「AIで漫画を描いてみたい!」と思い立ち、いざ画像生成AIに指示を出してみたものの、なかなか思い通りの「漫画らしいコマ割り」にならずに悩んでいませんか?
1枚の絵としては綺麗なのに、コマの形がバラバラだったり、キャラクターがコマごとに別人になってしまったり。実は、AIに漫画のレイアウトを正しく理解させるには、特有の「言語集」と「伝え方のコツ」があるんです。
この記事では、初心者の方でも今日から実践できる、漫画のコマ割りを制御するためのプロンプト術と、一貫性を保つための基本テクニックを徹底的に解説します。
なぜAIは漫画のコマ割りが苦手なのか?
そもそも、多くの画像生成AIは「1枚の完成されたイラスト」を学習の主軸としています。そのため、画面を複数の枠で区切り、それぞれに異なる時間軸やアングルを配置するという「漫画の文法」を、デフォルトの状態ではあまり得意としていません。
何も指定せずに「Comic」とだけ入力すると、AIは「アメコミ風の質感の1枚絵」を出力しがちです。これを「物語が流れるページ」にするためには、こちらから明確な構造(フレームワーク)を提示してあげる必要があります。
漫画のコマ割りを制御する基本プロンプト
AIに「これは漫画のページである」と認識させるために、まず導入すべきキーワードを整理しました。これらをプロンプトの冒頭や強調したい部分に組み込むだけで、出力結果が劇的に変わります。
レイアウトの全体像を決める言葉
- manga page / comic strip layout:ページ全体の構成を意識させます。
- paneling / split view:画面を分割するように指示します。
- multiple panels:複数のコマが存在することを明示します。
- white gutters:コマとコマの間にある「白枠(溝)」を指定します。これがあるだけで一気に漫画らしくなります。
- black borders:コマの境界線をはっきりさせたい時に有効です。
コマの数を具体的に指定する
AIは曖昧な指示よりも数字に反応しやすい傾向があります。
- 4 panels / 4-koma style:日本の4コマ漫画のような構成を狙う時に使います。
- 9 panels grid:均等なグリッド配置を指示します。
- one large panel and three small panels:大ゴマと小ゴマの対比を作りたい時の指示です。
構図とアングルに変化をつけるテクニック
すべてのコマが同じようなバストアップの構図だと、漫画としての躍動感が生まれません。プロンプトの中に「ショットの種類」を複数詰め込むことで、AIにコマごとの変化を促すことができます。
変化を生むキーワード集
- close-up(顔のアップ)
- medium shot(腰から上)
- wide shot / full body(全身や背景を含めた引きの絵)
- low angle / high angle(煽りや俯瞰)
これらを「wide shot, medium shot, close-up」といったようにカンマ区切りで並べることで、1枚の画像の中に異なる距離感のコマが生成されやすくなります。
ツール別:コマ割りの精度を上げる応用操作
プロンプトによる指示に加えて、使用するツールの特性を活かすことで、さらに理想のレイアウトに近づけることができます。
Midjourneyでのアプローチ
Midjourneyを使う場合、最初から完璧な1枚を目指すよりも「拡張」の考え方を取り入れるのがスムーズです。
--ar 2:3 のように縦長の比率を指定した上で、Vary Region 機能を使えば、特定のコマの内容だけを書き換えることができます。また、最近実装された「Character Reference(–cref)」機能を使えば、別々のコマに登場するキャラクターの容姿を固定しやすくなります。
PCで作業を完結させたい場合は、macbook proのような高解像度ディスプレイを搭載したマシンがあると、細かなコマの中身までチェックしやすくなります。
Stable Diffusionでの精密制御
より自由に、ミリ単位でコマ割りを制御したい場合は、Stable Diffusionの「ControlNet」という拡張機能が非常に強力です。
自分で引いた適当なコマ割りの線を「Canny」や「Lineart」で読み込ませれば、AIはその線に沿って画像を生成してくれます。プロンプトだけで格闘するよりも、視覚的なガイドを与える方が圧倒的に成功率は高まります。
読みやすさを左右する「日本式」へのカスタマイズ
海外製のAIは、基本的に「左から右、上から下」という欧米のコミックの読み順を前提としています。日本の「右から左」へ流れる構成を作るには、ちょっとした工夫が必要です。
- 反転を前提にする:あえて左開きで生成し、後から画像編集ソフトで左右反転させる。
- 位置の直接指定:プロンプト内で「Top-right panel shows…」「Bottom-left panel features…」のように、どの位置に何を描くかを明示する。
また、漫画制作の全般において、ペンタブレットや液晶タブレットがあると、AIが生成した後に少しだけ線を足したり、コマ枠を修正したりする作業が格段に楽になります。wacom liquid crystal tabletなどのデバイスは、AIクリエイターにとっても心強い味方になります。
一貫性を保つための「1コマ切り出し」ワークフロー
実は、プロのAIクリエイターの多くが採用しているのが「1枚の画像に全部収めない」という手法です。
- 構成を練る:まずは手書きやChatGPTなどで、ページの構成(ネーム)を決めます。
- 1コマずつ生成:それぞれのコマに最適なプロンプトを打ち、最高品質の画像を1枚ずつ出力します。
- 後で合わせる:CLIP STUDIO PAINTなどの漫画制作ソフトで、用意したコマ枠に生成した画像を流し込みます。
この方法の最大のメリットは、各コマのクオリティを妥協しなくて済むことと、AIが苦手な「複雑なコマ割り」に悩まされなくて済むことです。
漫画制作をサポートするアイテムの活用
AIでの漫画制作は、画面上での細かい作業が長時間続きます。効率と快適さを高めるために、周辺環境を整えることも大切です。
生成された大量の画像をプレビューしたり、複雑なレイアウトを組んだりするには、iPadのような直感的に操作できるデバイスも相性が良いです。ipad airなら、生成AIのブラウザ操作から仕上げの加筆までシームレスに行えます。
また、長時間のデスクワークによる疲労を軽減するために、herman miller chairのようなエルゴノミクスチェアを導入することも、創作活動を長く続けるための投資と言えるでしょう。
まとめ:漫画のコマ割りのプロンプトでAIに指示する方法と基本テクニック
AIを使った漫画制作は、今まさに進化の途中にあります。今回ご紹介したプロンプトのキーワードや、1コマずつ生成して組み合わせるワークフローを実践することで、あなたの理想とする物語を形にするスピードは格段に上がるはずです。
最後におさらいですが、重要なのは以下の3点です。
- 明確なレイアウト用語(gutters, panelsなど)をプロンプトに含めること
- ショットの種類(close-up, wide shot)を混ぜて画面にリズムを作ること
- AIの限界を理解し、必要に応じて1コマずつの生成や外部ツールを併用すること
最初は思い通りにいかないこともあるかもしれませんが、プロンプトの組み合わせを試行錯誤する過程自体も、新しい時代の創作の楽しみと言えます。ぜひ、自分だけの最強のプロンプトセットを見つけて、世界に一つだけの漫画を完成させてみてください。
漫画のコマ割りのプロンプトでAIに指示する方法と基本テクニックを解説した本記事が、あなたのクリエイティブな挑戦の一助になれば幸いです。

コメント