「もしも、あの時ベジータが負けていたら?」「もしも、ナメック星人が全員合体してフリーザに挑んでいたら?」
ドラゴンボールファンなら、誰もが一度はそんな「if(もしも)」の世界を空想したことがあるはずです。その究極の形を圧倒的なクオリティで描き出し、世界中のファンを熱狂させている巨大なプロジェクトがあります。それが『ドラゴンボール マルチ バース(DBM)』です。
公式の『ドラゴンボール超』でも「12の宇宙」という概念が登場しましたが、このマルチバースはそれとは全く異なる独自の解釈と、原作愛に満ちた「並行世界」の物語を展開しています。
今回は、この壮大な物語の全貌から、各宇宙の驚くべき設定、そして誰が一番強いのかという最強議論まで、徹底的に深掘りしていきます。
ドラゴンボール マルチ バースの正体と物語の始まり
まず最初にハッキリさせておくべきなのは、この作品がフランスの有志ファンによって制作されている「ファンコミック(二次創作)」であるという点です。しかし、そのクオリティはもはや同人の域を完全に超えています。
物語の舞台は、原作の「魔人ブウ編」から10年後。ウーブが悟空の弟子として修行に励んでいる時期から始まります。ある日、第1宇宙の「界王神」たちが、未知のテクノロジーを持つ鳥のような種族「ヴァルガ人」と共に、あらゆる並行世界から戦士を集めて「全宇宙最強決定戦」を開催すると宣言します。
優勝者には、どんな願いでも3つ叶えられる「ナメック星の巨大ドラゴンボール」が与えられる。この呼びかけに応じ、20の異なる歴史を歩んだ宇宙から、誰もが知るキャラクターや、見たこともない姿に進化した戦士たちが集結したのです。
全20宇宙の衝撃設定!運命を分けた「if」の分岐点
この作品の醍醐味は、各宇宙が「原作のあるポイントで運命が変わった世界」であることです。主要な宇宙の設定をいくつかピックアップして紹介します。
第1宇宙:平和すぎる神々の世界
全ての始まりである主催者の宇宙です。ここでは邪悪な存在が一切現れず、界王神たちが平和に統治しています。彼らがなぜこの大会を開いたのか、その真の目的も物語の鍵となります。
第7宇宙:全ナメック星人の融合体「ガスト・カルコル」
原作ファンなら一度は想像したはずです。「ネイルやピッコロだけでなく、全ナメック星人が合体したらどれほど強いのか?」と。この宇宙では、フリーザの侵攻を止めるために全ナメック星人が一人の戦士「ガスト・カルコル」へと融合しました。彼はフリーザを瞬殺し、コルド大王をも退け、銀河に平和をもたらした伝説の守護神です。
第13宇宙:カカロットが頭を打たなかった世界
もし悟空が地球に到着した際、谷底に落ちて頭を打たず、凶暴なサイヤ人のまま成長していたら?という恐ろしい世界です。彼は地球を滅ぼし、後にベジータ、ナッパ、ラディッツと合流。超サイヤ人に目覚めた彼らはフリーザを倒し、宇宙の残虐な支配者として君臨しています。
第16宇宙:合体が解けなかったベジット
魔人ブウの体内でポタラ合体が解けず、そのまま定着してしまった世界です。ベジットは宇宙最強の存在として君臨し、チチとブルマの両方と家族のような関係を築くという、なんとも複雑で興味深い人生を送っています。ここには、ベジットの娘である「孫ブラ」というオリジナルの最強候補も登場します。
第17宇宙:セルが勝利した未来
セルゲームで悟飯の親子かめはめ波に打ち勝ち、完全体となったセルが支配する世界。彼はその後も自己研鑽を積み、セルジュニアを量産しながら、さらなる進化を遂げています。
最強は誰だ?異次元のパワーバランス
ドラゴンボール マルチ バースを語る上で欠かせないのが、インフレを超えた「最強議論」です。原作終了後の設定のため、全員がとんでもないレベルに達しています。
特に注目すべきは、第4宇宙の「ゼノ・ブウ」です。彼は悟空やベジータ、さらには究極の能力を持つ者たちを次々と吸収し、全宇宙の智恵と力を手に入れた「魔人」です。もはや力でねじ伏せるだけでなく、魔法やテクノロジーにも精通しており、大会全体を裏でコントロールしようとするほどの余裕を見せます。
それに対抗するのが、先述した第16宇宙のベジット。彼は「超サイヤ人3」すらも超える独自の進化を見せますが、その圧倒的な力ゆえに精神的に危うい側面を持っており、読者をハラハラさせます。
また、第20宇宙から参戦した「ブロリー」も忘れてはいけません。彼は氷漬けから復活した後、戦うたびに無限にパワーアップし続けるという特性が極限まで強調されており、ベジットと宇宙を壊しかねないレベルの激闘を繰り広げます。
なぜこれほどまでにファンを惹きつけるのか?
この作品が世界中で愛されている理由は、単に「キャラが強いから」だけではありません。原作への深いリスペクトと、キャラクター描写の解剖が凄まじいからです。
例えば、天津飯やクリリンといった地球人戦士たちが、独自の修行で「亀仙流」や「鶴仙流」を極め、サイヤ人相手にも一矢報いるような見せ場が用意されています。また、バーダックが未来予知能力を駆使して強敵と渡り合うなど、サブキャラクターへの愛が随所に感じられるのです。
さらに、試合の合間には「特別編」として、各宇宙がどのようにしてその歴史に至ったのかという過去編が描かれます。これにより、ただのトーナメント漫画ではなく、重厚なマルチバース群像劇としての深みが生まれているのです。
読む際の注意点と現在の状況
ドラゴンボール マルチ バースは、現在も公式サイトで週に数ページのペースで更新され続けています。既に数千ページに及ぶ大長編となっており、読み始めるには少し気合が必要です。
また、二次創作ならではのダークな展開や、過激な描写(キャラクターの死や残酷な敗北など)も含まれるため、原作の明るい雰囲気が好きな人は少し驚くかもしれません。しかし、その「シビアな勝負の世界」こそが、初期のドラゴンボールが持っていた緊張感を思い出させてくれます。
もしあなたが、最新のデバイスでこの膨大なコミックを快適に読みたいと考えているなら、iPad Airのような大画面のタブレットがあると、細部まで描き込まれた作画の迫力を存分に楽しめるでしょう。
ドラゴンボール マルチ バースまとめ:全宇宙の最強設定と各勢力の違いを徹底解説!
ここまで、『ドラゴンボール マルチ バース(DBM)』の魅力とその奥深い設定について解説してきました。
原作の「あの時、こうなっていたら」というファンの妄想を、プロ顔負けの画力と構成力で形にしたこの作品は、まさにドラゴンボール愛の結晶と言えます。第18宇宙(原作の世界)の悟空たちが、並行世界の自分自身や、かつての宿敵と対峙する姿には、胸が熱くならないはずがありません。
最後にこの記事のポイントを振り返ります。
- DBMはフランスのファンによる超高品質な二次創作。
- 「もしも」の歴史を歩んだ20の宇宙がトーナメントで激突。
- ベジット、ゼノ・ブウ、ガスト・カルコルなど、独自進化を遂げた最強キャラが多数。
- 原作への深いリスペクトがあり、サブキャラの見せ場も豊富。
公式の展開とはまた一味違う、ハードでドラマチックな宇宙規模の戦い。まだ未体験の方は、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。そこには、あなたがまだ見たことのない、もう一つのドラゴンボールの世界が広がっています。

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