定したと言われています。

もし空が抜けるような青空だったら、物語はもっと爽やかな青春ものに見えたかもしれません。しかし、空を黄色、道路を紫、木々をピンクといった具合に配色を「反転」させることで、視聴者の脳に「ここは普通の世界ではない」というアラートを鳴らし続けているのです。

ポップでアーティスティックな世界観

また、第4部はエキセントリックなキャラクターが多く登場し、作風自体も非常にファッショナブルです。黄色い空は、そんなポップな世界観を引き立てる背景として最高の役割を果たしています。

アニメ制作チームは、荒木先生のカラー原画が持つ「アート作品としてのジョジョ」を映像で再現しようと試みました。その結果、あえて写実性を捨て、デザイン性を重視したあの独特の色彩設計が誕生したのです。


第5部「黄金の風」が描くイタリアの情熱とピンクの空

舞台をイタリアに移した第5部では、空の色はさらにドラマチックに変化します。ここでは「黄色」よりも「ピンク」や「オレンジ」「紫」といった色が多用されました。

地中海の光とルネサンスの色彩

イタリアはルネサンス美術の聖地です。第5部の色彩は、古典的な絵画が持つ重厚さと、地中海の強烈な太陽光をイメージして構成されています。

夕暮れ時のような、あるいは夜明け前のような、刻一刻と変化する空の色。それは、過酷な運命に立ち向かい、短い命を燃やすジョルノ・ジョバァーナたちの生き様そのものを表しているかのようです。

感情の爆発を表現する「色指定の逆転」

ジョジョのアニメでファンが最も熱狂する演出の一つに、バトルの最高潮で画面全体の色がガラリと変わるシーンがあります。

これは「カラーパレットの変更」と呼ばれ、キャラクターの感情が爆発した瞬間や、スタンド能力が決定打を与えた瞬間に発動します。空が突然緑色になったり、キャラクターがネオンカラーのように光ったりするこの演出は、漫画の「トーン」や「集中線」を映像的に翻訳した、非常にジョジョらしい表現と言えるでしょう。


ジョジョの色彩感覚を楽しむためのガジェット

ジョジョの美しいグラフィカルな映像を堪能するには、ディスプレイの再現性も重要です。最新のデバイスを使えば、荒木ワールドの繊細な色のグラデーションをより深く楽しむことができます。

  • 高精細な映像体験に: iPad Pro有機ELディスプレイを搭載したモデルなら、第5部の深い紫や、第4部の鮮烈なイエローも、濁ることなく鮮やかに再現されます。
  • 大画面で世界観に浸る: Fire TV Stick 4K Maxテレビの大画面で見ると、背景の細かな筆致や空の階調までしっかり確認でき、まるで動く画集を観ているような感覚に陥ります。

聖地巡礼で感じる「現実」と「ジョジョの空」

第4部のモデルとなった宮城県仙台市や、第5部の舞台であるイタリアの各地。実際にこれらの場所を訪れる「聖地巡礼」を行うファンも多いですが、現実の空はもちろん青いです。

しかし、ジョジョを深く読み込んだファンの中には、「夕暮れ時の特定の光の指し方が、アニメのあの黄色い空に見えた!」と感動する人も少なくありません。

荒木先生やアニメのスタッフは、単にデタラメに色を選んでいるわけではありません。現実の風景の中にある「特定の感情を呼び起こす光の成分」を抽出し、それをデフォルメして表現しているのです。だからこそ、私たちはあの非現実的な色の中に、ある種の「真実味」を感じてしまうのかもしれません。


結論:ジョジョの空の色は見る者の心を映し出す鏡

『ジョジョの奇妙な冒険』において、空の色は単なる背景ではありません。それは登場人物たちの熱い鼓動であり、潜んでいる邪悪な気配であり、そして読者や視聴者の感情を揺さぶるための「装置」なのです。

「空は青いもの」という固定観念を捨ててジョジョの世界に飛び込むと、そこには私たちが普段見落としている色彩の豊かさが広がっています。

次にアニメや漫画を楽しむときは、ぜひ背景の隅々にまで注目してみてください。キャラクターの叫びとともに変化するジョジョの空の色は、きっとあなたの心に新しいインスピレーションを与えてくれるはずです。

もし、もっと深くジョジョの世界観に浸りたいなら、画集を手に取ってみるのもおすすめです。JOJO A-GO!GO!などの画集では、印刷物ならではの圧倒的な色彩の迫力を体験できます。

次はどの部の、どんな「色」が私たちの度肝を抜いてくれるのか。ジョジョの旅は、色彩という名のスタンド能力と共に、これからも続いていきます。

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